どうも。RGR楽曲ライナーノーツシリーズのお時間です。
ソロでもグループでも、キャリアを経て楽曲が増えていくにつれて、どこかでターニングポイント的な位置付けとなる楽曲が必ず存在している。
今回書き殴っていく楽曲は『Run Girls, Run!』にとってそういう楽曲であると思っている。
never-ending!!
テレビアニメ『キラッとプリ☆チャン』の第4クールの主題歌。
第1期シリーズの締めと、次のシリーズへと繋いでいく様な位置付けとなる楽曲。そして、『Run Girls, Run!』自身を謳った楽曲にもなっていて、RGRにとっての集大成・ターニングポイントになる楽曲であると思える。
作品の第2期への想い。
CDデビューして1年経って2年目のシーズンへと、結成二周年を経たこれからの意気込み。
『Break the Blue!!』で魅せた『格好良さ』と『never-ending!!』で魅せる純然な想いの二面性。
この楽曲も、共に収録されている『Break the Blue!!』同様、タイトルに『!!』が二つ付いている。
両A面という形式で寄り添うといった要素もあるのだろうが、この2という要素をRGRは意義深く大切に考えているのだと感じる。
しっとりした情感溢れる曲調が印象深く、三人が演じているそれぞれのキャラクターの魂に寄り添い、尚且つ、三人のここまでの表現者としての軌跡を振り返る内省的な要素……
アニメの主題歌でもあるのだけれども、RGRの現状や視点を謳う楽曲でもある。
作品・キャラクターと彼女達三人の狭間にある境界線が曖昧になっていき、沁み入る様にリンクしていっていく所は、三人の歌い上げる様な歌声ではなく語りかける様な歌声がよりこの楽曲にエモーショナルなインプレッションを加味させる。
ねえ 振り向いてみて
思い出が道を作る (faraway)
やってみなくちゃわからないんだ
可能性は無限大だから…!
―Run Girls, Run! 『never-ending!!』より引用
前述にある様に、この楽曲は内省的(追憶的)な要素が強い楽曲だ。
現実に打ちのめされながらも魂の奥で滾らせた情熱を、もう一人の自分が語りかけて奮い立たせて、サビで晴れやかな曲調と三人の歌声が重なり合う様な感情の昂りへと誘う。
打ちのめされた記憶は痛みと同義だが、その記憶と経験は全くの無駄ではない。
その痛みが彼女達の魂に滾る熱い想いを輝きたいという思いを呼び覚まして救われていった様にも捉えられる。『やってみなくちゃわからない』は作中の重要な言の葉。
そして、それはRGRを導き奮い立たせていく言の葉である様にも思える。
この感情の動きの表現もまた王道的な流れではあるが奇を衒わない流れで清廉な清々しい印象を抱いて楽曲の世界観に沁み入らせてくれる。
どこまでも走れ 止まっちゃいられない
心ときめく夢をみよう (take a chance)
ひとりじゃないさ 手を繋いで進むんだ
まだ物語は 終わらない 未来へと
―Run Girls, Run! 『never-ending!!』より引用
ラストでのここの節々。この楽曲の要となる箇所でもあり、ここから先に行く未知の軌跡への決意表明としての意味が成されている。そして、共に軌跡を駆けるRGRメンバーの縁だけではなく、桃山みらい達との縁を繋ぐ意味でもあると個人的に感じている。故に、『never-ending!!』=『物語はまだ終わらない』であるのだろう。
出逢いがあれば、いつしか別れの刻は来る避けられない自然の理はある。
しかし、この楽曲が互いの縁を刻み続ける。いつでも思い起こさせる切っ掛けにも成り得る。
だからこその『物語は終わらない未来へと』で締めくくられる。
集大成の楽曲であり、未来への希望を奮い立たせるアンセムでもあり、軌跡の追憶の楽曲でもある。どれも正解じゃないが正解だとも思える。
その未来への物語の一ページに、彼女達が約束の地と刻に定めた『日本武道館』での単独公演という未来が訪れる事を信じてみたいと思う。
そう、止まらないでやってみなくちゃ未来はどうなるか分からないのだから。