大晦日の昼下がりの事だ…あれは俺がツイッターのTLを流し見しておった時の事。
そこで目に留まったあるツイートがこの記事を書こうと思わせるに至るきっかけとなった。
WUG の I-1club曲カバーアルバムを出してほしいと常日頃から思ってるし、そういったツイートを見るたびに「そうだその通りだ!」って言ってるんだけど、その前にKnock outのI-1club本隊 ver. をどうにかしてって叫んでる😮
— さやまる/Skyflyer380 (@Skyflyer380) December 31, 2018
で……俺はこのツイートに共感し、同意の旨を込めてこの呟きを貼り付けてこう呟いた。
運命の女神の合同バージョンも欲しいところだな……https://t.co/NYDoIIb1t0
— あかとんぼ弐号 (@Akatonbo02) December 31, 2018
そして、呟いた後、この『運命の女神』という楽曲が何故2ユニット
(Team SとTeam M)に分けられたのか?3rdツアーとファイナルツアー・PART2でのWUGのカバーと一度限りとなったWUGフェス2016にてI-1本隊七人で披露された事の真意?…etc色々な要素を考えていくうちに、この楽曲が紡ぐ物語は奥深く様々な解釈が可能なのではないかと思い、限られた資料と、俺の暴論と妄想を組み込み……
『運命の女神』が織り成す物語を紐解いていこうと思う。
*毎度ではございますが、本稿は筆者の暴論と妄想で書いております。
その点を予めご了承の上でお楽しみいただければと思います。
楽曲に与えられた"物語"
まずは、この楽曲の本編での立ち位置を説明させていただく。
登場したのは続・劇場版前篇『青春の影』にて『君との旅立ち』(I-1の楽曲だが音源は存在してないのでおそらく設定のみだろう)の後にリリースされた楽曲。
これまで続いてきたミリオンセールスの記録が途絶えてしまい、再び回復させようと打った策が、岩崎志保をセンターとしたバージョンと鈴木萌歌をセンターとしたバージョンを同時リリースし、その売上の勝者を次代のセンターとするセンター争い用の楽曲という位置付けに存在した楽曲。ちなみに現実でもこの二パターンの形式で同時リリースされている。
で、結果だが、僅かな差であったが鈴木萌歌センターバージョンのTeam Mが勝り
鈴木萌歌が次代のI-1センターの座に就く事となった。
以上の事から、この楽曲に与えられた物語は歌詞が示す様な生存競争の厳しさとそこに身を置く者達の覚悟と生への執着を描写している『闘争』の楽曲だという認識で捉えておりました。
時勢の波と策謀に呑まれてしまった真の"物語"
本編の中にてこの楽曲が誰によって作られたかの描写が全くされておらんので、暴論と妄想の域で書いてしまうが…曲は早坂さん以外のI-1お抱えの人物かI-1に何ら関わりの無い人物が作り作詞はおそらく白木さんではないかと推測し、そして…この楽曲以降I-1の楽曲制作はこの形式になったと自分は思っています。(コレに関しての異論・反論は受け付けております。)
前作の『君との旅立ち』のセールスがミリオン割れという結果になってしまい、白木さんの中ではある打開策="真の物語"をこの『運命の女神』に秘めてリリースに臨んだ。(白木さんの打開策については後述で)
そんな折、白木さんとおそらくスポンサーであるPCのモニター越しでやり取りしている達磨のアイコンの人物との会話にて、世代交代=I-1のセンター交代を薦める話を持ちかけた。
その策はかつて島田真夢と岩崎志保とのセンター争いでも使われた策だ。だが、時勢の波はその当時とは全く異なる流れになっていて、時勢の波を制す保証や確約は無い。
かつての実績(志保センター就任後の隆盛)を見越した最善の策と達磨の人物は考えた。しかし白木さんの胸中はフロントメンバーで争う形ではこの楽曲の"真の物語"は到底紡げるモノではなく、一度行使した策が再び時勢の波を制する事が困難であるとおそらく感じていたのではと思っております。
境界を超えて紡がれた"真の物語"
俺個人の主観と暴論だが、この楽曲はTeam SとTeam Mの片方のみでは白木さんが楽曲に秘めたであろう"真の物語"=100%の『運命の女神』にはならず、最大の原因は単純に歌うメンバーを分けてしまった事によって50%程にしか到達出来ないからです。勿論それぞれに違った魅力がありますが、その異なる魅力が互いに与える相乗効果で楽曲の魅力を更にを引き出し限界領域を越える力を与え…
"真の物語"は2016年の夏に二次と三次の境界を壊して繋がる刻が訪れました。
そう……Wake Up,Girls!の七人によって紡がれたのです。
白木さんが思い描いていた『運命の女神』"真の物語"に必要不可欠と思われるのは七人が揃っている事。それは物語の序章に当たる部分ではあるのだが、最も大事な要素であると自分は思っておる。I-1の楽曲ではあるが、WUGが歌ってもWUG側の解釈が成り立つ。3rdツアーに参戦し直に聴いた時に感じた各バージョン個別で聴いた時とは明らかに違った楽曲の力の強さ…所謂ライブ補正という要素があった事は否めないがその強さを感じられたとされるのは上述に書いた様に七人の姿と歌声が揃っているからなのだと。
夏にWUGによって紡がれた物語は冬の幕張にて真の紡ぎ手のI-1clubと繋がりました。
近藤麻衣と加藤英美里さんが…
相沢菜野花と福原香織さんが…
鈴木玲奈と明坂聡美さんが…
小早川ティナと安野希世乃さんが…
鈴木萌歌と山本希望さんが…
そして……岩崎志保と大坪由佳さんが…この楽曲に真の魂と血を通わせた。
策謀によって裂かれてしまった七つの星が集い"真の運命の女神の物語"を紡いだ。
その最たる要素とされるのは、二人構成にて歌われるパートは同一チームでないメンバーで組まれている事。これは同じ七人構成のWUGによるカバーバージョンよりも多いんです。
(個人の感想です)
で…イントロ明け初っ端、大坪さんと山本さんのデュオであるこの箇所が真の『運命の女神』を象徴し核を成している要素ではないかと俺は思えてならないのです。
『譲れない』
頑なに信じ続ける理想の為、情を捨て冷徹な信念を貫く白木さんの想い。志保と萌歌、ダブルセンターという構成で彼女達に"真の物語"と魂を楽曲へ宿す事。
白木徹という男は人の心の光と、そしてそれを人々に灯せるアイドルの持つ力を純然に信じている。
この『譲れない』という言葉に込めた真意は策謀によって裂かれ争う事となってしまった二人のセンター・岩崎志保と鈴木萌歌が互いに譲らないという意味合いもあるのだろうが
運命≒時勢の波やあらゆる法則に屈せず、人の心に光を灯せる存在であるアイドル≒女神という意を込めて彼はこの楽曲の題に銘打ったのではないでしょうか。
故に、岩崎志保と鈴木萌歌によるダブルセンター制とフロントメンバー七人で歌われる事がこの楽曲の最終形態であり完全版である様に自分は思えてなりません。
分水嶺と"切り札"
『運命の女神』という楽曲、お洒落なメロディ構成とある種の生々しさを思わせる歌詞が紡ぐ世界観のアンバランス感が特徴とも思える。
それはこれまでの奇を衒わない王道的だったI-1楽曲陣とは明らかに方向性が違うモノだと個人的には思えて、以降の楽曲はこの楽曲の系譜を継いでいる事から
この『運命の女神』はI-1楽曲の分水嶺=分かれ道的な楽曲だと自分は思えてきます。
そして…Team M Verのジャケットに描かれているジョーカーのカード。
トランプをモチーフとするこの楽曲のイメージデザイン。トランプにおいてジョーカーの果たす役割は多種多様。
暴論の域だが、自分はI-1におけるジョーカー=ワイルドカード(この場合他のカードの代用という意味合いで)的な存在がいると思っている。
その人物は……高科里佳です。
しかし、彼女は『運命の女神』では歌っていませんし、WUGフェス2016でも里佳役の上田麗奈さんはこの楽曲を歌っていません。
だが…C/Wに収録されている『リトル・チャレンジャー2015』ではTeam Mのメンバーとして里佳は歌っている。で、『運命の女神』以降の楽曲では、岩崎志保と入れ替わる形となってフロントメンバーに名を連ねる彼女。
もう一つの方向に進んだI-1楽曲の系譜と軌跡、高科里佳と上田麗奈さんの存在。
コンテンツ自体がまだ残るという話であるが、今後『運命の女神』という楽曲がどうなるかは不透明だ。真のバージョンが高科里佳を加えまた新たなモノとして生まれ変わるのか?
完全版の音源が収録された音源がいつの日かリリースされるのか?その可能性は不確定の未知数なのだろうが…期待と想像を膨らませ想いを馳せつつこの暴論と妄想に塗れた駄文を締めたいと思う。
毎度の乱筆、乱文で恐縮ですが…最後まで読んで下さりありがとうございました。