巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

アイプラ楽曲ライナーノーツ #2 IDOLY PRIDE

 



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 IDOLY PRIDE/星見プロダクション 

 

 TVアニメ版のOP楽曲であり、アプリゲームのタイトル画面でも流れているプロジェクト名を冠した楽曲。原初の楽曲となっている『Shine Purity〜輝きの純度〜』とはガラリと趣きが変わって、こちらの楽曲は、オーソドックスで王道的なアイドルポップスに仕上がっている。

『Shine Purity〜輝きの純度〜』がこの作品における『アンセムとするならば、プロジェクトの名をそのまま冠しているこの楽曲は、象徴という意味での『アイコン』と称する楽曲ではないだろうか。


 自分の解釈としてこの楽曲は、原初の楽曲となる『Shine Purity〜輝きの純度〜』の続編にあたる系譜だと考える。Shine Purityのジャケットに描かれている琴乃とさくらの間に僅かに光が差す構図になっていて、Shine Purityでは不安や苦悩を抱えながらも光差す方へと目指す世界観。『IDOLY PRIDE』(楽曲)では、その差し込んだ光に踏み出した後の世界観を描写している様に思う。



 ねえ 約束だよ かけがえのないステージを


 ―星見プロダクション 『IDOLY PRIDE』より引用



 頭サビで始まって、アニメのOPでは10人がステージで歌い踊る模様が描かれている。詞にある『かけがえのないステージ』というのが光差す向こう側の景色。そのステージで十人十色のPRIDEを貫いて魅せ付ける……

単に明朗なアイドルポップではなく、この作品で盛りこまれている『陰』の部分でもある生々しい感情や叩き上げの魂的なモノも、オープンではないにしろ感じられるのもこの楽曲が持つ魅力であり、その要素も作品全体が持つPRIDEを象徴させている様にも思えて来る。曲調やMVが醸し出すポップな雰囲気とのギャップがまた良い。



 メロディのテンポが早すぎる事もなければ遅すぎる事も無い軽快で絶妙なバランスは、同時に聴き心地の良さをもたらしている。それは、歌う星見プロのキャラクター達が醸し出している初々しさと清廉さというインプレッションへと結びついて、物語がこれから始まっていくという高揚感と期待感を抱く。ライブでの披露においても、この楽曲が果たす役割は非常に大きくマストになる楽曲だと思う。