巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

畝吹版 Wake Up, Girls!が紡いだ奇跡の物語。~もう一つのワグナーの祭典

 あの七人が最後に遺し、謳った楽曲にこんな言の葉がある。

 

 また どこかの場所で そっと鍵をあければ

 勇気があふれだす 旅人を癒す水のように

 
 ―Wake Up,Girls! 『さようならのパレード』より引用 

 

 その扉の鍵がある西の地で開き、扉が開いた。
そして度重なる苦難を乗り越えてその水は音となり、その地を訪れた旅人を癒し、血を滾らせ、爆ぜる感情をぶちまけたと言う。

鬱積された負の感情が渦巻くこの現世で紡がれた奇跡の物語。
だが、その奇跡を呼び寄せたのは、幾度も絶望の淵に立たされても可能性を信じて懸けて諦めなかった人達の心の光の強さがあったからだ。


その想いが集まり、一つの音楽の祭典が関西・奈良の地で開催された。
その日、観客も演奏者も大いに楽しみ、音を奏で奇跡の物語に酔いしれた。


そう、これはもうひとつのワグナーの祭典だったのではないだろうか。


恥ずかしながら、コレ書いてる自分は現地に赴き参戦出来なかった。ハッキリ言ってしまえばこの演奏会についてのインプレッションを書くのはおこがましい事この上ないが……それでも書かせて欲しい。


 奈良県にある奈良県立畝傍(うねび)高等学校の吹奏楽部が定期的に開催している演奏会があって、その演奏会の1コーナーにて『Wake Up, Girls!』の楽曲を演奏するだけではなく、その演奏をバックに歌うという。

この演奏会は自分が知る限りでは、昨年のGW頃に開催される予定だったが……皆様ご存じの様に新型コロナのヤツの蔓延のせいで開催不可能になった経緯がある。何度も何度も開催予定が中止になることを繰り返しながらも日程を諦めず調整して…つい先日、7/22に無事開催された。


定期演奏会の告知画像の中にある『Wake Up, Girls!メドレー』の下にこんな言葉が綴られている。


 
 東日本大震災復興10年、そして新型コロナウイルス終息へ、タチアガレ!と。


 奈良の地から、東北とあの七人へ想いと願いを。


 依然猛威を振るう忌まわしき新型ウイルスに立ち向かう事。



 ちなみにこの演奏会では、現在制限されて不可能となっているコールが可能とだったと聞く。コレは難しい案件だっただろう。一般の公演では現状絶対出来ない事でそれを可能へ導く為に苦心し対策を練ったのは想像に難くない……本当に頭が下がる思いだ。


 そして、この吹奏楽団が演奏したのは『タチアガレ!』『16歳のアガペー』『少女交響曲』。
原初の楽曲、無償の愛を謳う楽曲、雑多な個を交わらせ響かせる楽曲。これらの楽曲はWUG楽曲の中でも人気の高い楽曲達。3rdツアーファイナルや5周年ライブでは生バンドの演奏という形でWUGが歌って通常のバージョンとは違ったインプレッションを感じさせた。

自分は現地で聴く事は叶わなかったが、ブラスバンドによる演奏で歌われるこれらの楽曲はバンドサウンドとはまた違うインプレッションを抱くのだろう。奏でる楽器や演奏方法で聴こえ方や感動はまた異なる奥行きを魅せる。音楽の持つ可能性は物差しで計り知れない無限の可能性があるのだと思い知らされる。

WUG楽曲を演奏するのみならず、歌い、ダンスを踊る。勿論簡単な事じゃない。
それこそ本当に血の滲む修練があっただろう。人前で披露するからには生半可なモノを魅せるワケにはいかないしあの七人の名を汚すと感じたはず。歌とダンスのパートを担当されたのが七人構成に拘ったのもその事を証明している様に思える。


 何度も書くが、自分はこの演奏会に参戦出来なかった奴だ。
けど、本気でWUGに向き合った人達の想いと魂が奏でた音楽と、盛り上げようと現地参戦されたワグナー諸氏の爆ぜる感情をどうにか形にして届けられたらという使命の様な想いを抱いた。

『Wake Up, Girls!』は素晴らしいグループであり、作品でもあり、コンテンツでもある。グループは終焉を迎えたが、新しく知る人はまだいる。

色々な入口があって、グループ、楽曲、作品に感化され、想いを形にされている方が大勢いると伝えていきたい。


『好き』が込められたモノに触れるというのは本当にいい。


このライブの模様は正直自分は分からない。でも、演奏者と観客の真愛の情に満ちた場所と刻だったのではないだろうか。祝いの花を寄贈したり、記念のイラストを描かれた人達。
マナーを守ってきっちりと盛り上げたワグナー諸氏。何度も予定が変わりながらも懸命に日程と世情を熟考し開催させた運営に携わり支援されたスタッフの皆様。


最後の一音一句まで奏で歌った畝傍高等学校の吹奏楽部の皆様と参戦し盛り上げたワグナー諸氏に勝手ながら感謝の念と拍手を送りたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

傷を負い駆ける者、懸ける魂。

 衝撃的な報が突如舞い込んできた。

 

 


 『Run Girls, Run!』のメンバー・厚木那奈美さんが、リハーサル中に足を負傷し、靭帯損傷の診断を下され、現在静養されているという。

これによって、パフォーマンスを伴うイベント出演を見合わせる事となり、当然ながら開催を控えている4周年ライブ『Run Girls, Run!4th Anniversary LIVE Run 4 You!!!』は開催を延期する運びとなった。


 正直なところ、彼女が怪我をしたという事実とライブ開催の延期は非常に残念ではある。
職人の世界では『怪我と弁当は自分持ち』という言葉があった。要は仕事で怪我しても自分の不注意によるもので、明日から働けなくなろうが、医者代に出費がかさもうが、自分でかぶるしかないよという意味。だからケガなんかしないように注意しろと、互いに戒めあう合言葉の意味もある。

当たり前の話だが、怪我したくてする人なんていない。何か理屈では説明できないいくつかの要因の掛け違いみたいなモノで数秒先の未来の刻と状況はガラっと変わってしまう。前述では不注意云々とあるが、あれはあくまでもモノの例えで厚木さん本人や林さん、森嶋さん、周りのスタッフが気を抜いたなんて言うつもりは無い。どう細心の注意と対策を講じても事故や怪我というリスクは常に紙一重として付き纏っているモノだ。


 昨年企画されていたライブは時勢の波によって中止の憂き目に遭ったからこそ、ファンの前でいいパフォーマンスを魅せたい。その為には限界ギリギリまで攻めて追いこんで洗練させていく。懸ける本気の伝えたい想いがあった。

厚木さんは真面目な人。彼女が寄せたメッセージに自分の思う様なパフォーマンスが出来ない状況と葛藤という言葉はその限界と必死に向き合って闘ったのでしょう。その姿と彼女の生き様を知る人は、今回の報に対して、プロとしての自覚やら不注意等という彼女を責める心無い言葉の刃と浴びせる輩は誰一人として見られなかった。この事は当たり前だけれど素晴らしい事の様に思える。

厚木さんを慮る言の葉を送るランナー諸氏も、言葉を慎重に考える。それが正しいモノという保証はないし却って彼女を逆に追い込んでしまわないかと悩んだ……放たれた言葉は引っ込める事は出来ない凶器となる危険性だってある。メッセージを削除しても受け取った側の魂に刺さってしまうものだから。

覚悟を持って厚木さんに回復を願う言の葉を送られた人もいたし、送れなかった人もいる。
自分は恥ずかしながら送れなかった側のヤツだ。だから今こうしてBlogというツールでPCのキーボードを叩いておるワケだが……


そんな折、この人が鬱積とした雰囲気を晴らす滾る想いに溢れた言の葉を叫んだ。


 


ちょっと暗いことを言ってしまったのですが、

4周年ライブは延期日程を今調整中ですので!!また必ず会えるから!!!

スーパーつよつよRGR!になって、みなさんに最高のパフォーマンスをお見せできるよう
3人で頑張りますので、それまで待っていていただけますと、嬉しいです!

 


 RGRの若き歌姫にてセンター・林鼓子の力強く覚悟と決意に満ち溢れた魂の咆哮。
あの子達の魂はこんなんじゃ簡単には折れない。むしろこのアクシデントを成長の糧にしようとしている強かさがある。そう、駆けられなくなったら歩いたっていいし寄り道や回り道したっていい。今回の事はきっとRGRを強くする。その確信があるからこそ林さんは吠えたのだ。私達を信じて待てと。


不安とプレッシャー、そして悔しさに苛まれてしまうでしょうが、痛めた箇所が箇所だけに焦らずじっくりと養生して、万全で魅惑的なパフォーマンスを魅せてもらえる事を願ってやまない。


厚木那奈美さんの回復及び、復活の刻と場を信じて待ちます。

 

 

 

 

 

4 You!!!(For You)とは選ばれざる者達への手向けでもある。

 止まってなんかいられない=止まったら死ぬ。
あくまでもコレは自分の勝手な『Run Girls, Run!』のアイデンティティだと思っている。


過去に何度も書いて来たが、彼女達は時折なかなか正当な評価をされない事への焦燥感や比較への劣等感をポロっと口に出す事が結構あった。でも、彼女達はその負の感情を燃料として駆け続けて今に至っている。そんな彼女達に心揺さぶられランナー諸氏は応援しているのだ。


 しかし…そんな彼女達が負の感情を包み隠さず表に出す事を許せないと感じる人もゼロでは無い様に思える。RGRの三人はオーディションを勝ち抜いた者。勝ち抜いたという事は負けた者(落選)がいる。言い方を変えるとあの三人に夢を潰され屍を踏み越えられた者達。そちら側(落ちた者達)の者の中にはRGRの存在を快く思わない人もいるのだろう。

彼女達が活躍する事が呪いになってしまった人達が大勢いるのかもしれない。開かれたチャンスの扉をくぐったがその出口の門は途轍もなく狭かった。三人と同じく憧れと夢抱いた者、興味本位で挑戦した者、ラストチャンスとして人生を懸けて挑んだ者…


ちょっとだけ未来が違っていたのなら、その軌跡を駆けていたのは私だったのに。
私の夢潰した奴が何ネガティブな事を公の場で言ってるんだと行き場のない怒りに身を焦がすのはある意味自然な事なのかもしれない。


単なる個人の妄想のバラ撒きでしかないが……あの三人は背負ってしまったのだ。



敗れし者達の魂を。



 林鼓子森嶋優花厚木那奈美が勝ち取った憧れと夢の軌跡を駆ける事が叶わなかった者達の想いと魂、無念と絶望という負の感情までも全て背負って輝く為の選ばれし者達の責任を果たす事が敗れし者達への手向けになると信じているのかもしれない。


敗れし者達の未来を閉ざしても、己の夢を輝かせ貫き通す為に。


もしかしたらという僅かな希望を抱かせない程、圧倒的かつ絶対的な説得力で分からせるしかない。チャンスや縁が無かったんじゃない。あの三人じゃなきゃ駄目だった。私じゃあの三人には超えられない。きっぱりと諦めがつく程笑うしかない、絶望する事がおこがましい位にレベルの違いを魅せ付けて。

吹っ切れて、魂に燃えるひと時の夢が呪いから願いへ昇華する程に。叶えたかった夢を安心して託せる様に…そして、彼女達自身の為にも、惹かれて応援してくれるランナー諸氏の為にも、信じて願いを託してくれた人達の想いに応える為、彼女達を見て背中を追いかける次世代の為にも……


林鼓子森嶋優花厚木那奈美が選ばれたのはもしかすると僅かな差なのかもしれない。他に、三人を凌ぐ圧倒的な才能を秘めていた人や既に高い技量を持っていた人もいたのだろう。


だが、この三人でなければ『Run Girls, Run!』として成り立たなかった。



彼女達でしかこの物語と敗れた者達の魂を背負う事の出来る者などいなかった。
何か説明が及ばない見えない力と縁に導かれて、だれもが頷かざるを得なかった、認めざるを得なかった。


あの三人は、選ばれるべきして選ばれたのだ。


きっと、彼女達は理屈ではなく本能で理解しているのだろう。
どうにもならない事への焦燥感や劣等感を抱えながらも、抗い駆け続けるその姿に彼女達の闘う意味や覚悟、偽り無く伝えたい想いと魂があるのだと。

 

 


 

Run Girls, Run!をかく語った軌跡(要は記事のリンク集…)

 どうも。あかとんぼ弐号です。


これまで当Blogにいろいろと『Run Girls, Run!』に関する事を書いてきて、大まかな事柄を書けたと思っているので、一覧としていくつかの記事へのリンクをまとめたいと思います。

最近、RGRを知って惹かれたご新規ランナー様へ多少なりの参考や当時の熱みたいなモノを知ってもらえたらと思います。

 

 

 

 

 巡り逢いのFirst impression

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

  メンバーの魅力と可能性を勝手に書き殴ったモノ。

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

 RGR楽曲私的ライナーノーツシリーズ編(以降随時更新予定)

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

 お気持ち表明的な怪文書まとめ。

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

 ライブ参戦レポ編

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

akatonbo02.hatenablog.jp

 

 

 という事で、いろいろと挙げてみました。

 

もし、これらの怪文書記事を読んで下さり何か響いた事がありましたら形式は何だっていいと思いますのでその想いをカタチにして世に解き放ってみて下さい。

自分はもっと『Run Girls,Run!』への熱い想いを綴ったモノに触れたいと思っています。
おこがましいですが、RGRについて書かれたモノは正直な所まだ足りないと感じています。変にかしこまる必要はありませんし、拙くたってもいい。箇条書きだっていい。


自分はその人にしか紡げないRGRへの想いと魂をただ知りたい。


ここに挙げた数々の記事が、あなたの一歩踏み出す切っ掛けとなってくれたら幸いです。

 

 

 

 

 

RGRに未来はあるのか?ーRun Girls, Run!4th Anniversary LIVE Run 4 You!!!開催決定の報に寄せて。

 先日、真に待望していた喜ばしい報に魂が揺さぶられた。

 

f:id:Akatonbo02:20210627160913j:plain

 

Run Girls, Run!』4周年記念ライブツアー
Run Girls, Run!4th Anniversary LIVE Run 4 You!!!』が開催!!!

 

 6月15日、RGR公式チャンネルの特番内でこの報は彼女達から告げられた。
この特番が配信される数日前から『嬉しいお知らせ』という彼女達からの触れ込みがあって、多くのランナー諸氏は単独ライブの開催決定というのは予想されていたと思うが、それでも嬉しいモノは嬉しいんだ。

未だ予断を許さない世情に加え多くの制限の下開催されるライブではあるが……有観客の単独ライブ開催を決断してくれた事は本当に喜ばしいモノである。(三月にホワイトデーイベントが有観客で開催されたがアレは俺の中では別モノと考えている)

7/25に仙台、8/14東京にてどちらも昼夜の二公演開催となる。そして、1stツアー以来となる彼女達に縁の深い仙台公演があるというのがまた感慨深いモノを感じてしまうのだ。

そんな歓喜の報を受け取ったからこそ、気の早い話ではあるのだけれども……今抱いている心情や意気込みみたいなモノを書き殴っただけの怪文書だが、もしお時間が許されるなら最後まで読んで下さるとありがたい。

 

 センターの林鼓子さんは、絶対に熱いライブにして4年の軌跡を駆けた成果を魅せると力強く誓い…


リーダーの森嶋優花さんは、皆と過ごせて絶対に楽しんでもらえるライブにして自身も楽しみにしていると彼女の想いの相互循環を更に昇華させようと誓い……


厚木那奈美さんは、駆ける勇気をもらっているランナー諸氏への感謝と恩返しとこれまでの最高を更新してやるという決意を誓う。



 4周年ライブのタイトル『Run 4 You!!!』
数字の4はそのまま4周年にかかっているが、英語の『For』という意味もあるのだろう。
4周年をあなた(ランナー諸氏)の為に走るという意味でもあり、RGRから伝えたい想いをランナー諸氏に届けたいという意味も込めている様にも捉えられる。最後にある3つのエクスクラメーションマークがRGRの三人を表しているのも(勝手にそう思ってる…)熱く滾るモノを感じてしまう。


 この怪文書を書いておる頃は、仙台公演の開幕まで1か月に迫っている。
まだまだと思っているが…あっという間に開戦の刻は来てしまうのでしょう。

4年の軌跡を駆けてきた刻で、グループとしての輝きを増したのは勿論、林さん、森嶋さん、厚木さんが放つ個の力の輝きも強くなり、それはもう小さな星じゃない一つの立派な星。
4周年ライブではどんな輝きが観られるのか、彼女達のどんな『4(For) You!!!』を魅せてもらえるのか。待っていて、今こうやってキーボードを叩き文字を打ち込み、言葉を紡いでおるだけなのにドキドキとワクワクが止まらない楽しい刻。


それは、開戦までの刻を頑張ろうと思える活力の源になる。それは自分だけではないはず。


自分と同じく滾る想いを言葉に綴られている人。絵という形式で想いを表現されている人。ライブを盛り上げようと企画を立ち上げたりそれに賛同して参加される人……etc


 世の中で多くの人が、それぞれの立場で軌跡を駆けている。
4周年ライブを楽しみにして、それまで頑張ろうと思い闘いの牙と意識を研ぎ澄ましている。

極上の場と刻を共有しその瞬間に向けて闘わなきゃいけない現実に向き合う。
そいつが出来ないと本気で向かってくるあの三人の本気の想いと魂に負ける。
現実を本気で駆ける事が、4周年ライブを心底楽しみあの三人の本気の想いと魂に応えられる一つの方法だと思えます。

 

 

 

alu.jp

 

    *イメージ画像

 


 Run Girls, Run!』に未来はあるのか?この問いに皆さんはどう答える?


『何言ってやがる。明るい未来しか見えねぇ!!!』と明確に答える人。

『いや、まだ突き抜けられたとは言い難く厳しい』と疑問符を浮かべる人もいる。


そう、彼女達はまだ何も成し遂げられてない現実を突きつけられている。更には未曽有の危機に鉢合わせてしまうという人の力ではどうにもできない時勢の波に呑まれてもいる。


思えば、この三人の軌跡は他からの比較やどうにもならん事に抗う闘いでもあった。


これまでに彼女達は様々なフェス系のイベントにて闘った。常に全力全開のパフォーマンスを魅せ付ける。そうしなければ彼女達に次が無いからだ。今の時代アニソンシンガーや声優ユニットは飽和状態で代わりなんていくらでもいる。そうした中で常に成果を出し観客に何か大きな楔を撃ち込む様なパフォーマンスを魅せなきゃ生き残れない。

たとえ一瞬でも手を抜いたら、これまで積みあげて来たモノが呆気なく崩れ去り、もう彼女達に声はかからない可能性がある。大袈裟な言い方だが生か死か?という二択の下で彼女達はその軌跡を闘ってきたのだと……

ライブが開催できない、迂闊にファンの前に出ていく事が出来なかった頃も供給を絶やしてはならないとし、様々なアプローチで我々を楽しませてくれた。


駆ける事を諦めた時、死ぬ事を彼女達は充分すぎる程に痛感し恐れているのだ。


 俺は、この4周年ライブで彼女達が未来を勝ち取る為の闘いとして臨むだろうと考えている。何の為に駆けていくのか?この先どうやっていろいろな事を成し遂げていくのか?その為の新しい挑戦。楽曲だって増えてきた。彼女達ならきっとやってくれる。

この4年の軌跡で、いろんな角度から『Run Girls, Run!』を知って惹かれた人は多くなった事でしょう。沢山の人が応援している中で彼女達は最高を更新してやろうと!!!セットリストを熟考し、パフォーマンスの質を磨き上げて闘う準備をしている事でしょう。


まあ、グダグダ好き勝手書き殴りましたが…結局の所俺は何が言いたいのか?


それは……



あの三人の成長と本気の闘う魂から目を離すな。



という事なのです。


今更、改めて書く事でもないが、彼女達は僅かな経験と刻の中でも成長してます。
陰では想像が及ばない程のプレッシャーと向き合い闘いながら途轍もない努力を重ねています。


そして、我々に真剣な想いと魂で彩られた最高の想いを届けてもらっています。


そんな彼女達の想いと魂にどうやって応えていくべきか?
ただ貰うだけの一方通行でいいのか?


いいわけないだろう。


ライブとは闘い。でもその闘いは表現者と観客の偽り無い生の感情と熱が無ければ成立しない闘いなんだ。

無観客配信でもライブは出来る。しかし、表現者と観客の限界を超えた闘いまで昇華出来るのは、現地で直に闘わなきゃ超えられないのだ。


そんな彼女達の本気を受け止め、我々ファンが出来る事と言えば…


こちらの本気の想いも伝える事だ。


彼女達に手紙を書いて後日送るもよし(感染症対策の為現地では受け取れない)。
終演後に彼女達がツイートした書き込みに感謝の念を綴った言の葉を送ったり、参戦して感じたインプレッションをレポとしてBlog記事に書き殴るのもいい。方法はいくらでもあるしなんだっていい。

あの楽曲のパフォーマンスが良かった、あの楽曲が化けたとかライブ後に飛び交うあの瞬間が俺は堪らなく好きな刻でもある。


そして、その想いと魂を綴るのに格式や語彙力なんて要りません。


その人が純粋に感じたインプレッションをそのまま書けばいいのです。


その偽り無い本気の想いと魂はきっとあの三人に届いているモノだと思います。

 

 1stツアーでの『カケル×カケル』での『小さな存在だってここから始める』という詞に、変わろうとする想いと覚悟が漲って打ちのめされたあの刻も、2周年ライブで厚木さんが『1stで会場埋められなくて悔しい』と吠え、『never-ending!!』で『物語はまだ終わらない』と力強く謳ったあの刻も、配信という形式だったが、境界を越えて繋がった本気の想いと魂があった『ランガリング・リンクライブ』。どれも掛け替えない素敵なライブだった。


そして、控えている4th Anniversary LIVE 。魂が爆ぜて、血が滾らないワケが無い。 


願わくば……無事に観客が入れる状況で開催される事を本当に願う。

 

 

 まだ準備出来る時間は充分あります。
RGR史上最高のライブにすると彼女達は我々に誓った。それを余すところなく楽しみ尽くす為に無駄な事は何も無い。全てに意味があるのだから。

色々な準備をして臨んでも、必ず彼女達は想像を遥かに超えるモノを魅せ付けて来ます。
いい意味で予想を裏切ってくれるし、期待に応えてくれる。


そして、三人の傍らには切っても切り離せないもう一つの血より濃い縁で繋がったあの子達の魂が寄り添っている。

 

f:id:Akatonbo02:20171225005938j:plain

 

あの子達も、諦めないで共に駆けてきた戦友。きっと仙台の地で待っててくれる。

 

 自分は幸運な事に、8月の東京の夜公演のチケットを取る事が出来た。
そして、一年半ぶりの現地参戦になる。

8月14日。『Run Girls, Run!』の未来を勝ち取る挑戦と闘いを、きっちりと俺の目と脳ミソに焼き付ける。


4th Anniversary LIVEを余す所無く楽しみ尽くして、彼女達と未来を勝ち取りましょう。

 

 

 

 

RGR楽曲ライナーノーツ#16 無限大ランナー

 どうも。RGR楽曲ライナーノーツシリーズのお時間です。


 いきなりですが、今回書き殴っていく楽曲のファーストインプレッションは……


左の頬をエモーショナルの暴力で殴られ、更に左頬も殴られた挙句……最後の一撃は顎に強烈なエモーショナルの暴力でぶん殴られ完全にKOされてしまった楽曲。

そんなエモーショナルの暴力の権化と評されたこの楽曲の魅力をどれだけ言語化していけるかは分からないが……やってみなくちゃ分からない。分からなければやってみよう!の精神で限界の向こう側に立ち向かってみようと思う。

 

 

 

 

  無限大ランナー

 

www.youtube.com

 

 8thシングル『ドリーミング☆チャンネル!』カップリング楽曲。
原初の楽曲『カケル×カケル』、ターニングポイントとなる『ランガリング・シンガソング』の系譜に連なる軽妙でいて春の時期に似合う爽快な疾走感満載のバリバリのロックチューン。

…ではあるが、『カケル×カケル』や『ランガリング・シンガソング』とは異なり、イントロからかなり激しめでこの楽曲は攻撃的な楽曲なんだよッ!!!と牙を剥くかの様な勢いと獰猛さである。一言で評するなら、高性能過ぎて普通には扱いづらいという意味の『ピーキー』が最も自分の中ではしっくりきてしまった。ここまで振り切った楽曲はRGR楽曲では類を見ない。
ある意味縛られる要素の薄いノンタイアップ楽曲だからこそ、ここまで攻められたのかもしれない。

 


 きっと 立ち向かってみたいのは 

 ジブンのこと 鮮明にしたいから

 曖昧模糊だったあの日 振り返るのまだ早いね

 きっと立ち向かってみたいんだ

 見つめたいモノ 胸にひしめいている

 Brand new life 駆け出せ無限大ランナー

 踵を蹴って(Run and Run!) 夢に向け(Run and Run!)

 新しい道の先へ


 ―Run Girls, Run!『無限大ランナー』より引用

 

 この楽曲を歌うにあたって、森嶋さんは上手く歌おうとするのではなく感情を優先しぶつける様に歌い、厚木さんもメロディが持つ疾走感を優先していく方向ではなく彼女も感情を優先して歌ったという。特に、林さんの伸びがあって晴れやか歌声とロックチューンとの親和性が抜群に際立っていて林さんの歌声がこの楽曲の『要』となっている。

三人のエネルギッシュな歌声とストレートな歌詞が魂に突き刺さってサビは三人の感情が爆ぜるかの様な盛り上がりを響かせ『自分』らしさを確立させ証明する為に、これまでは遥か彼方にあった障壁に近づけて立ち向かえる嬉しさにも捉えられる。

 

  

 (Runner! Let's Go!)

 挑め Here we go! Here we go!

 キミと走る Wonder! 壁壊して Up to you…

 掴め未来を

 挑め Here we go! Here we go!

 キミと走る Runner! 上がれ Speed! Speed!

 行けるとこまで


 ―Run Girls, Run!『無限大ランナー』より引用

 

  

 2サビの直後のパートでこの楽曲が盛り上がりの臨界点を超える。
この楽曲の核を担う箇所と言っても過言ではないと思っている。それほどまでに強烈なインパクトを与えたのだ。

魂が滾り、最高速で駆けているが、爆ぜる感情がフラッシュオーバーして加速に限界を超えたブーストをもたらしてまた更に加速させるかの様である。いずれ制限という枷が外れた刻においてのライブで観客の声でシンガロングというブーストが加味されたらこの楽曲は真に血が流れてもっと化ける可能性を存分に感じられるのだ。

いずれ来る刻と機の為に、あえて声が加わる事を意識してこの楽曲は生まれたのだと…そう思えてならない。

 

 そして、この系譜に欠かせない要素としてあるのが、前向きな要素だけではなく彼女達が未知の領域だったり、現状に対して感じている不安や劣等感などに苛まれるネガティブ・負の感情もテーマに盛り込んでいる事。この落差がある事によってより楽曲の説得力が増して沁み入って来る。

 

 頬っぺたを撫でていく未知数の 

 空気に緊張してしまうけど


 ―Run Girls, Run!『無限大ランナー』より引用


 

 ピアノソロが印象的なDメロのこの箇所は、詞がネガティブ要素を醸し出しそれに合わせる様に曲調もこれまでの荒々しく激しいテンポがゆったりとした落ち着いたシンプルな構成になっている。

シンプルな音の構成と、この楽曲においては繊細かつクリアなピアノの音色、そこに厚木さんの歌声が素晴らしくマッチしている。感情の振れ幅の落差になぞらえたパートの構成について、厚木さんは未知の知らない事へ緊張する事のリアリティがあって共感したという。

厚木さんのソロから、溌剌な森嶋さん、伸びやかで力強い林さんのソロへと流れていく模様は、ネガティブなインプレッションから再び明るく晴れやかなインプレッションへと変化していく。それは未知の領域へと一歩踏み出す勇気を表現しているかの様である。

 

 

 そして、曲題に冠されている『ランナー』。これは3つの意味があると考えている。


まず、一つ目は走る者という意味のランナーで、RGRの三人の事を指している。
『ランガリング・シンガソング』に『夢へのバトン』というワードがある。言うまでもなくバトンは陸上競技のリレーでランナーが走る際に持ち、次のランナーに渡す短い棒の事だ。

過去のRGRからバトンを受け取って現在のRGRはバトンを持って駆けている最中。未来のRGRに出来るだけ理想のいい形=理想の自分にバトンを渡す為、懸命に現在の刻を駆けている。バトンは『無限大ランナー』には関連の無いワードだが、楽曲の系譜として繋がっている事でバトンを持って走るランナー(RGR)という事なのだろうかと思わされる。


 二つ目は、RGRファンの愛称であるランナー。
前述でも触れたがランナーというのはRGRそのものと言ってもいい。彼女達の別の名称だけれどファンの愛称でもある。名前を分け与えるのは軽々しい行為ではないしある意味契りと言ってもいい。そういう特別な想いにファンを囲ってくれるのは純粋に嬉しく、闘いの謳の系譜でもあるこの楽曲の題に入れてくれた事も胸が熱くなる。


 最後は、彼女達が初めて巡り逢い魂を吹き込んだ”もう一人のRGR“の存在。


それは、速志歩(CV:林鼓子)、守島音芽(CV:森嶋優花)、阿津木いつか(CV:厚木那奈美)の存在。キャラクターの魂もまた現実のRGRの傍らに今もなお寄り添って共に軌跡を駆けているランナーでもある。そして、『カケル×カケル』は歩達にとっても原初の楽曲であるのだから。

コレに関しては、自分の完全な私見であり、ある界隈の原理主義者にとっては非難承知の上で書いてる。でも、外せない要素だと思ったから書いた。

 

 

 刻を経て変化した闘う姿勢と共に駆ける存在への感謝の想い。ままならない現状ではあるがポジティブな気持ちでまた駆け出して高みを目指した原初の魂を呼び覚ます。


 過去に彼女達は、カップリング楽曲にこそRGRらしさを出していきたいと語っていた。攻撃的かつ獰猛さの正体は止まらず駆け抜けようとするアイデンティティに本気の姿を魅せ付け認めさせようとする意志だと感じた。

自分がこの楽曲を『カケル×カケル』と『ランガリング・シンガソング』の系譜に連なる楽曲と評しているのは……胸に秘める熱い本気の想いとなりふり構わない泥臭さの様なモノ。MVにて思うがまま好き勝手暴れる様に躍動している三人の姿は今の刻を懸命に生きて駆けようとする強い意志と信念を表していると思える。

刻は限られているが、彼女達が秘めている可能性と刻の使い方は無限大。
そういった覚悟と決意が滾る『Run Girls, Run!』が自信を持って世に出した新たなアンセム


 『無限大ランナー』は突然降って湧いた楽曲ではなく『Run Girls, Run!』が駆けてきた三年の刻と彼女達の生き様が生んだ必然の産物だった。その新しい道(未知)の先へ駆け抜ける未来の刻に期待したい。

 

 

 

 

RGR楽曲ライナーノーツ#15 ドリーミング☆チャンネル!

 どうも。RGR楽曲ライナーノーツシリーズのお時間です。

 


 原点にして頂点。今回紹介していく楽曲を評すのにこの言葉が最も相応しいモノだと自分は思える。それは彼女達の軌跡に於いて一つの系譜として連なってきたからだからだと考える。

一つの夢の終焉ではあるが、同時に新たな夢への道標と起点となる集大成的な楽曲。更には作品の中の刻のみに留まらず現実の刻を生きてきたRGRの刻も描写されている。

そんな彼女達の自信と想いが存分に詰まった楽曲へ、じっくりと想いを馳せながら言葉を尽くして語っていく為に筆を執る事をご容赦願います。

 

 

 


  
 ドリーミング☆チャンネル!

 

f:id:Akatonbo02:20210613201627j:plain

 

www.youtube.com

 

 『Run Girls, Run!』の8枚目シングル。TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』の8番目オープニングの主題歌となっていて、最終シーズンの最後のオープニング曲であることもあり、歌詞などに『キラッとプリ☆チャン』及び『プリティーシリーズ』の集大成を体現する曲となっている。
152話では挿入歌として用いられ、22人のキャストによってカバーされたバージョンで披露。


 『プリ☆チャン』楽曲の系譜は、RGR楽曲に於いての屋台骨と称しても差し障りが無いものだと自分は感じている。RGRとしても、また一人の声優としてこの作品とコンテンツとの縁と刻の巡りは掛け替えないモノだろう。

冒頭の四方山話にて、この楽曲は原点でもあり集大成的な位置付けな楽曲と評した。
それを裏付けしていると自分が感じているのがメロディラインの構成に『プリ☆チャン』原初の楽曲である『キラッとスタート』に似ている雰囲気・インプレッションであると解釈している。

最後という事で荘厳な方向にするのではなく、かといって別れをイメージ付けさせるのでもない。OP楽曲とは斯くあるべきとするド直球な王道テイストで本当に分かり易い楽曲に仕上げている。そして、三人の歌い方もメインリスナー層である子供が聴き取りやすいハッキリとした発音や歌唱となっている。これもOP楽曲の系譜をきっちりと受け継いだものであるだろう。


 で、厚木さんがプリ☆チャンOP楽曲で初めて歌い出しを飾る点はサプライズだった。


(他のRGR楽曲では厚木さんが歌い出しを飾る楽曲がいくつかある)


これについては、最初の緊張している表現が一番上手くできるのが厚木さんであるから彼女に託したという事がインタビュー記事にて明らかにされている。

厚木さんは歌詞にちなんで『初めてのこと』に繋がる自分の過去のドキドキを思い出して歌い『プリティーシリーズ』のアフレコにりんかとして参加する時や、実際のライブでりんかとしてソロで立ったときの気持ちを思い出したと語っている。彼女の繊細な歌声とこれまでの経験が交わる事で楽曲に新しいエッセンスが加わり深みが増す。他のパートも含めてこの歌い出し部分に関しては詞と歌声のニュアンスに拘り形となったと自信を持って語った。


これは、厚木那奈美がこれまでの軌跡で掴んだ自信でもあるのだろう。


一つの終焉を飾る最終楽章でもあるが、その先の未来への刻の始まりも感じられる。
この楽曲に作品と共に在って軌跡を共に駆けたRGRが血を流し魂を吹き込む。
そして、みらい達キャラクターと、キャストであるRGRとのオーバーラップしていく箇所があり、双方の境界線が曖昧になっていくところに大きな魅力を感じられる。

 

 七色にキラッと弾ける! 眩しい花みたいに 

 誰だってきっとなれる そう鼓動が歌ってる


 リンクする Color 抱きしめる Smile 未来だって変えてしまうよ!


 ―Run Girls, Run!『ドリーミング☆チャンネル!』より引用


 

 前述のキャラクターとキャストのオーバーラップを強烈に訴えかけている箇所が上記に挙げた節々である。

七色=厚木那奈美さんにかかり、眩しい花の花は森嶋優花さんの名の一字である花。
鼓動の鼓の字は林鼓子さんの名の一字にあって、リンクするColor(カラー)では、青葉りんかを、抱きしめるは紫藤めるを、未来はそのまま桃山みらいを彷彿とさせる。


余談だが、青葉りんかのキャラクターソングである『キラリ覚醒☆リインカーネーション』にも
りんかの名が入った言葉『リインカーネーション』を曲題にあてている。生まれ変わるという意味を持ちりんかの変わりたい想いを謳う楽曲。この楽曲との繋がりも連想されている方もいらっしゃるでしょう。楽曲制作陣は違えどその魂は継承していく様な……偶然ではないのでしょう。


 更に『変えてしまう』という言葉は『プリ☆チャン』の物語に於いて根幹となるテーマである『やってみなくちゃ分からない!分からなかったらやってみよう!』に通じるモノだ。動かなければ何も変わらないし刻は先にしか進む事は出来ない。

みらい達が一歩踏み出す勇気を出して成長していった様に、RGRもまた縁の関わりの中で成長していった……その要素に互いの感謝を伝えている様に感じられる。


 ただし、当然ながらキャラクターとキャストとの境界が曖昧になってリンクしていく描写だけで集大成という評は成り立たない。この楽曲は『キラッとプリ☆チャン』の最後のOPテーマで物語を飾る楽曲でもある。詞の中にこれまで歌ってきたOPテーマのフレーズやプリティシリーズシリーズ全体をオマージュする言葉がいたる所に散りばめられている。

挙げていくと…『Dream!×Jewel!×Power!』は、キラリスト・ジュエリストの『夢 宝石 パワー』からだったり、物語の軸にもなっている『いいね』という言葉であったり…『物語は終わらない』は『never-ending!! 』の一節。『Color』(色)はメインキャラクターの名の一字に入っている。

 更には『Rhythm!×Paradise!× Bright!』では『プリティリズム』『プリパラ』そして『キラッとプリ☆チャン』(Bright=輝く=キラッと)を連想させる言葉まであるのは、リリースされるこの年である2021年が『プリティシリーズ』10周年になる節目の年である事も加味されて詞に取り入れたのだろうと。シリーズ全体としての集大成として捉えてもいいだろうし、『プリ☆チャン』OP楽曲だけという括りという捉え方でもいい。そこはリスナーの感性に委ねられて尊重されるモノだ。



 想いは宇宙(そら)だって届く ココロから感情解き放てば

 ここにある現実(リアル) おこりうる仮想(バーチャル)

 『ワタシ』と『ミンナ』つないだら


 ―Run Girls, Run!『ドリーミング☆チャンネル!』より引用



 Dメロのこの箇所があらゆる境界が曖昧になってリンクしていくという要素の核を担う部分であると考えられる。林さん曰く、『ワタシ』と『ミンナ』という歌詞の表記に鍵括弧が付いた事により特定の存在ではなく誰でもいいという解釈が出来るモノであるという事を意識して歌ったという。これは自分の考えだが…現実と仮想というワードも刻の流れ…現在(現実)と仮想(未来)であり、『ワタシ』≒現実(現在の刻)『ミンナ』≒仮想(未来の刻)という捉え方もできてしまうというのは暴論である事は自覚済みであります……



 気をとりなおして……ラストはこの言の葉で締められる。

 


 やってみなきゃ はじまらないよ!
 
 やってみたら? 夢は終わらない!

 ―Run Girls, Run!『ドリーミング☆チャンネル!』より引用

 


 これは、みらい達からRGRへの、そしてRGRからみらい達へのエールなのでは?と自分は捉えている。この楽曲は応援ソングとしての役割を持ちつつ、互いの存在を褒め称える“賛歌”でもあるのだと。RGRに巡り逢い魂を吹き込まれ存在しているみらい達と、みらい達の存在のおかげで挑戦する事が出来たRGR。

そんな両者の互いの存在にとっての『賛歌』としても成り立っている。長い歴史を刻むコンテンツと関われる事は表現者として素晴らしい事で、そうした縁を引き寄せられる運を持っている事も天賦の才ではないだろうかと思えてならない。


 やってみなくちゃわからない!わからなきゃやってみよう!『キラッとプリ☆チャン』という作品が貫き通したテーマ。そして、RGRの三人の魂にしっかりと刻まれた言の葉。それを想起させる言の葉で集大成・最終楽章を締めるのは何とも粋でエモーショナルなメッセージ。

単なる曲題に留まらず現実の刻を生きていく彼女達はこの言の葉を胸に刻み新たな夢への道を往く……

 


 『Run Girls,Run!』が未来に踏み出す領域こそが『ドリーミング☆チャンネル!』なのだ。