「Wake Up,Girls!」はWUGの物語だけじゃなく
「I-1Club」の物語でもあると個人的に思う。
誰も疑う余地のない、絶対的な存在であり
アイドル界のトップに立つ最強集団
所謂『ラスボス』ポジションであるI-1Club。
この続劇場版では、I-1サイドの「変化」が描かれたというのが
個人的な所感だと感じております。
これまでにも描かれた
雑多な「個」の集団であり
彼女達の不揃いさを肯定出来るWake Up,Girls!と
「個」を抑圧し完璧な統制の下
内部で切磋琢磨する熾烈な争いと成果主義を掲げるI-1。
成果(CDセールスのミリオン割れ)に届かなかった事に
端を発したセンター争奪戦。
で、そのセンター争奪戦に勝ち
念願のセンターの座を射止めた萌歌を待ち受けたのは
I-1センターの重圧と恐怖でした。
その重圧は並大抵のものではないでしょう。
前任者達(真夢・志保)との比較、センターの座を狙う者
敗北を許さず、完璧な存在である事を常に求められる事
志保が背負っていたモノの重さと怖さを知った萌歌。
天真爛漫で自由奔放に振舞っていた頃の面影は鳴りを潜める。
それは、真夢の幻影に囚われ
徹底的に自身を追い込んでいた志保の姿を彷彿させられる。
アイドルの祭典の開幕前に
真夢、志保、I-1メンバーが談笑し健闘を誓う場面で
その輪の中に入って行かない萌歌。
あるいは、行かないのではなく
敢えて入って行かずに、自分を追い込み静かに闘志を燃やす。
それは、真夢や志保に対しての対抗心であるのと同時に
弱みや脆さを悟られない為
自身を奮い立たせるものだったのではないだろうか?
そして、I-1Clubにもたらされた「最大の変化」と言えば
アイドルの祭典での「敗北」でしょう。
トロフィーを掲げるWUGを観て
I-1メンバー、特に次世代と呼ばれる者達は
どんな心境で観て、また、ここから走り出せるのか?
萌歌は、敗北の責を負い壊れていくのか
あるいは、闘志を燃やし続け更なる高みへと昇っていくのか?
志保のアンダーであった里佳は
彼女の代役ではなく、一人のアイドルとして
萌歌や志保、そして真夢に挑み
輝きを見つけるのだろうか?
そして、ネクストストームの次世代メンバーは
自身の往くべき道を見つけ走り出せるのか?
負けてからが本当の勝負
他作品のキャッチコピーなんですがwww
この作品にも当てはまるフレーズなんじゃないかと
勝手に感じております。
今後のWUGの物語も勿論見たいが
這い上がるI-1サイドからの今後の物語も見てみたい。
何時になるのかは分かりませんが
その時が来るまで気長に待っております。