lumière/TRINITYAiLE
クリスマスをイメージしたTRINITYAiLEの楽曲。曲名の『lumière』(リュミエール)はフランス語で光の意味。イベントストーリー『羽休む聖夜のサプライズ』にて登場した楽曲。音源は、2ndアルバム『IDOLY PRIDE Collection Album [約束]』に収録。
イベントストーリー『羽休む聖夜のサプライズ』では、メインストーリー『東京編』で星見プロにトリエルが移籍して初めての年末を迎えた頃の話となる。クリスマス当日、トリエル全員がオフとなった事を知ったすみれは、瑠依や優に喜んでもらいたいという想いで、二人には内緒で一人でサプライズのクリスマスパーティを計画する事に。
色々と苦戦しつつ着々と準備を進めていくが…直前になって急遽クリスマスイブに仕事が入ってしまって、すみれの立てた計画は中止せざるを得ない状況へ…しかし、クライマックスである奇跡が……という流れに。このイベントストーリーも、アニメ版や、番外編で描かれた瑠依、優、すみれの絆の強さと大切に想う深愛の情に焦点を当てて描かれている。
冒頭でも触れた様に、この楽曲はクリスマスをテーマにして作られた楽曲。
クリスマスというイベントをどの様に解釈するかによって、楽曲の持つ雰囲気は我々に様々なモノを魅せて来る。
雪の降りしきる幻想的な情景を思い起こさせたり、または、楽しく賑やかなワクワク感を掻き立てたり、ラブソングとしても捉えられるモノだったり、クリスマスの街を彩る煌びやかなイルミネーションをイメージさせたりと……一口にクリスマスソングと称しても、そのバリエーションは多岐に渡るモノである。
そんなTRINITYAiLEのクリスマスソングは……お洒落かつ高潔な雰囲気を纏うテイストはそのままで三人の歌声をきっちりと映えさせる。これはTRINITYAiLE楽曲の真骨頂と自分が勝手に称している要素だと思える。特に、この楽曲はその傾向が顕著に表れたモノになっていると感じられる。
雨宮さんは「普段クールは瑠依が、この楽曲では通じて笑顔感を意識して歌い、コーラスはしっかり聴こえるパートなので声の出し方や強弱の付け方にこだわった」と語る。
麻倉さんは「普段より微笑みと優しさを意識して歌い、幻想的な雰囲気を出す為にソロパートでは意識的にブレスを多めにして歌った」と聴き所のポイントを挙げている。
夏川さんは「跳ねる様に歌う箇所が多かったが、すみれらしい無邪気な雰囲気は残しつつ元気になり過ぎない事と、大切な人達と一緒にいられる時間を噛み締めるクリスマスといった雰囲気を感じた」と語る。
イルミネーションが煌めく歩道で一歩一歩足取りを確かめるかのように、音は優し気に移り変わって、一つ一つの言葉を零さないように歌を紡いでゆく。トリエルの三人は、沁み入る様なしっとりとした楽曲を沁み過ぎずしっとりさせ過ぎない様表現していくのが上手いと勝手ながら思っている。
この楽曲においては、繊細な音色を鳴らす鈴の音を彷彿させ煌びやかで清らかにまとめている感じか。それが違和感無く見事に調和させて楽曲に落とし込まれている。それぞれの歌声の質を理解し、曲への向き合い方を皆が熟考して、突き合わせられたからこそこの楽曲に魂が宿った。
瑠依、優、すみれの絆と純潔な魂が響かせるハーモニーは天使の歌声と称しても過言ではないと思えてならないのである。