巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

IDOLY PRIDEのキャラクターを斯く語る #15 どりきゅん編(暫定版)

 どうも。IDOLY PRIDEのキャラクターを斯く語るお時間の復活でございます。(二度目)


 そんな復活の刻において、これから踏み込んでいく題材は……BIG4編で登場を果たしたBIG4の一角・『どりきゅん』。

 

 

と、言ったものの……現時点(BIG4編・第1章50話)までで、彼女達の全貌は明らかになっていないので、取り敢えず暫定版と称し…この時点までで感じられたインプレッションに基づいて考察していこうと思う。

 

 これまでの考察同様、自分の勝手な暴論&妄想に基づいたモノで恐縮ですが…是非ともお時間が許されるのならお付き合いいただければ嬉しく思います。

 

 

 BIG4・どりきゅんとは?


 作中における『BIG4』という存在は、『VENUS PROGRAM』のランキングで上位に座する存在。所謂立ち塞がるボスグループ的な立ち位置で、『どりきゅん』はNo.3の座にいる小南来夢(CV:野中藍)と大須賀れもん(CV:石川由依)による二人組のグループ。ちなみに彼女達は幼馴染との事。

彼女達の存在が明らかになるのはBIG4編の10話。星見プロにある企画書が届き、その内容は休止していた活動を再開する事と、復帰記念と称し彼女達と直に対戦する『BIG4チャレンジ』というイベント開催が決定したというモノ。で……そのイベントに月のテンペストが挑戦していく流れにストーリーは進展していく。

 どりきゅんは、どういうグループなのか?公式の設定と話の中ですずの言によると、目的を果たす為には手段を問わない過激なやり方に批判が集中するが、強烈なパフォーマンスに熱狂されるファンが多いグループ。ただ…あまりにもそのやり口が過激過ぎて、事務所から活動を休止させられていた。その過激さの一端は、ライブバトルで対戦相手を潰し過ぎたのがある。その影響で、共演NGにされ、彼女達を御する為に無理矢理に活動を休止させたと。

 ただ…そんな中でも、彼女達は止まる事が無かった。独自に動画チャンネルを立ち上げて様々な企画へ挑んでこれまで通りの過激なスタンスを貫いていく。挙句の果てには、『自分達と戦わないアイドルとその事務所は腰抜けだ』と煽っていく有様。

と、まあここまでコケにされた各事務所とアイドル達はそんな挑発に乗って、どりきゅんに戦いを挑んだが……そこは、BIG4の一角。圧倒的なチカラ…『暴力』によってことごとく返り討ちにしていく。彼女達に挑んだ月ストも例外ではなかった……

 と、まあコレ以上書いていくと長くなるのでこの辺で一旦まとめるが、目的を果たす為には手段を選ばず、立ち塞がる者は容赦なく叩きのめし、敗者や弱者を慮る心情も無い。その一方で…ライブバトルという実戦の場を通じて、更なる成長を目的にする求道者的な面もある……これが登場から月ストとのバトルまでに抱いたどりきゅんへのインプレッションだった。

 

 

 

 覇道を往く暴君


 覇道とは、武力や権謀をもって支配・統治する事。この作品に当てはめると、ライブバトルで勝ち続け、真の頂点に立つまでその力(アイドルとしてのパフォーマンスや魅力)でねじ伏せていく。どりきゅんに抱いたインプレッションから、この言葉がすんなり出て来た。

暴君は、私利私欲を満たすために手段を選ばない暴虐な君主という意味。
BIG4に座しているとは言え、彼女達が作中のアイドル業界を全部仕切っているワケでは無い。でも、その影響力は非常に強く、彼女達をメインに据えたBIG4チャレンジが彼女達のあらゆる欲求を満たす為の手段である事。

彼女達に勝てば、入れ替わって即BIG4の座に就けるというハイリスクを背負うスリル。勿論、来夢とれもんは自分が負けるワケが無いという絶対の自信があるし、バトルでしか体感出来ない快感を一方的に楽しみたいってのもあるだろう。相手側の純然な想いや野心をも自分達の糧にしようとする傲慢な根端が垣間見える事から、暴君という言葉を当てはめさせてもらった。

 アイドル系の作品で適切かどうかは分からないが……前述した手段を選ばず野心を満たそうし、敗者と弱者へ一切配慮の無い彼女達の傲慢なスタンスは悪役として捉えている。目的達成の為に手段を選ばない点では東京編の悪役だった姫野さんと通じるモノがある。

ただ、手段は選ばないけど、他人を陥れたり何かの策謀を巡らす様な事は無かった。それと、描写が無いので分からないが、ライブバトルでも格下とは言いつつ正々堂々と戦っている。あとは、負けた琴乃の気概に感心して、アドバイスを送ったり懐に飛び込んで来た彼女を受け入れたり、四人の月ストの闘志と覚悟に敬意を払ったりなど、見どころがあれば情をかける部分もあった。

来夢とれもんにとっての敗者と弱者は、単純な言葉の意味ではなく徹底的に打ちのめされて負けても、諦めずに戦う意志と行動しない者を指している様に思える。それを考えると、立ち塞がる高い壁であり超えたい存在という点は敵役という認識を抱いた。

 来夢とれもんの信念は、圧倒的な力(あらゆるパフォーマンス力)でもって相手を捻じ伏せ勝ち続ける事。それが、どりきゅんの存在価値であり貫き通しているPRIDE。夢を潰され、未来の刻まで奪った数多のアイドル達から恨まれてる事を知りつつもその信念がブレる事は無い。

 これらを総評してみると、彼女達の思想の根幹を成しているのは『弱肉強食の理』ではないだろうか。ただし、バトル系の作品じゃないし、この項で挙げた例えが適切ではない事は自覚しておるが……自分の解釈の都合上そういう解釈すると分かり易かったのでそうさせてもらった。

 

 

 

 夢と未来を語る為に必要なチカラ


 46話。どりきゅんは、月ストとの再戦に勝ち、ステージへ乱入して来た琴乃に月ストの解散を告げる役を押し付けた。だが、月ストのパフォーマンスを観て真に求めてる強さを見出した琴乃は迷っていた。更に、渚からはどりきゅんの相手の夢と未来を潰す強さの無意味さを彼女に訴える。そんな琴乃へ二人が放った力と勝利への並みならぬ拘りを象徴していると思われるのが以下の言葉。

 

 


 強くなくっちゃ、生き残れない。

 夢も、未来も、想ってるだけじゃなんの意味もないわ

 誰にも文句を言わせない強さがないと


 事務所や業界に、いいように使い捨てられるだけよ

 

 特にお前らみたいな理想ばっか掲げてる、『弱い奴ら』はな

 

 

 

 これから先の物語か、番外編で描かれる可能性が考えられるので、現時点では個人の妄想と予想でしかないが……(そもそもこの考察記事は暫定版)彼女達が、力と勝利が全てといった思想に傾いた要因だと考えられる。元々、アイドル産業を世界一のエンターテインメントにしようという志は抱いており、真摯にアイドルに向き合って努力を怠らなかったってのは今も変わってなかった。様々なアクションも異常に過激なモノではなかったかもしれない。

シンプルなチカラを信奉し、弱者へ落とされる事への恐怖を抱くまでに至ったのは、おそらく、過去に理不尽な目に遭ってトラウマを刻まれたか、もしくは理想を語って単純に嗤われたのか。現在の彼女達が、覇道の道を往く原動力となっている燃料は、何が何でも世間や数多の人を認めさせようとする執念なのだろう。純粋な想い=綺麗事だけじゃ理想は叶えられないと。

何もかもが上手くいかない琴乃にとって、実際に戦って感じたその力と強さは異質過ぎたが、物凄く魅力的で惹かれた。ただ、それは琴乃が真に求めていた力と強さではなかったが。渚が一方的に相手を捻じ伏せるだけの強さを真っ向から否定したってのも効いてた。

あと、来夢とれもんが自分達の所に飛び込んだ琴乃を受け入れたのは、負けても諦めず強くなりたい覚悟に見どころを感じて、過去の自分達の姿とダブって見えたのかもしれない。

 

 

 

 取り敢えずの締めとして……


 暫定版と銘打った様に、まだどりきゅんの物語は終わっていない。
ここまで書き殴ってみたモノは、現時点までで感じられたインプレッションを基にして考察してみただけ。この先に展開していく物語で、どりきゅんの二人がどういった立ち回りをしていって……どの様な負けっぷりを見せてもらえるのかは非常に興味深いモノがある。

両グループの真の決着、来夢とれもんの真意がどこまで描かれるか?物語が締まった時に、この考察の続きを書き殴っていこうと思う。


 締まりがよろしくはないが……この辺で一度筆を置かせていただきます。