巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

異端者による 『Wake Up,Girls!新章』独自考察【人物編2~I-1club編】

 今回も『Wake Up,Girls!新章』人物編独自考察I-1club編となります。
様々な捉え方が可能な良い意味で面白くもありますが、彼女達に関しては様々な解釈があると思われます。

 

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それ故に読み解くのが困難な人物達ですが
今回も俺なりの解釈にて彼女達の新章での物語を紐解いていこうと思います。
解釈が異なる部分もあるとは思いますが、これは俺なりの主観に基づくものですので予めご了承下さい。
では、巷に存在するであろうI-1過激派の影に戦々恐々しつつ独自考察を書き殴っていきます。

 

 

 

 

断行された『血』の入れ替え ―近藤麻衣から吉川愛へ託される未来…―

 


 変革の刻を迎えたI-1。時代の奔流を乗り切る…いや、頂点で輝き続ける為に白木さんは様々な策を打ち出しI-1の改革を断行する。全国各地にあるI-1シアターの休館や閉館では最早乗り切れる事態ではなくなりグループの再編に着手しなければならない状況へと追い込まれたと言っても良いだろう。その一つの策として大鉈が振るわれたのがI-1キャプテンの代替であった。

この代替、CDセールスの相次ぐミリオン割れやライブでの空席が目立ち出したり(エターナルセンシズの描写でそれがある)と…その責を問われてという事もあるのだろうが、それで収めるという単純な事じゃなく、世相に与えるインパクトと話題性の方を重視して決断したと考えるのがしっくり来ると思われます。

この報を聞いた時の麻衣の心境はいかがなモノだったのだろうか?当然、納得はしてはいないでしょう。彼女がいつ頃から束ねるキャプテンの地位に就いていたのかは分かりませんがおそらくはI-1黎明期から就いていたのでしょう。旗揚げから隆盛を極めそして今日に至るまでグループを牽引し統率してきた自負と矜持。

だが、同時に抱いていたのは緩やかに人気が翳りだし凋落の一途を辿ろうとしていくI-1を踏み留められなかったという責任や憤りを感じていたとも思われる。なんとか盛り返したいという想いは勿論あるが、白木さんの宣告に異を唱えて歯向かう事が今自分がすべき事じゃない。自身のエゴを貫くのではなくグループの未来を慮り、決断した白木徹が一度下した決断を断固として揺るがせない事を充分過ぎる程に理解していると思われる彼女は彼の宣告を潔く(ではないだろうが…)受け入れ後任に後事を託した……


これは自分の近藤麻衣へ対しての独自解釈なのですが、彼女をここまで支えて来たモノ…別の表現で喩えるなら『信念』や『覚悟』と称させてもらうがI-1を存続させるのは大前提としてあって、それを踏まえ今以上に隆盛させ尚且つ麻衣自身が輝き続ける事で、I-1を様々な事情で志を遂げられず無念の想いを抱き去ってしまったかつての同胞達に報いる事…麻衣なりの手向けと言ってもいいのではないでしょうか。

闘い続けるのは強くあり続ける為。魂が折れそうになったのは数え切れないほどあったはず。その彼女を支えたのが先述の去ってしまった同胞達への想いに応え続ける事なのだろう。

麻衣が背負っているモノはI-1を統率する者という地位だけじゃなく

志を遂げられなかった同胞達の想いを背負って最前線で輝く事が近藤麻衣の貫き通したい『信念』と『矜持』

それは一人のアイドル・近藤麻衣ではなくI-1clubの近藤麻衣として貫けなければ意味を成さない。キャプテンを解かれる宣告を潔く受け入れたのも去っていった者達への手向けの想いがあるからこそ…
無念や葛藤の思いはあれどもキャプテンの地位ではなくともその想いは貫けると最終的に麻衣は感じたと思えるのではなかろうか。

 

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 『頼んだよ……』


眸を潤ませ必死に涙を堪えながらも、決して顔は俯かずに次代のキャプテン・吉川愛に後事を託す。さながらそれは後継の儀式のようにも見えなくも無い。
そして…近藤麻衣の『信じてる』モノの為への新たな闘いがこの刻から始まったと思うのであります。

 

 

 


 次代キャプテンに任命されたのは、近藤麻衣と同じく旗揚げからI-1clubに在籍していた吉川愛。推測の域だが麻衣が潔く身を引く決意をさせたのは彼女が後任に就くからなのかと思えるんです。

自分はキャプテンの器ではないと頑なに拒否するが、愛になら後事を託せると麻衣は彼女を説く。麻衣の中では自分とは違う形でI-1を導いていけると感じたのかもしれない。

メンバーを叱咤激励し闘う姿勢を示して導く所謂『闘将』タイプだった近藤麻衣。愛は麻衣とは間逆のタイプで直向きに研鑽を重ねフロントメンバーに居続けられていてその努力の姿勢でもって奮起を促せられる『背中で引っ張る』タイプのリーダー像を白木さんは愛の中に見出していたと思い、彼女を次代のキャプテンに任命したと思います。行動で示すという点ではWUGのリーダー・七瀬佳乃と相通じる部分を感じさせます。
仕事での繋がりや志保の一件以降、愛と佳乃が個別で連絡を交わす間柄になったのは双方共に何か感じたモノがあったのかとも思わせますな。

頑なにキャプテン就任を拒み続けていたのには単に自分には務まらないという理由だけではなかったと思います。

現在のI-1本隊に彼女や麻衣、そして岩崎志保と同期である一期生は何人生き残っているのだろうと考えたのですが…島田真夢や黒川芹香のように脱退したのか、もしくは自分の進む別の軌跡を歩む為に去った者もいたりしておそらくはもうこの三人しか居ないのではと解釈している。で、黎明期よりI-1を統率してきた麻衣の姿を現在在籍しているメンバーの中では最も長い刻見て来ているからこそ、その重責や並大抵の覚悟では務まらない事を充分過ぎる程に痛感して更には彼女自身の性格もあり、自分には出来ないという判断に至ったのだろう。

一方、麻衣もまた最も長い刻の中で愛を見ていました。かつてはI-1とI-2を行き来していたが弛まぬ努力を重ねた末にフロントメンバーの地位を勝ち取った彼女の魂の強靭さを誰よりも知っている。
真夢や志保の様な天賦の才は無いと自覚し、才能が無いなら努力するしか生き残る術はないと常に努力し続けるのが吉川愛の信条であり『信じている闘い方』なのでしょう。

麻衣はおそらく自分には出来ない要素で愛がこれからのI-1を統率していけるという確信めいたモノを彼女に見出せたからだったと思えるのであります。
それを象徴する場面が12話の真夢と白木さんとの密会を雑誌記事にすっぱ抜かれ、それを見たI-1メンバーが動揺している場面での愛の台詞にある。

 

 

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 『私達は私達のやるべき事をやろう。そうすればきっと大丈夫。』

 

真夢と白木さんが会っていた真の理由を知っていたという要因はあったのかもしれないが、もし真相を知らずとも彼女は同じ事を言ってチームを引き締める事を言ったと思えます。
周囲がいくら騒ぎ立てようが関係ない。自分が今すべきなのは可能性を信じ続けて直向きに遥か高みへと挑戦し続けるだけ。今迄に彼女自身が信じて貫いてきた『闘い方』は絶対に曲げない。

 

 

  自分の事 信じてる


 ―I-1club『止まらない未来』より引用―

 


このたった一行の吉川愛のソロパートに、愛のこれまでの軌跡にて貫いてきた『信念』と『覚悟』、そして双眸に滾る力強い眼差しが周りを引っ張って行く。
愛の静かながらも燃え滾る魂の炎は周りを巻き込んで更に燃え盛っていく。

そこに自分は近藤麻衣とはまた違った異質な強さを吉川愛に見たと言えると思えます。

 

 

 

 


次世代の『血』に継承された"想いと魂"そして…"未来"

 

 


 これまた俺の中においては、"彼女"高科里佳の存在もまた新章のI-1を語るにあたり外す事の出来ない人物である。

彼女は描写の成されているI-1フロントメンバーでは最もキャリアの若い次世代の者であり、岩崎志保と背格好が似ている事から彼女のアンダー(代役)として抜擢された経歴を持つ。

志保に憧憬と尊敬の念を抱き、彼女の背を追い求めただ直向きに努力を重ねていき…2015年のアイドルの祭典ではフロントメンバーの一員にまで上り詰めた。そして新章においても引き続きフロントメンバーを務めていて、I-1改革の一手として新たに立ち上げたセンターユニットのメンバーにも名を連ね、アイドルとして順調にキャリアを重ねていっている姿が描かれております。

里佳がここまでの成長を遂げられたのは、彼女が憧憬と尊敬の念を抱き慕い、また師弟的な関係を感じさせる岩崎志保の存在は絶対的なモノでしょう。
続・劇場版後編『Beyond the Bottom』にて里佳が博多に発つ志保へ『私はこれまでもこれからも志保さんのアンダーです』と言っていた。この里佳の言、様々な解釈が出来ると勝手ながら思っております。

ポジティブな方へ解釈すれば、言にあるようにこれからも自分の目標の存在であると捉えられる事が出来ますが、裏を返してしまえば志保の背を追うだけで満足してしまってその末に待つ停滞という捉え方も成り立ってしまえる…

先述にあるように、新章での高科里佳の描かれ方は弛まぬ研鑽を重ねていって順調にキャリアを積んでいっている事から自分はこういう解釈へ辿り付きました。
岩崎志保への憧憬と尊敬の念は未だ失われずに持ち続けて、里佳の遥か先の軌跡を走り続けている"志保の幻影"を全力で追っているからこそ成しえた里佳自身の成長の賜物であると。

里佳の心中に存在している志保の姿はI-1club二代目センター・絶対王者としての岩崎志保の姿なのだと思います。その志保のアンダーであった事は里佳にとっては誇り』であり今日のアイドル・高科里佳の根幹を成している最重要な要素≒『魂の炎』なのだと。自分が不甲斐無ければ志保の存在を汚す事となってしまう。逆に里佳の輝きが更に強くなっていけば彼女の心中に在る志保もまた強く輝き続ける。

かつて、岩崎志保は"島田真夢の幻影"に囚われ(あえてこの字をあてさせてもらう)真夢に対して憎悪に近い感情を抱きながらも独り闘って来た。だが志保と里佳が決定的に違っていたと思われるのは、幻影に捉われていたという点では同じだが、彼女は負の感情を抱かず、ただ直向きに純粋な想いを持って"志保の幻影"を追い求め続けられ、尚且つ追いながらもその先の道がちゃんと見えていたように思えます。


そして、新章での高科里佳の最重要場面がこの場面であろう。

 

 

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 『あの、私ッ!!……』  『I-1の事頼んだわよ。』

 


ネクストストームのメンバーと共にI-1を脱退し博多へと発つ志保を空港まで追ってきた里佳に、志保はI-1の未来と魂を次代を担う里佳に託した。
彼女達に多くの言葉は必要ない。二人の魂が繋がり逢い里佳にしっかりと継承される…


【楽曲編】の『Jewelry Wonderland』の項でも触れたが高科里佳を要とする人物の一人と称しました。サビに入る前の節は彼女のソロパートであり、以降は『静』の曲調だったのが一気に爆ぜるように『動』の曲調へと変化していく堰を切るかのような役割を担う。

I-1の理念と魂が凝縮された集大成的な楽曲で、次世代の『血』である高科里佳がこの重責を担う意味は重大で尊いモノであるのでしょう。

変革の奔流に囚われたI-1clubだが自分を見失わずに真摯に自身と向き合いただ直向きに努力を重ね、去り行く者(志保)より"魂"と"未来"を託された高科里佳の描写はI-1の『陽』の要素を担っていたと自分は勝手ながら思えてなりませんでした。

 


 

 

 


運命に諍う少女と心の光が導いた『未来(あす)への答え』

 


 この『Wake Up,Girls!新章』における『もう一人の主人公』と称して差し支えない人物が、I-1club現センター・鈴木萌歌だと思っております。

 

旧章では、物語に絡んで来る機が少なく続・劇場版まではあまり語られる回数が決して多くはありませんでした。

その続・劇場版以降はI-1サイドの世代交代が物語の大きな要素でもあったので、その中で萌歌の心情描写が徐々に描かれていきました。I-1の四期生として加入しその天賦の才を覚醒させフロントメンバーへと駆け上がる所謂エリート街道を往き次期センターと噂されるほどの逸材で本人もそれを意識して、次代センターは自分だと主張している不遜で勝ち気なキャラとして萌歌は描かれていました。

当時の萌歌にとってのセンター観というモノは自分自身が一番強く輝けるポジションという認識で自分がセンターにいる事が最も相応しい場所であると思っていたでしょう

そして、萌歌は志保とのセンター争いに勝ち念願であったセンターのポジションを勝ち取りました。ですが…それは同時に圧し掛かる重圧と責任、更には先代センター・岩崎志保や初代センターであった島田真夢との幻影との闘いに身を投じる事でもあった。憧憬だけじゃ乗り切れない闘いであるという事を萌歌は身に染みて実感し、更に追い打ちをかけるように時勢の波による不況が襲い掛かっていって彼女からは奔放で不遜な振る舞いは鳴りを潜めていきました。その様子は危うさと脆さが同居するモノでした。


そんな中で望んだ2015年のアイドルの祭典で『私達が負けるわけないんだから』と自らを鼓舞するが…結果、I-1はWUGに敗北してしまう。

萌歌の中で島田真夢をどう捉えていたかの描写が無いのでこれは自分の私見ですが、おそらくは『過去の人間』として認識して完全に見下していたと自分は解釈しております。そんな存在に自分が負けたという現実…最大の屈辱感と挫折を真夢から与えられてしまった。

このまま敗者で良いとは当然思えないし、現・センターがこの程度と蔑まれたままじゃ終われない。萌歌は真夢に対しての認識を『所詮過去の人間』から『討ち倒すべき敵』という認識へと心情が変わったと思います。自分が先に進む為にはもう一度アイドルの祭典でWUGと真夢に勝つ事。だが、それはますます萌歌を追い込む事になっていったと思われます。真夢とWUGへの対抗意識は敵愾心となり顔を合わせる度に刺々しく熾烈な言葉を浴びせていく。(エターナルセンシズ5話、新章1話)

WUGが出場を辞退した2016年のアイドルの祭典にてI-1は見事優勝を飾りましたが、それは萌歌の望んだ結果では無かった。そう、WUGを打ち負かして優勝し自分が真夢よりも上だという完全勝利である事を世に示す事が萌歌が何よりも望んでいた最高の成果だった。彼女の中ではWUGと真夢に勝っていない優勝は最低のノルマでしかなかったわけであります。


新章4話で、萌歌はステージの奈落へと転落して負傷し長期離脱を余儀なくされ、更には『運すら味方につけられないセンターは不要』とセンターから外されてしまい心身共にかつてない逆境に萌歌は曝されてしまいますが、志保がI-1を脱退した事で再び立つ機(センターユニットへの参加)を得ます。しかしそれは…離脱した岩崎志保の穴埋め・代役としてでした。

納得はしてなくて屈辱的なモノを感じ拒むが返り咲けるチャンスを得た事は事実であり、萌歌自身形振り構っていられる状況ではない事を自覚していました。萌歌の中に芽生え出した『真のセンター』像に近づけるのなら縋れるモノには意地でもしがみ付いてやろうという生への執念と貪欲さがこの時の萌歌に生まれた新たな感情だったのだと思えます。


奮起して臨んだI-1のクリスマスライブ。ここでセンターユニットのセンターが決定するのだが、そのプレゼンターは特別ゲストのマキナXである事が白木さんから告げられる。

時勢の波は鈴木萌歌を濁流へと再び呑み込んだと言えるでしょう。一番の魅せ場を他者(マキナX)が掠め取る事や同時刻でライブをしている志保や真夢に直接闘うわけではないが決着を付けて勝つ事。

『私はあんなのには絶対負けない!』『私は負けない…しほっちにも誰にも…』

2015年のアイドルの祭典同様に自らに暗示をかける様に鼓舞していく。


そして、ライブ終盤センターが発表されて萌歌は見事センターに返り咲く事となりましたが萌歌の表情は敗北感を滲ませ涙を堪え悔しがっているモノでした。

 

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プレゼンターのマキナXがスクリーンに映し出される段取りでしたが、早坂さんの"悪戯"により代わりに映し出され会場に響いたのはWUGが歌う楽曲Polaris
しかも歌っているのはWUGだけじゃない。WUGが見せた心の光で繋がったネクストストーム、なまはげーず、各地でライブをしているアイドル達によるものでした。

音響トラブルに遭いながらも、本気の想いと魂を伝えたいと客席に降り立ち歌い続けるWUGと島田真夢の姿に萌歌は今迄の自分には無かった新たなモノ≒心の光が萌歌に灯ったのではないでしょうか。
さながら軌跡を闇に閉ざされた萌歌へ差し込んだ一筋の光なのかもしれません。

 

真夢や志保が萌歌に見せた心の光が彼女に導かせた『答え』は勝ち取ったセンターを辞退する事でした。萌歌にとっては真夢と志保との決着をつける事が最重要事項でありそこから先の領域で頂点に上り詰める事が萌歌の目指すべき真のセンターの姿なのかと思わせるのではないだろうか。

祖を築くが、絶望の淵に立たされながらも自らの原点を取り戻し決起した島田真夢。隆盛を遂げるも、その軌跡で見失い置き去りにしてしまった原初の魂を取り戻した岩崎志保。変革の刻に諍うも、徹底的に打ちのめされ逆境に曝されながらも心の光を灯し再起した鈴木萌歌。

I-1のセンターポジションに立つ選ばれし者は何かを失う事を運命付けられているのかもしれません。

真夢と志保の姿を見て今の萌歌自身に足りなかった決定的な差…その差は紙一重なのか、途轍もない差なのか、埋められるモノかは分からないが真夢と志保が放つ心の光の存在に萌歌はようやく辿り着けた。一度は勝ち取ったセンターの地位は実はきっちりと掴み取れたモノじゃなかった。真夢がWUGで、志保がネクストストームで、そして萌歌はI-1で『答え』に辿り着いた。

 

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それぞれの『軌跡』が『奇跡』≒『心の光』へと変わっていく。売れ続けなければ(≒勝ち続けなければ)誰も幸せになれないと白木さんの言にありました。その言葉は世の理なのでしょうが負ける事で得られるモノもありそれもまた世の理で、全てに意味があって未来へと繋がって結実していく。涙を堪えながら顔を上げて『Polaris』を歌う萌歌の双眸には並ならぬ決意と覚悟、そして……未来をしっかり見据えていると俺は思えてなりません。

 


 絶対王者として登場したI-1clubですが、彼女達もまたWUGと同様に悩みを抱き、限界領域へ挑む対等な存在で揺らぎ、葛藤の中にあった。
在り方は違えども同じ刻を生きているアイドルとしてだけではなく若者としての悩みや痛みを共感出来る『戦友』として日々を懸命に闘っている。

その視点でI-1サイドの彼女達の言動や行動を見ていくと、より深くI-1clubが理解出来て、より彼女達が魅力的に思えると思えて来るのであります。

I-1サイドを重視する姿勢もまた『Wake Up,Girls!』の違う魅力の一つであり作品を考察していくにあたり重要な要素であり、故にI-1clubに関して思考を巡らす事もまた作品を語る上で重要だと自分は思うのであります。

 


 ということで、長い駄文になってしまったがI-1club編の独自考察でございました。
余す事無く書ききった!とは断言出来ませんが…現時点で感じたモノは出し尽くし、俺にとっては今、これが限界です。
書き殴っていって感じたのは、I-1clubの物語も魅力的で好きなんだなと改めて思ってしまいました。

 


 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!!!!!!