巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

WUG新章所感(4)繋ぐモノと変革と覚悟の刻

 年末進行という戦慄の四文字に翻弄されながらも
どうにか生きておるあかとんぼ弐号でございます……

絶賛放置状態になりかけてしまっておるWUG新章所感でありますが
確か最後に書いたのが、6話まで終わった時点で約一ヶ月前の事です。


Q.今、何月何日で新章は何話までOAされた?

A.12月24日で11話までOAされておりますです、ハイ……

 

うむ……刻の流れというモノは
かくも人に優しくは無いモノなのだと改めて痛感させられますな。

さて、誰に向けて言っておるのか分からん言い訳釈明はこの辺りで止めて
8話~11話まで観て私が印象深かった事をグダグダと書き殴っていきます。

 

 まず……歩・音芽・いつか視点での所感から。印象深いのは8話でしょうかね。


歩の滾るアイドルへの情熱は抑えようが無くなり
3人はグリーンリーヴスの門を叩くのだが……あっさりと門前払いを食らう。
けど、溢れる情熱を推進力に転換している歩達は止まらない。
後日、事務所にまた来訪して
松田さんからWUGツアーの告知チラシを強奪し駅前で配りだすww

しかし……そう上手く事は運ばない。
勢いや情熱だけじゃどうにもならない事を上手い事表現した描写になってるのが良い。

徹底的に打ちのめされた歩・音芽・いつかに丹下社長は
『笑って見せろ』と言い放ち、アイドルはキツイ状況でも笑わなければならないと告げる。
勿論、今の彼女達に笑う事は到底出来なかった。


だけど、燃え滾る情熱の炎は消える事は無かった。

 

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―私、やっぱり諦めたくない!―

ここの画、凄く良い。


徹底的に打ちのめされても、何度でも立ち上がって前進しようという気概
丹下社長が彼女達に伝えたかった事、見たかったのは
好きという気持ちじゃやっていけない世界に踏み込む決意があるのか?
そして、歩・音芽・いつかの『覚悟』なのかなと思える。

いろいろあった結果……
歩・音芽・いつかは研修生扱いとしてグリーンリーヴス所属となった。
彼女達の『物語』はここから始まるのでしょう。
今はWUGの背中を全力で追いかけているが、菜々美の言う様に
将来には『強敵』として闘う刻が来るのでしょうね。

 


 『変革』の刻を迎えたI-1Club。


生まれ変わってもらうと告げた白木さんは現・センターである鈴木萌歌を解任し
新ユニットと結成しそこから新センターを決めると宣言。
そして、長くI-1を支え、統率して来たキャプテン・近藤麻衣をも解任し
新キャプテンに据えたのは吉川愛

各々が戸惑い、納得がいかないこの人事再編
白木さんに食って掛かる萌歌だが
運すら味方に出来ないセンターは要らないと一蹴されてしまう。
で、後に発表される新ユニットにも選抜されていない。
墜ちる所まで墜ちていった萌歌が
この後どう再起していく過程を描いてくれるのか?
コレは凄く興味深い所だったりします。

 

自分にキャプテンは務まらないと言う愛。しかし麻衣は愛になら後事を託せると言う。
勿論、麻衣もこの再編には納得がいってないでしょう。
I-1の黎明期よりグループを支え牽引して来た自負と矜持
でも、今のI-1の置かれた状況=アイドル不況時代を乗り切れなかった事への責任
I-1を生き残らせられる事を最優先事項としたら、潔く身を引き後事を託す事……

 

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涙を堪えたこの麻衣の横顔が彼女の決意を描写してるかの様でもある……

 

そして……志保も再びI-1本隊へ呼び戻され
白木さんより、ネクストストームの解散・博多シアター閉鎖を告げられる。
変化を受け入れないといけないのは理解しているが
本能では受け入れがたく納得は勿論してない。
ゼロから自分達の手で作り上げて、育んで来た4人の『絆』
白木さんに食い下がったけど志保の声は彼には全く届いていない。

真夢との会話にて、真夢の心情がやっと理解出来たと言う志保。
真夢も仲間(芹香)を守ろうとし、白木さんに直談判したが
受け入れてもらえずにいろいろあってI-1を去る事となる過去がある。


真夢に話しても状況が変わるわけではないが
今の志保の心情が現状で最も理解出来るのは
似た経験を経てきた真夢なのではないでしょうか?

だからこそ、志保は真夢に自らの胸中を吐露したのではないだろうか……

 


 そして……控えた全国ツアーに向けて順調に見えるWUGサイドだが
こちらも徐々に変化の兆しが見え出して来る。
魅せ方を工夫しようと自分達で考え、自分達で何が出来るのか?
迷いながらも着実に前へと進んで来ている。

で、アルバムに収録される早坂さんの新曲も条件をクリアすれば歌える事となる。
(条件=7人が作詞する事)


だが、異変は意外なところから来訪して来た。


順調に仕事をこなしていく実波
一方で、新しい仕事(歌のお姉さん)に挑む菜々美は大苦戦中。
実波の何気ない一言『楽しそう』と言う一言が、菜々美の逆鱗に触れてしまった。
勿論、実波に悪意は無いが悪意が無くても
拗れてしまう言葉の凶器というモノは存在してしまう。

火が付いてしまった菜々美は実波に言葉の凶器を浴びせてしまう。

この時点で完全に悪いのは菜々美だが
今の菜々美に他者を慮る感情の余裕は無い。
でも、この一件が後の彼女達に絶対必要な事だと自分は思える。
仲良しこよしの集団じゃない、切磋琢磨する宿敵でもあり戦友でもある。
ぶつかり合う事はこの先いくらでもあるでしょう。
この衝突で完全にぶっ壊れるならそれまでの関係だったと言う事なのでしょう。


さて、個人での仕事も順調に増えて来たがそれにより
7人全員が揃って練習する機会が減って来てしまう
それに輪をかけて一向に進展しない新曲の作詞……
この状況を乗り切る為に、リーダーの佳乃は連絡を密にしようと提案。


しかし……佳乃の想いを嘲笑うかの様に、不協和音の波はWUGを蝕む。


7人で集まろうと決め、真夢以外がきちんと揃っていたのに
真夢は志保に会っていた為、集合時間に遅刻してしまった。
勿論、志保に会ってたから遅れたなんて言える訳が無く
『うっかりしていた』と言ってしまった真夢。
更に追い打ちをかける様に、真夢のシュシュが紛失してしまう。

WUGメンバーがそれぞれ身に着けているシュシュは佳乃が
劣化してしまった衣装から作った物。

皆で決めた約束を守れなかっただけではなく、皆を繋ぐ絆を蔑ろにされたと
思い込んでしまった佳乃の胸中は穏やかなモノじゃない……
で……後日、佳乃が現場にて共演した愛から聞かされた
真夢の遅刻の原因(志保と会っていた事)が佳乃の我慢の臨界点を壊してしまった。


控えているツアーやアルバムリリースに向け
一丸となって進まないといけない大事な時期。
その時期にグループの輪を乱す様な振舞いをした真夢に対しての憤り

と、言うよりは……リーダーである自分に隠し事をしていた事への
悲しみの感情が大部分にあった様に思える……
佳乃は真夢を信頼しているのに
真夢は佳乃を頼りないリーダーだと勝手に思い込んでしまったのでしょう。

自分の不甲斐無さを責める佳乃を、サブリーダーの夏夜は優しく諭す。
真夢は皆に甘えている、でもそれは信頼しているからこそだと……
で、紛失していたシュシュを歩達が見つけてくれた。

更に仲違いしていた実波と菜々美もいつの間にやら仲直りしていた。
些細な事で傷つくけども、些細な気遣いで元に戻る事もある。

そして……難航していた新曲の作詞のヒントを掴む。
個では弱い存在だけど、それを補完し影響を与えながら成長して行く事。


再び結束し、意気揚々とするのだが…
但し……詞の方は早坂さんのOKが出ない有様である。

作詞の件は振り出しに戻ってしまったが
WUGを取り巻く状況は徐々に上昇傾向になっていく。
アルバムのジャケ写のカメラマンは、かつて佳乃の水着グラビアを撮った人。
で、CDのライナーノーツ執筆には真夢の主演したドラマの脚本を書いた方。
入り口は違うが、彼女達が真摯に仕事に取り組む姿を見て
WUGに興味を抱いてもっと知ろうとしてくれた事。
現実のWUGも、こういう過程を経て来ていると思うので
ここの落とし込みは胸の熱くなる場面ではないだろうか。


業界を席巻しだして来ているVドル・マキナXが遂に動き出してくるのも
11話の印象深い所だろう。
しかも真の黒幕が萌歌をセンターに推していた『だるま』氏だというのが
また胸熱な展開じゃないかwww


そして、私がこの11話にて一番印象深く残っているのが……
この場面である。

 

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マキナXを街頭で見た真夢が呟いた『違う…』という言葉。
その言葉の真意は現時点では分かりませんが
彼女の本能的に感じ取った違和感の様なモノ……
かつて真夢は『アイドルである前に人間』と白木さんに言い放ちました。
人間で在ろうとする事に拘る彼女は人の手で造られたVドルに感じたモノに
何を感じたのか?そして『違う…』と言う言葉の真意
真夢の答えがどう描かれて行くのかが今後凄く気になっております。


そして……志半ばにて散った
かつての戦友達が再び起つのもこの11話の見所だろう。
なまはげーず』は、事務所は無くなってしまったが地道に活動を再開したとの事で
存続が危ぶまれていた『あかみそオールスターズ』も踏みとどまっているそうだ。

人の想い・絆が繋ぐモノ、そして境界線の存在しない空で繋がる。
そこで輝く『星』=アイドルをテーマにして詞を書く事にしたWUG。

 

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楽曲のタイトルはPolaris北極星
早坂さんからのOKサインも無事頂きいよいよ全国ライブへと舵を切る!!
ここでの早坂さんの微笑みが何か嬉しそうなのがまた印象深いですね。

が、Vドル陣営がWUGツアー千秋楽の会場である
仙台スタジアムを買収との報が舞い込んでどうなる!!!と、言う所で締め。


WUG、I-1、そしてVドル陣営
それぞれの想いや思惑がぶつかり合い物語も佳境に入った感があります。
個人的には、先述にも書いた様に
真夢のマキナXを見て言った『違う…』という言葉の真意・答えを
どういう解釈にて描写してくれるのかが非常に楽しみな所であります。