最高優美ロンリネス/LizNoir
新年の幕開けをテーマに掲げたLizNoirの楽曲。
音源は、ゲーム内に実装された3DLIVE映像と、アルバム『IDOLY PRIDE Collection Album[未来]』に収録されている。
リズノワが主役になるイベントストーリー『最高優美*飛躍のカウントダウン』で謳われた楽曲。
ストーリーは、東京編が終了した後の時間軸。年末のカウントダウンLIVEへ出演する為に大阪へとやって来たリズノワ。LIVE会場の下見中、他の事務所のプロデューサーに煽られて、頭に血が上ったこころが突っかかっていき…ライブバトルで決着を付ける事になってしまう流れへ。(ちなみに……葵の言によると、莉央は冷静さを装っていたがキレる直前だったとの事。)
この楽曲で、まず気になったのは、タイトルに銘打たれている『ロンリネス』の異質さ。
一般的に広く知られている『ロンリネス』の訳は、孤独感や寂しさを表すネガティブなインプレッションを抱くモノ。一方で、同じくタイトルに銘打たれた『最高』と『優美』は言わずもがなポジティブなインプレッションを抱く言葉。更には、曲調や歌詞も前向きで力強い決意を感じさせる。
それらは、孤独感と寂しさという要素を感じさせない。どちらかと言えば『孤高』の意味として捉えていくと、前述したポジティブなイメージと合致する様に思えて来る。グループの楽曲ではあるんだけれども、その枠組みから一旦外れて、各々の内面と向き合い対話し……そんな四人の飛躍へと変換したエネルギーが合わさり未来の飛躍を誓う謳へと昇華を果たす。そんな楽曲が弱いワケが無い。
これまでの(セカイは夢を燃やしたがるは別)リズノワ楽曲の系譜に連なる、激しくスタイリッシュさのあるハードロックテイストは、未来の飛躍を誓ったストレートで力強い歌詞の世界観を見事に彩り、激熱な滾りを呼び起こさせる。最初からハイスパートで飛ばした疾走感満載な曲調は、サビでブーストが発動して息継ぎを挟む間を与えない程に加速していく。
何よりも圧巻なのは、ハイスパートで難度の高いこの振り切れた変態楽曲を、華麗に颯爽と歌い上げるキャスト陣が発揮した表現力の強さには流石だと唸るしか出来なかった。聴けば聴くほどに魂を奮い立たせてくれる楽曲だ。