巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

向こう側の景色へと羽撃く翼 ―夢色エナジー所感。

 ―早くこの楽曲のFULLverを聴きたいッ!

 

 これは、約半年ほど前の話。自然と早い時間に目が覚めて一杯の珈琲を大切に淹れ(インスタント)珈琲ブレイクと洒落込みつつ、TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』で流れたこの楽曲についてのファーストインプレッションだった。
この感覚に俺は覚えがある。そう……丁度一年前にも同じファーストインプレッションを抱いた楽曲『キラリ覚醒☆リインカーネーション』に巡り逢った事を懐かしみつつ大切に淹れた(インスタント)の珈琲の苦味(量を入れすぎて濃い目になってしまった…)を味わいつつ感慨に耽った……。


そして、あれから刻が経って…つい先日この楽曲が収録されたキャラクターソングシリーズのアルバムがリリースされた。今回の記事はその楽曲についての所感を書き殴っていくとしよう。

 

 

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 夢色エナジー/りんか(CV.厚木那奈美)

 

  『キラッとプリ☆チャン♪ソングコレクション~ミラクル☆キラッツチャンネル~』に収録されている、厚木那奈美さんが演じる青葉りんかのキャラクターソング。
前作のキャラソン『キラリ覚醒☆リインカーネーションでは、青葉りんか(厚木さん)の変わろうとする想いと一歩踏み出す勇気の描写が印象強く摺りこまれた。
この楽曲は前作の系譜を受け継いだ続編・アンサーソングという解釈でおそらくは間違いないだろう。

全体的な曲調の寄せ方や、コーラスの一部で用いられている『ha』の句がより続編的な印象を強烈に訴えかけるのだけれども、前作で感じたインプレッション同様に青葉りんかのキャラソンではあるものの、彼女を演じる厚木那奈美さんの視点や想いとも重なりあう。その境界が曖昧になってしまうところに魅力を感じてしまったんだぜ……。


 この楽曲のテーマは、変わろうとする想いを持ち、一歩踏み出す勇気で扉を叩き未知の領域で彼女達が見た“煌びやかな景色”だろう。彼女達を突き動かす原動力と成り得たのはなりたい自分になりたい!…つまりは夢に抱いた輝く自分の姿という心のエネルギー。

 

 (私が)守ってあげる どこまでもいつでも

 ひとりには(誰も)しないからね 約束だよ


 ―『夢色エナジー』 りんか(CV.厚木那奈美)より引用

 

 『私』と『誰も』の句が誰なのかで複合的な捉え方が出来ると思う。
詞の文脈を捉えていくと、この楽曲は応援ソングとしての面も持ち合わせている。青葉りんかがまだ踏み出る勇気を持てない人達の背を押す様でもあり、俺は厚木さんが彼女の中にいるもう一人の彼女自身(青葉りんかでもいい)に対してのメッセージにも思えて来る。ここにキャラとキャストの魂の繋がりを強く感じる。そしてこの楽曲の『要』は、1番サビ前の『きっと大丈夫!2番サビ前の『ついて来てね!』という詞。
青葉りんかから厚木さんへ、その逆も然り。互いへの感謝の想いと背中を押す歌でもあるが厚木さんから厚木さん自身の魂に向けての感謝と応援の意を込めた歌。
だからこの楽曲の題は『夢色エナジー』なのでは?と思えてならないのである。


 内に秘めた燃え滾る熱い情熱を歌った楽曲であるのだが、何故だか自分はこの楽曲に涙腺を揺さぶられるインプレッションを抱いている。
その正体は、力強い決意と覚悟を歌う楽曲でありつつもどこか切なさを感じる曲調であると勝手ながら思えるのである。詞では切なさを感じる要素は見受けられない。だからこの曲調と詞のアンバランス感が目立ったのだと思える。
あくまでも私見だが…その正体はこれまで踏み込む事を躊躇って来た彼女達の未知への領域と未来への不安ではないだろうか。けど、その不安という感情もまたこれまでの彼女達には必要だったモノで『私』、『誰』、そして『悩み』という句が示す本質であり、また惜別の情を歌っている側面から来ている要素なのではと思えて来てしまう。

 

 夢のゲートひらくよ キラリカガヤクセカイ

 そっと羽ばたいてごらん 目醒めて ポジティブパワー


 ―『夢色エナジー』 りんか(CV.厚木那奈美)より引用

 

 青葉りんかと厚木那奈美さんのここまでの軌跡=『どんな時』、『私』は前述でも触れた彼女達のあらゆる感情。それらは夢色エナジーの燃料となる要素。
『キラリ』をカタカナ、『目醒めて』の醒めてを覚醒の醒の字であえて記したという事に前作『キラリ覚醒☆リインカーネーション』の系譜に連なる後継曲という事実を強く印象付ける。これも涙腺を刺激される要素だったりするんだぜ…
過去に抱いた負の感情も無意味なモノではない。全ての感情に意味があるのだと。切なさも感じる曲調に負けない力強さをこの楽曲で感じたインプレッションの最大要因は厚木那奈美さんの歌声だ。
彼女の華奢でありながらも澄んだ一本の芯が通っている歌声が夢色という空を翔ける様な羽ばたきの強さとリズミカルな疾走感がまた聴き心地のいい情緒を醸し出すのである。

 

 これは余談だが……青葉りんかに魂を吹き込む厚木那奈美さん。
彼女は声優ユニット『Run Girls,Run!』に所属していて、彼女のイメージカラーは青(空色)だったりする。羽ばたく=厚木さんの背の翼の色はこの様に見えるのだと。

 

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 注:著者によるイメージ画像

 


 青葉りんかのイメージカラーも青。青は空の色としてもイメージされる。
同系色の魂の色を持つ彼女達が踏み込んだ向こう側に羽ばたく為に得た翼の色…

即ち、夢色エナジーと称する彼女達の『翼』の名称にも思えてしまったのである。

 


 取り敢えず……この辺りで筆を止めたいと思う。
完全に勢いだけで書き殴ったとても所感とは呼べないモノになってしまった…
ただ、青葉りんかのキャラクターソングとしても、また一人の表現者厚木那奈美の生き様を示す楽曲でもある『夢色エナジー』は非常に魅力的で優秀な楽曲なのは間違いないと思える。両者の縁の繋がりはもはや切り離せない領域にまで昇華した様に勝手ながら思えてなりません。
そう思っているのは自分だけでしょうが…これもまた無数に存在する一つの所感って事で
まあ…そういう所感もあるのかと寛大に捉えていただけるとありがたい限りであります。

 

 

 最後まで読んで下さりありがとうございました。