巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

とどいて とどいて 熱い想い ~Run Girls, Run! オンラインLIVEに寄せて~

 9月9日。待望していた、その一方でほぼ予測されていた発表があった。

 

 

f:id:Akatonbo02:20200919231421j:plain

 

 

 

 

www.youtube.com

 

 

Run Girls, Run!』初の単独Online Live『ランガリング・リンクライブ♪』開催決定の報。


その日にRGRの公式チャンネルにて動画配信された中で、彼女達三人の口から一報が告げられた。

冒頭に書いた様に、ほぼ予想されていた発表ではあったのだけれども、直に彼女達からの口から『オンラインライブ開催』の言葉を聞けた事は、やっぱり嬉しく魂が戦ぐ衝動に駆られるのである。

開催日は、9月26日と10月11日の二日。両日共に昼夜二部制で開催。
しかも、10月11日は『長野の奇跡』厚木那奈美さんのBirthdayだ。


 しかし正直、この開催形式にはちょいと驚いたものだ。

一日のみの開催で二部制や、二日間開催しても一日一回ずつの開催がおそらくは普通によくある形式なのだろう。

どういう経緯と意図でこうなったのかを詮索する気はないが、単に『Run Girls, Run!』を出来得る限り多くの人に観てもらいたいという事の様に思える。

 

 今年は、『Run Girls, Run!』が結成されて三周年の刻。
この夏はそんな彼女達の三周年を記念するライブツアーの開催が決まっていたのだが…
新型ウイルスの奴が蔓延っておる為に、開催延期→開催中止の決断をされた。

その報を聞いた時は、『またか、でもこの時勢ではしょうがない』と諦めが付いたものだが……勿論、素直に納得しきれるモノでもなく、寂しさや悔しさで溢れてしまうのだ。

本当に何も無ければ、先日リリースされた1stアルバムを引っ提げ三周年ライブツアーにて三人の伝えたい本気の想いを発散させられただろう。
言い方を変えれば、彼女達の闘う場を与えられないだけでなく奪われたのだ。


それぞれに抱く本気の想いがあり勝負懸けてた。その悔しさは我々の比ではない。


『ライブがしたい』と常々言ってきたのは、魂と本能の叫びだ。


ただ、幾ら願望を叫んでもそれが必ず叶うモノではない。ましてこのご時世ならより叶い難いのが突き付けられたスタンダードになってしまっている。

だが、三人やその周りの人達は諦めずに叫び続けて止まらなかった。
その結果がこの配信ライブ開催へと結実したのではないだろうか。


 直に歌声と本気の想いを届ける事。それを受け止めて全力全開の熱で応える。
オンラインでの配信ライブは現地で体感出来る熱量には到底及ばないのは誰もが承知の事実としてあるしそう思う人は少なくないだろう。


現実の熱量には敵わないが、オンラインで楽しめる事もある。


様々な表情で歌う三人の顔。真剣で本気の輝きを放つ双眸。滾る想いを燃料にして躍動し舞い踊る姿……ディスプレイという狭い枠組みだが俯瞰で観るより鮮明にそれは我々の目に映り訴え掛けるモノがあると個人的には思っている。

あれこれ思う事はあるが、発表の報を告げてライブの事を喜々として希望に満ちた三人の双眸の輝きと嬉しさに弾んだ声を観てたら、あれこれ云うのは何か無粋な様に思えてしまったんだ。


 一つ、残念な事に……有料配信という事なのだろうが、このライブの模様はリアルタイムでしか観る事が出来ずアーカイブとして残さないとの事。

ですが、その刻で観れて感じた事を記憶媒体という手段にBlogというツールを用いて、この刻限りの事を全てではないかもしれないが残せる事が出来る。


 まだ秘めている新しい三人の未知の可能性と個の力。


 変わろうとする本気の想いと覚悟。


 ライブの題にある『リンク』という言葉は、結び付ける。または絆という意味を持つ。
彼女達は想いを共有して繋がろうと本気で手を差し伸べてくれている。本気の想いを持って差し伸べてくれた手を無下に振り払う事は出来ない。


 だから、自分はただ純粋にこのライブを全力全開でもって楽しもうと思う。

 

 

 

 

 

RGR楽曲ライナーノーツ#5 Break the Blue!!

 どうも。RGR楽曲私的ライナーノーツのお時間です。


早いものでこのシリーズも今回で5回目の節目を迎えました。

で、今回取り上げる楽曲もまた、RGR楽曲に於いて一つの節目となった楽曲であり、彼女達の新しい可能性の伸びしろを感じさせた楽曲であると(勝手に)思っている。

楽曲に秘められた魅力をこれからどれだけ引き出せて書けるか自分の拙い文章力でできるかは未知数であるが……自分なりに向き合って感じたインプレッションを書き殴っていく。

 

 

 

 

 Break the Blue!!

 

f:id:Akatonbo02:20200905230719j:plain

 

www.youtube.com



 『Run Girls, Run!』4枚目のシングル。2019年2月6日にリリース。
ユニットとしては初となる両A面シングルである。


(もう一つの収録楽曲『never-ending!!』については後日単体で書く。)


TVアニメ『ガーリー・エアフォース』のオープニング主題歌。
リーダーの森嶋優花さんはこの作品のメインキャストのグリペン役で出演されている。その関連からだろうか、楽曲のセンターポジションは森嶋さんが担当されている。

冒頭の四方山話でも触れたが、この楽曲は節目であり様々な可能性を示す楽曲だと言った。


まず、今作の大きなウリというか強烈なインパクトを撃ち込んだのは楽曲の制作陣だ。


これまでのRGR楽曲は全てではないがほとんどを、作詞を只野菜摘氏。作曲をサウンドクリエイターチームであるMONACAが担当されていた。
しかし、『Break the Blue!!』では作詞をRINA氏。作曲を高瀬一矢氏が担当された。
この両名はサウンドクリエイターチームであるI'veに所属されている。

I'veサウンドの主となる曲調のインプレッションだと思われるトランスをベースにした打ち込みサウンドの系譜に連なる、エレクトロニック・ロック調な曲調で、所謂”格好良い”系統な楽曲に見事仕上がっており戦闘機による空戦をメインに据えている作品のオープニングテーマとして、ハードな荒々しさと大空を翔る疾走感が見事にマッチしているのもまた聴き心地の良さを感じさせる。


ちなみに作詞されたRINA氏が歌うカバーバージョンも存在している。
(1stアルバム『PRISMATICA』に収録されている。)


 そして、RGRの新しい可能性である”格好良さ”の要となっていると勝手に感じたのが、センターを担当された森嶋優花さんの歌声だと自分は感じた。特に彼女の低い音域での歌声にその格好良さのエッセンスが凝縮されているのではと思わされたのである。
溌剌とした愛嬌の良さとはまた違う彼女の新たな魅力が引き出されたとも言えるのではないかと。


 “BABIEE01 CLEARED FOR TAKE OFF”


 イントロ部分で差し込まれるこの台詞は、森嶋さんの声である。このイントロの台詞がまた格好良いんだ。

ちなみにコレは劇中で彼女が演じているグリペンの台詞であり、キャラクターの魂を共有(憑依)した事で、楽曲にまた違うエッセンスを加えて、彼女の持つ低音域の格好良さが引き出されていった様に思えるし、導入で楽曲の格好良い雰囲気を助長させる作用をもたらしている。


勿論、格好良さを引き出されていたのは森嶋さんだけではなく、林さんと厚木さんもそれ(格好良さ)を引き出した歌声になっている印象を抱く。

林さんが元々持ち合わせていた力強く伸びやかな歌声は、ハードでテンポの早いこの楽曲には非常にかみ合う鍵と鍵穴の関係にある相性抜群の組み合わせ。レコーディングの際、高瀬氏は彼女の歌声(特にしゃくり)を絶賛していたと云う。この楽曲の様なリミッターを外して歌い上げる系統の楽曲を歌うのが好きだという彼女の歌声が持つポテンシャルを遺憾なく発揮されている。

厚木さんの歌声は林さんと対照的で、柔和で清楚な繊細さが特徴的だと思っている。だからと言って、彼女の歌声から格好良さが全く感じられないワケではない。森嶋さんや林さんが持つ“格好良さ”の質がそれぞれ違う様に、厚木さんの“格好良さ”の質も違う。繊細でありながらも、一本筋の通る凛々しい芯の強さ。自分はコレが厚木さんの歌声が持つ”格好良さ”の本質ではないかと思えてならないのである。



 翼並べた fighter!! 一筋の想い糧に 

 創り出せる(Don't be afraid) 新たな記憶〈memory〉
 
 撃ち墜として行け shooter!! 悪夢 蹴散らし断ち切れ

 勝ち取ろう 今こそ Break the Blue!!


 ―Run Girls, Run! 『Break the Blue!!』より引用



 この楽曲のリリースは2019年の2月。丁度1年前のこの時期に彼女達はCDデビューを果たした。
更に言えば、2017年に結成されこの年は結成されて2年の刻が経ってもいた。

Blue=青は、青空を連想させ空戦を扱った作品の主題歌である意味だろうが、若く未熟という意味でもある。彼女達は若く未熟な存在である事を自覚していて未知の領域へ踏み込む事を恐れない決意表明がここの節々から感じられてしまったのだ。

楽曲名と、歌詞の至る箇所にある二つ繋がったエクスクラメーションマーク。
CDデビュー二年目であり、ユニット結成から二年経過でもある意味が込められたのだとこのエクスクラメーションマークから感じるし、そして、『勝ち取る』という節に自分はRGRの原初の楽曲『カケル×カケル』の系譜を継ぐ『闘い』の楽曲、そして、RGRの『アンセムソング』としての系譜。

 


 これまで同様、変わろうとする想いと一歩前に進む変わらない覚悟を謳い
三者三様のそれぞれ違う色でもった“格好良さ”という可能性の『翼』でRun(駆けた)次は大空へとFly(翔ける)新たな闘いへ挑む。肚は括った。そう感じさせる楽曲だ。

 

 

 

 

 

I-1club結成10周年記念!”独断と偏見”で選定したI-1楽曲私的BEST7選

 I-1clubを愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか?

 

WUGのライバルユニットであり、立ち塞がる圧倒的なボスユニット。
この2020年はI-1が創設されて10周年を迎えるという。(作中での話)

 

 

f:id:Akatonbo02:20200823154112j:plain

 

f:id:Akatonbo02:20181104082655j:plain

 

 

 10年という刻の中にて、彼女達の傍らに寄り添い『物語』を彩った楽曲陣はWUGの楽曲陣に勝るとも劣らない素晴らしい楽曲揃いである。


(一部の楽曲は名前のみだが……)


WUGを初期から知っている人や、最近知って惹かれた人もI-1楽曲に様々な思い入れがある事だと思う。自分もその一人である。

 

今回の記事は、自分の独断と偏見と嗜好で勝手に選出した……


独断と偏見と嗜好で選んだ『I-1楽曲私的BEST7選』を開催致します。


何かの間違いでこの零細異端Blogに迷い込んでしまったのも運の尽き…何かの巡り逢わせ。コレを読んで下さった方も、自分の中のベストと比較しつつ楽しんでいただきたい。

 

 

 

 

 ★リトル・チャレンジャー

 

 

f:id:Akatonbo02:20170625205853j:plain

 

www.youtube.com


 この楽曲のヒットによってブレイクしI-1はスターダムに駆け上がっていった。
その為、楽曲が醸し出す雰囲気は粗削りで叩き上げの魂を感じさせる激熱仕様の楽曲。


WUGの作中に於いても、この楽曲が果たす役割は結構なウエイトを占めている。
そして、LIVEに於いてもそいつは当てはまる。様々なバリエーションが存在し
歌われる楽曲を投票によって決定されるライブだった『Green Leaves Fes』にて昼夜両部でランクインするという結果が、この楽曲の認知・浸透度を証明していると言えるだろう。


島田真夢は、当時の自分が歌い踊る姿を見て、歌って踊る事が好きという原初の魂を呼び覚まし、変わろうとする為に再びアイドルの軌跡(WUG加入)を踏み出した。

岩崎志保は、次世代の者達(ネクストストーム)の荒削りながらも必死に歌い踊る姿を
目の当たりにして、置き去りにしてしまった原初の魂を取り戻し、憑りつかれてしまった島田真夢の幻影から解き放たれた。


 好きだよ 好きなんだ 好きって言える自分が好き

 好きだよ 好きなんだ そう言うために 僕はここにいる

 ―I-1club 『リトル・チャレンジャー』より引用


 抑え込んだ想いと、置き去りにしてしまった魂。
再び取り戻す鍵は原初に抱いていた『好き』という本能の叫び。それを可能にするのは心(魂)と身体だ。真夢と志保も、素直に『今』抱いていた『好き』という自由な本能で叫んで再び挑戦していく『闘いの謳』であり『真愛』を叫ぶ謳でもある。


I-1楽曲と言えば、真っ先にこの楽曲名が挙がるのはおそらく自分だけではないと思う。

 

 

 

 

 ★ジェラ

 

 

www.youtube.com


 I-1はこの楽曲のリリース直前に全国各地にI-1シアターを次々と建設。
WUGは仙台シアターで『ジェラ』のパフォーマンスを目の当たりにして圧倒的な力の差を魅せ付けられて、敗北感に打ちひしがれた。設定によるとセンターは鈴木萌香との事。

この楽曲の存在と使われたシーンで、I-1というグループがWUGとの差別化的な際立ち…自分がI-1を称する時に使っている表現『ボスユニット』としての立ち位置を確立させたと勝手に思っている。

クールでダンサブルなテイストでありつつ、内に潜む情念を描写している曲調は、WUG楽曲だけではなく『シャツとブラウス』や『リトル・チャレンジャー』とは一線を画した雰囲気を醸し出しているのもまた見事なモノだ。

 

 

 

 

 Knock out

 

 
 クールでいかにも治安の悪そうな曲調が醸し出す雰囲気は『ジェラ』の系譜を汲んだモノだと思える。自分が初めて聴いた(観たと言った方がいいか…)のは、舞台『青葉の記憶』でのアクト。

当時聴いた時は、そんなにガツンと何か突き刺さって響く様なインプレッションは抱かなかったが……後日音源を聴き込んでいくうちに何かクセになってしまう中毒性の高い楽曲だというのを思い知らされた。

妖しげなモノをどこか拒絶しているが、そこに踏み込んでみたい人の『性』を何か擽る刺激的な要素を感じるのが印象深い。

 

 

 

 

 ★運命の女神 (Wake Up, Girls!Festa. 2016 SUPER LIVE ver.)

 

f:id:Akatonbo02:20190103011228j:plain



 作中にて、窮地に立たされた『I-1club』は、自らを二つに分け同じシングルの売り上げで次期センターを決めるという策を打ち出す。その楽曲がこの楽曲である。

”闘争”という運命の下でしか謳われる事が叶わなかった悲劇の楽曲。作中でもI-1の七人で謳われた事は一度もなかった。


しかし、2016年の冬の幕張で”奇跡“は起こった。


分かれてしまうのも運命だが、再び巡り逢い結び付くのもまた運命。
岩崎志保鈴木萌香が共存を果たすダブルセンターと、七人でこの楽曲を歌う運命が白木さんが思い描いた『運命の女神』の真のカタチだと勝手に思っておるのだ。


 『Wake Up, Girls!Festa. 2016 SUPER LIVE』の中で歌われたこのバージョンは
Wake Up,Girls!新章』のBlu-ray第1巻の映像特典に収録されている。

 

 

 

 

 ★レザレクション (ネクストストーム)

 

 

f:id:Akatonbo02:20170716010911j:plain

 

www.youtube.com



 私見の域ですが、自分の中に於いて岩崎志保という人物はI-1サイドの最重要人物。
故に、彼女とネクストスト―ムの『アンセム』であり『闘いの謳』であるこの楽曲は外せなかったワケであります。


 胸に奇跡あるなら 諦めたくはない 私は死んで生まれ変わるの

 ―ネクストストーム『レザレクション』より引用
 

 真夢の幻影を乗り越えた先に立つ事=真の魂を呼び覚ます事が出来た志保。
その要因となったネクストストームのメンバー達と共に、真夢とI-1との心躍る『闘い』へと挑む……

この楽曲をI-1楽曲の括りとしてノミネートしていいのか?という思いはある…
ただ、この楽曲が出て来た当時ネクストストームはまだI-1所属であるという事から独断によってノミネートさせてもらったワケである。

 

 

 

 

 ★止まらない未来

 

f:id:Akatonbo02:20170716010923j:plain

 

www.youtube.com


 まぁ、この楽曲の思い入れは結構深かったりしている。
私的ライナーノーツ以外でも考察記事書いたり、楽曲についてあれこれ語り合うオフ会にも参戦してみたりと様々あった。

WUGの『Beyond the Bottom』がOne offを極めた『生命の謳』。
ネクストストームの『レザレクション』が不屈の魂を呼び覚ました『闘いの謳』。
双方のグループは並ならぬ重い楽曲で『アイドルの祭典』に挑む。

それを迎え討つI-1は、新センターに鈴木萌香を据え、フロントメンバーに高科里佳という新世代の『血』を入れた布陣と、絶対王者としての『矜持』と最前線を走り続ける者としての『貫禄』を謳うこの楽曲を引っ提げて決戦へ臨む。

鈴木萌香は『自分たちが負けるワケが無い!』と闘志を奮い立たせ自らを鼓舞し
高科里佳は憧憬の存在である岩崎志保に向けて彼女自身が強く輝く事を誓う。


この楽曲のイメージカラーはこれまでのI-1の『赤』ではなく『青』


諸説あるが、『青』がもつ色のイメージの一つは『若い』というイメージがある。
作中でI-1本隊の次世代である萌香と里佳の心情描写にクローズアップしていたのもまたエモーショナルな印象を抱くのである。


未来への希望を謳う『アンセム』でもあるし、歌う彼女達のアイドルとしての心情・アイデンティティを謳う内省的な謳でもあり、変わろうとする想いと一歩踏み出す覚悟を謳う楽曲でもある。『楽しみにおそれないで』とはまた凄い詞だ。


 前述の様々な解釈を繋ぎ説得力を持たせて『要』を成すのがラストの『信じてる』だろう。『きみ』の事、『見えるもの』、『見えないもの』、『自分』の事をただひたすらに信じる。


自分も、いつ叶うか分からんがひたすらに『信じて』待ち焦がれようと思う。


現実の刻で、ジャケットの『青』の衣裳で『止まらない未来』が歌われる刻を。
それが叶った刻、この楽曲に本当に血と魂が宿るのだと。

 

 

 


 Jewelry Wonderland

 

 

f:id:Akatonbo02:20180408181050j:plain


 七つ目、ラストはこの楽曲しかない。


Wake Up,Girls!の楽曲『Polaris』がWUG楽曲の集大成と称されるのなら
I-1楽曲における集大成が、この『Jewelry Wonderland』であると。

洗練された『静』の要素で聴き惚れさせ、作中で変革の波に翻弄されながらも生き残ろうと抗う魂の叫びを模したかの様な『動』の要素で圧倒していく貫禄を魅せ付け、お洒落で煌びやかな要素が強いインプレッションを抱くが、内に潜む何か生々しい人の『性』を謳っているインプレッションも抱かせる。


 dancing レッスンは

 血のにじむような 自分が見てた部屋の中だけ

 Show Timeに見せる輝きこそ

 ―I-1 Club 『Jewelry Wonderland』より引用
 

 他の場所(アイドルとしての自分)で生きられない、生きたくないという詞は何か生への執着の例えなのだろう。そして、近藤麻衣のソロパートがこの楽曲のもう一つの『貌』(かお)でもあると思う。


 この楽曲でI-1が纏う衣裳の色は『白』。抽象的イメージの一つに『神聖』とある。
白木さんはエンターテイメントとアイドルに希望と神聖な要素を抱いている。
それと、勝ち星の事を『白星』と称するから再びアイドル界の頂点を勝ち取るという意味もあるのかもしれないが……あらゆる情を押し殺した彼が本当に信じているのは、純然な人の心の光なのかとも思えてならない。


 『光』もまた、白が持つ抽象的なイメージでもある。

 

 

 

 

 

 という事で……独断と偏見と嗜好で選んだ『I-1楽曲私的BEST7選』となりました。
一つ言っておきたいのは……ここに挙げた七曲以外で挙げなかったI-1楽曲が劣っているワケではないという事。挙げなかった楽曲も本当に甲乙つけ難い素晴らしい楽曲で、敢えて順位を付けなかったのもその為なんです。

 


 どの楽曲にも『物語』があり、それは意味のあるモノ。
既にご存じの方、この記事を読んで何か新しい発見があったなら嬉しい。

最近I-1楽曲を知られた方、この記事を読んでI-1楽曲に興味が湧いて彼女達の楽曲を聴いてくれたなら本当に嬉しい。


そんな願いを持って筆を置きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

WUG LIVE初参戦となった5年前の夏に想いを馳せる。

 遡る事5年前、俺は千葉県浦安市舞浜に足を運んでいた。
舞浜という地で真っ先に思い浮かぶのは、巨大テーマパークとして名高いディズニーリゾート。
しかし、俺の目的地はディズニーランドやディズニーシーではないある場所。


始まりの地と呼んでも良いのかもしれないその場とは『舞浜アンフィシアター


俺は、この日この地に用があって馳せ参じたのである。

 

 

f:id:Akatonbo02:20200808194045j:plain

 

 


そう……『Wake Up,Girls!』の2ndライブツアー・東京公演に参戦する為に。

 

 

 自分は、そうそうフットワークが軽い人間ではない。
ライブ参戦するのは数年間隔で間が空くのは自分の中では珍しい事ではない。
当時、最後に参戦したライブは2013年の水樹奈々さんのライブ(西部ドームのヤツ)でWUGのライブ参戦まで2年の間があった。

自分の中で間隔が空いてしまうのは、ライブ参戦にネガティブなインプレッションを抱いているワケでも、参戦して何か嫌な目に遭ったという事ではない。単純にチケットの縁の巡り逢わせに恵まれなかったり、時間が取れなかったりというだけだったりする。

あと、これは上から目線的な物言いになってしまうが……金払って(チケット買って)直に観たいと思わせる存在が水樹さん以外に見当たらなかったというのもあるが、一番の要因は俺の感性のアンテナが超鈍感というのが最たるモノなんだけどね……


 久々の現場参戦というヤツは、不安というか妙な緊張感に身が包まれる。初めての現場ならそれはより強いモノだ。でも、その雰囲気は今、ライブに来ているんだ!という興奮が徐々に溢れて武者震いの様な感覚にもなる。


 物販で販売しているオリジナルのTシャツやパーカーを纏う者。

 野球やサッカーのユニフォームを纏う者。

 独自制作した衣裳を纏う者。

 推しの子の良さを熱弁する者……etc


俺は、このライブ会場開演前の雰囲気が好きだったりする。


 で、肝心のライブだが、終演して感じるあの感覚……全力全開で燃え滾って出し尽くした心地良い疲労感。数か月前に有料配信で観たソロイベントで魅せた七人の個の力はホンモノだという事を圧倒的な説得力でもって直に魅せ付けられた。完敗だ。

数か月前のあの日にソロイベント配信を観ていなければ、この日の舞浜の地に参戦していなかったかもしれないし、Wake Up,Girls!を名前だけしか知らないで現在過ごしていたかもしれない。そう考えると縁の巡り逢わせというモノは本当に不思議で面白いものなのだと。


 
 今現在、忌々しいコロナウイルスの脅威は治まる気配がない。
プロ野球Jリーグ、一部のエンターテイメントでは観客を僅かながら入れた興行をしているが、ライブの類の公演は直に観る事が叶わない。

ネットの発達によって、配信という形式にて観る事が出来る。そして、配信で楽しめるしその形式で感じられるモノはあったりして良いモノではあるのだけれども……
現地参戦して、直に表現者の滾る本気の想いを直に感じて燃え滾って全てを出し尽くた身体を包む心地良い疲労感はそこでしか感じられない特別なインプレッション。

これが、いつ現地で感じられるのか見当が付かないというのは、寂しいモノがある……
一刻でも早くまた何の気兼ねせずにライブ参戦を楽しめる刻が来る事を願うしかない。

 

 あれから5年の刻が経ったこの日も、5年前と同じくクソ暑い真夏の土曜。
5年前の8月8日という夏の1日は、おそらく生涯忘れられない日だろう。

自分にとってはこの日から、約束の地であるさいたまスーパーアリーナの単独公演へと繋がる始めの一歩を踏み出した記念の日という見方も出来る忘れられないライブの一つ。


今宵はそんな想いに身を委ねて、しっぽりと盃を傾け感慨に浸ろうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

転職して一年経過。

 今の職場に転職して、一年の刻が経った。      
月並みな物言いになるがこの一年の時間経過は本当に早かったと思う。

自分の人生にとって初めての転職を経て一年経ったので、簡潔に感じた事を書き殴ってみて振り返ってみようと思う。


 まず最初の一か月は、働いていなかった期間のブランクと環境変化に戸惑いながら、ガムシャラに動いていたと記憶している。何事も最初はキツイものであると覚悟は持っていたのでメンタル的に追い込まれるまでには至らず、幸いな事に部署の先輩方も丁寧に色々教えてくれた事が大きな要因だと思う。

仕事の工程の中で前職と大きく変わったのが、PCを使う事がある事だった。
前職では全く触れる機会はなく、作業日報や物資の発注は専用の用紙に手書きで記入していたが、現職ではPCの専用フォームに入力したり、物資の在庫管理や発注もPC入力で済ます。
ちなみに、自分はExcelを扱うのがこの職場が初体験という旧世代の愚者なので、悲鳴をあげながら格闘しておる……


 仕事内容だが、別部署にて製作した部品を加工して製品として仕上げる工程を担当する部署。そこでは各々に案件を振り分けて個々で製作作業にあたる。

製造業なので納期に間に合わせないといけないが、その期間は割と余裕を持って定められているのでそんなに慌てて作業するという事はないし、一人で作業にあたるので周りに必要以上に気遣いする事なく集中できる。
このやり方は自分の性にあったやり方だと気付かされた。


何より、他の工程の手伝いしなくても済む点が実に素晴らしいwww


それから、これは本当に良いと感じたのが、これまで残業や休日出勤を一切してない。
勿論、残業している部署はあるがほとんどの人が定時で退社しているし休日出勤に至っては誰もしてない。(機械の修理とかの立ち合いで出る事がある位)前職の頃に比べたらかなりプライベートな時間が取れる様になったのは良い事だ。


 物事にはプラスとマイナスの面がある様に、当然ながら良いモノばかりではない。
とは言え、そこまで深刻に捉えるモノでは現段階ではないのでちょっと首を傾げる程度の事だが……営業の受注からの割り振りみたいなモノに疑問を感じている。

自分は営業畑の人間ではないので、受注の流れみたいな事は分からないが
同じ客先の受注を小出しにされるのがちょいと理解し難い部分がある。数字を作る(売上的な)上では必要なのかもしれないが……どうなんだか。

 


 若干、前職の所よりものんびりした印象だが、求人票にじっくりとスキルを育成していく様な事が書いてあったので、この若干の緩さが現職場の社風なのかなと思う。

転職して一年、今の職場に転職して良かったと思える事に安堵出来ている。
ここを選んで行動に移した自分の直感を信じて本当に良かったと思います。
ただ、問題になる事もまだまだあるので、まず自分に出来るのは与えられた仕事に真摯に向き合って精一杯こなしていくしかない。


今後も、気を引き締めつつも気負い過ぎない様バランスを保ちながら頑張っていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

RGR楽曲ライナーノーツ#4 Go!Up!スターダム/秋いろツイード

 どうも。RGR楽曲私的ライナーノーツのお時間です。


今回は3rdシングル『Go! Up! スターダム』とカップリング楽曲『秋いろツイード
2曲ともタイプが違った楽曲でありながら、RGRの新たな魅力が詰まったシングルに仕上がっている。

 

 

 


  Go! Up! スターダム

 

f:id:Akatonbo02:20200727010109j:plain

 

 

www.youtube.com

 

 3rdシングル。アニメ『キラッとプリ☆チャン』第三クールのオープニングテーマ。


 前作『キラッとスタート』の系譜を継ぐ女子の煌びやかに輝きたい想いそのものと、後押しする正統派な応援ソングであり、RGR楽曲のアイデンティティだと自分が感じている特有な疾走感も見事に表した楽曲。これを感じるのは原初の楽曲『カケル×カケル』の系譜も受け継いでいるからなのだろう。

歌い出しの林さんの伸びやかで力強い歌声は未来への希望をダイレクトに感じる様であり圧巻の一言に尽きる。ただ、前作と違っているのは,、曲調がアップテンポ要素のみで突き進むのではなく、センチメンタル的な心の葛藤を模した要素も感じられる。この相反する要素を共存させたのはRGR楽曲としては実に挑戦的だと勝手ながら思える。

OPテーマソングなので、作品の登場人物に寄り添った世界観を構築しているのは勿論だが、自分の中で強いインプレッションを抱いているのは、RGRの三人の心情の方が強く、鮮明に反映されていると思えてしまうのだ。


 それぞれのカラー 見つけ出して

 誰とも違う 魅力で光る

 ひとりじゃ意味がない みんなと手をつなぎ
 
 私たちみんな小さな星 輝くために生まれてきたの


 ―Run Girls, Run! 『Go! Up! スターダム』より引用


 
 『それぞれのカラー』とは、RGRのメンバーカラーそのままの意味に直結していくし、三人の個性としての意味合いもあるのだろう。ただ、リリース当時まだ三人のメンバーカラーは決まってなかった。それを先んじて織り込み『それぞれのカラー見つけ出して』という詞でもってRGRの心情描写を強烈にして、テーマ曲でありながらもRGR寄りな楽曲だと喚起させた事は、作詞された藤林聖子さんの巧みな言葉選びの妙…『預言者』と評される謂れなのだろうと感じる。

そして、RGRの三人もこの楽曲を単純な作品のOPテーマソングという括りのみで受け入れていなくてユニットとしての絆と想いを重視している様に思う。


それは、1stツアーでこの楽曲を歌う前に林さんが口上を述べて語った想いがユニット・RGRの方に強く寄り添った楽曲というインプレッションを抱いている大きな要因でもあり、MVで着ていた制服の衣裳は1stライブでも着ていた事からもRGRの心情と決意表明としての楽曲。


 『小さな星』という言葉と、原初の楽曲『カケル×カケル』で使われていた『小さな存在』という言葉で繋がっている事に、自分はRGRの『アンセム』としてこの楽曲が突き刺さって来たのだ。

 

 

 


 秋いろツイード

 

 季節をテーマにした『RGR四季組曲』秋の章。…と勝手に称している楽曲。
前々作『サクラジェラート』の系譜を受け継ぎ、四季をモチーフにした『RGR四季組曲』というRGR楽曲の一つのジャンル・軸として確立させた楽曲でもある。

この四季組曲の特徴としてまず挙げられるのは、曲題はテーマとする季節もしくは季語と、物を示す名詞で付けられている。ちなみにツイードとは、イギリスやスコットランドが発祥とされる太く短い羊の毛を使用した紡毛糸を用いて織られ、表面は粗っぽい毛織物の事を指している。

ツイードという、イギリスやスコットランドに因んだモノを曲題に付けたことから、ブリティシュロック系とかケルト音楽系の欧州的な曲調なのかと思わせる。が……イントロで奏でられる中国の弦楽器『二胡』のオリエンタルな音色がそのインプレッションを見事で鮮やかに裏切る。二胡のゆったりと切なさを思わせる音色が秋が持つインプレッションであるセンチメンタルの要素を湧き立たせる切れ味鋭い変化球的楽曲だ。


 そして、四季組曲もう一つの特徴はそれぞれの季節が持つネガティブなインプレッションと、思春期の少女の恋愛感情(抱いている切なさや葛藤、焦燥感)をリンクさせている所だろう。

全体の曲調としては、スローテンポなダンスチューン。
しかし、ダンスの振りはスロー一辺倒ではなく激しい所作で舞う所がある。おそらく曲調とダンスで感じる差を極端にする事で少女の揺れる心情。自身を『地味』と自嘲する諦めとコンプレックス。変わろうと踏み出す意欲はあるけれども一歩踏み出す勇気が湧いてこない。以下の節々は少女の心情を表しているのだと解釈している。


 おしゃれしたい かわりたい でも わからない

 向こう側には どうやっていくのか 

 勇気とか恋とか それだけじゃない

 門限のように まだやぶれないその壁


 ―Run Girls, Run! 『秋いろツイード』より引用


 ここ用いられているというか…この楽曲の『要』となっているのが『門限』という語句。
少女にとって最後に立ち塞がる文字通りの門そのものであり、一歩踏み出す反抗の覚悟でもあり、想いを寄せる『彼』との関係への比喩。これらは彼女が超えなくてはならない壁ともいえる。

でも、わからない。どうやっていくのか。やぶれない。そう、少女は超えて踏み出せられていない。それを証明しているのがラストフレーズの『門限まで家には帰る』だ。少女にとって門限とは、制約であり縛り付けられている象徴だと思える。


 何か さがしたいよ 夢をともしてくれるもの

 彼に明日あげる 誕生日のプチ・プレゼント

 私もっと きらきらとしているものに憧れている


 ―Run Girls, Run 『秋いろツイード』より引用


 これらの節々は、少女が門を開けた向こう側の世界を象徴するモノだと解釈している。少女が『彼』にプレゼントするのは、単純にモノでもあり彼女の恋慕の情を彼に告げる事でもあって、それは少女にとってのきらきらとしているもの≒変わりたいという想いの本質。
単純なセンチメンタルを謳う楽曲ではない。内に秘めている爆ぜる激情を謳う相反する情念的な楽曲。歌い始めで三人がそれぞれ違う方向で並んでいるのは相反する要素を表しているのだと思えてしまうのである。


 ちなみに、今回取り上げた2曲のライブ映像はRun Girls, Run!の初の冠TV番組であるRun Girls, Run!のらんがばん!』Blu-rayに収録されている。

 


 奇を衒わない王道的なアイドルソングでありつつも、新たな『アンセム』の系譜になった『Go!Up!スターダム』。意外性で魅せて新たなRGR楽曲のジャンル・軸を確立させた『秋いろツイード』。

2曲共に、新しく刺激的な魅力を感じずにいられない仕上がりでした。

Run Girls, Run!』の持ち味を損なわずに、増していく表現力の幅と可能性は三人の変わろうとする想いと一歩踏み出す覚悟が感じられました。

 

 


 
 
 

最終楽章『さようならのパレード』に込めた意地と真愛の情。

 『彼女達が凄いんです』


この言の葉を『彼』の口から聞けるとは思っちゃいなかった。
聞いた時、何とも形容しがたい胸が熱くなる感動と衝動が湧き上がって来た。


『彼』とは、作曲家の神前暁さん。神前さんが先日放映された配信番組に出演した
シンセの大学『神前 暁のSelected Works.』の中で言った言葉である。

 

live2.nicovideo.jp


 シンセの大学とは、DAWを用いた楽曲制作に携わるトップクリエイター達による公開トークイベント。本来は三月に開催されるイベントだったが、コロナウイルス流行の影響により急遽オンラインイベントでの開催となったとの事。

タイトルに、神前さんの名が記されている事から神前さんをゲストに招いて普段の仕事の模様、音楽業界へと進む事になった切っ掛けや、いくつかの楽曲の制作当時のエピソードが番組内にて語られた。その中で、自分が特に注目していたのが以下の項目だった。


 「タチアガレ!」から「さようなら」に込めた想い

・「タチアガレ!」from Wake Up,Girls!

・「さようならのパレード」from Wake Up,Girls!


Wake Up,Girls!』の原初の楽曲『タチアガレ!』と終焉の楽曲『さようならのパレード』についての事を、作曲者である神前さん自身から語られる事は、音楽理論の理の字の欠片すら無いしDAWが何の事を指しておるのか全然分からん自分でも非常に興味をそそられるモノがあった。


今回はこの項目で語られた、特に『さようならのパレード』について観て感じた事を書いていこうと思う。

 

 

 縁を繋いだ者としての"けじめ"を付ける為の楽曲

 

 神前さんと言えば『Wake Up,Girls!』の立ち上げから携わっていたWUGの生みの親の一人でもある。で、メンバー選出オーディションの審査にも携わっていた。WUGの七人を表現者という『縁』を繋いだ者でもあった。

だが、原初の楽曲『タチアガレ!』を制作し、続く『7 Girls War』の制作途中で神前さんは体調を崩されてしまい長期療養を余儀なくされてしまう。(神前さんはこの事をWUGへの育児放棄と言っていたが……)

刻が経ち、WUG解散の報が流れて…ラストアルバム『Wake Up,MEMORIAL』に収録されるメインマストであると言ってもいい四曲の作曲者の一人として神前さんの名が挙げられた。


楽曲名は『さようならのパレード』である。

 

 


 最初しか関われなかった僕が、ラストアルバムに曲を書くっていうのは


    凄く意味があるなっていう……これはやっぱり対(終)になる曲を作るしかない。

 責任を取るじゃないですけど、スタートとラストはちゃんと作らないとなと思って…

 

 

 これは番組内で語られた最終楽章『さようならのパレード』を制作しようと決意したとされる神前さんの心情だと自分は解釈させてもらった。復帰して変な楽曲(WUGのアイデンティティにそぐわないモノ)を作って悦に浸ってしまう事を良しとせずにちゃんと向き合って楽曲を作り、七人の新しい門出のはなむけとする事……


WUG楽曲全体での、作曲家としての、そして、産みの親の一人としての"けじめ"
似た様な言い方をすれば、自身の手で幕引いて決着を付ける様にもとれる。


自分は神前さんのこの言葉を聞いて、『さようならのパレード』という楽曲は"けじめ"を付ける為の楽曲だという新しいインプレッションを感じた。

 

 

 

 対であり終でもある楽曲、甦る魂。

 

 先述したように、『さようならのパレード』は『つい』になる楽曲として作られた。
この『つい』という言葉が意味しているモノ、自分は二つの意味があると勝手に解釈している。

 一つ目は『対』という字を書く方のつい。反対の関係にある意味でもあり二つで一組となるモノという意味もあって、例えるなら鍵と鍵穴の様にがっちりとはまり合う関係性は『さようならのパレード』と『タチアガレ!』の系譜を称するに相応しい言葉であると思える。


 二つ目は『終』という字。こちらも『つい』と読まれる。
この楽曲はWUG楽曲の最終楽章でもあるので、私見だがこちらの意味も込めて神前さんは『つい』という言葉をチョイスしたのかと勝手に思ってしまった。曲題にある『さようなら』の終焉=『終』であるというストレートなインプレッションがそれを撃ち込んでくるのだろう。


 番組の中で、この楽曲のデモバージョン(完成形のヤツとは違うバージョン)が流された。
完成形の方と聴き比べると全く違った趣きがある大団円的なグランドフィナーレを感じさせるしんみりとしたバラード調の曲調。対と終になる要素もメロディにきっちりと盛り込まれていて、こちらのバージョンも普通に素晴らしい楽曲だというのが率直なインプレッションだ。


このデモバージョンでOKテイクではあったが、神前さんはこのバージョンを没にした。

 

 


没にした理由は貼り付けた神前さんのツイートにある様に、三人(高橋邦幸氏、広川恵一氏、田中秀和氏)の楽曲を聴き、新しく作り直す事を決めたと云う。三人が作った楽曲は、大団円的な楽曲で綺麗に締めるというコンセプトではなく挑戦的な攻めの楽曲。神前さん曰くこれが彼らなりのWUGへのはなむけと愛情なのだと。

自分がこんな事を書くのはおこがましく無礼千万ではあるのだけれども……没にしたデモを聴いて感じたもう一つのインプレッションは、綺麗にまとまり過ぎて感傷的で情に訴え掛ける要素が強いと感じた。

勿論、その要素が悪いモノではない。現にOKテイクを貰っているし問題はないのだから。
でも、そうしなかった事に神前さんのある想いがあって新しく作り直す事を決意させたのだろう。華々しく終焉をきっちりを飾る為に……

 

 

 

 エゴという名の『意地』と、託されて応えた想いと魂。

 

 ラストアルバムのリリース後この楽曲について、神前さんはこんなツイートをした。


 

 


 『さようならのパレード』ラストフレーズは、歌詞カードに記載されていない『Wake Up』という言葉で締めくくられる。私見の域と暴論だが……歌詞カードに書かれていないから、おそらく作詞された只野菜摘さんはこの言葉を書いてはいないのだろう。


では、誰が入れたのか?その人物は神前さんだった。


この『Wake Up』は無理矢理に入れたと。それは神前さんからの七人へのエールであり、彼のエゴでラストに捻じ込んだと云うが……自分は神前さんのある想い=『意地』だった様に思えてならないのだ。


 本気の想いは伝播するモノ。あの七人がその想いに気付かないワケがない。
彼女達は託された最後の楽曲に血を流して魂を通わせた。その答えがライブ音源にあって、ラストフレーズ直前で奧野香耶さんが観客に向かって吠えるあの言の葉……



『みんなで、せーのッ!!!!!!!』である。



観客と共に在る刻と場、昇華させる為の最後のピースは七人とワグナーが照らす心の光。
七人の声とワグナーの声が交わり響き合う『Wake Up』の大合唱。
真剣に真っ向から向き合って、偽りない全力全開で託された願いに応える事はWUGの七人が六年の刻と軌跡で魅せ付けて来たモノだ。


歌というモノは嘘と誤魔化しが通用しないとされる。
そして、楽曲が秘めている限界領域を引き出し進化させられるのは人のチカラ無しでは叶わない。


 抱えきれない 大きな想いの鞄を

 あずかったことも 愛なのだと知っている

 ―Wake Up,Girls! 『さようならのパレード』より引用


神前さんは、七人のチカラと可能性に懸けて、真の完成を託した。ここに挙げた節はそれをさしている様にも捉えられるのではないだろうか。
WUGの七人も、託された想いに応えて真の完成……双方に在った真愛の情が終焉となったはなむけの楽曲に血を流して魂を宿したと…自分は改めて思い知らされたのだと感じてしまうのだ。

 

 

 

 最後に。


 よく、他者にモノを薦める時に、○○好き、ファンならコレを見るべし!という物言いがある。
自分はあまりこの様な言い回しは好まないが……この番組に関してはその考えを捨てさせてもらう。

7/22(水)23時59分までニコニコ動画タイムシフトに対応されていますので
WUG楽曲に惹かれた人、また、神前さんの作った楽曲に魂を揺さぶられた人、この記事には書いていない話、この番組でしか聴けないバージョンの楽曲もあったりと盛り沢山の構成になっており、まだこの番組を見ていない人は本当に見て欲しい番組だと思える。


ここでしか聞けなかった貴重な想いの話や楽曲が色々あった。
本当に観て良かったと思える番組をありがとうございました!!