The Last Chance/LizNoir
TVアニメ第3話・11話エンディングテーマ楽曲。
『Shock out, Dance!!』と同じく、LizNoirが莉央と葵による二人体制時代の楽曲。この楽曲も、莉央&葵のデュエットver.と、後にLizNoirに加入する小美山愛と赤崎こころを加えた四人ver.
更には、2022年7月に開催されたLIVEイベント『IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2022“約束”』で、愛&こころによるデュエットver.が披露された。
曲題である『The Last Chance』は、普通に訳すと最後のチャンス(機会)となるが、最上の機会、またとない好機という意味としても捉えられるらしい。物語内でのリリース時期は不明だが、妄想の域として考えられるのは、莉央が活動休止から復帰した頃とするのがしっくり来ると思える。
『Shock out, Dance!!』が決起の謳とするならば、この楽曲はその先の軌跡へ突き進んでいく気概を謳った楽曲ではないだろうか。疾走感にあふれたハードロックテイストな曲調と、現在の刻と未来を見据えて走り続ける事をテーマに掲げた歌詞は、前述の通り前へ突き進む気概を表しているモノだ。
個人的には『Shock out, Dance!!』よりも、激情を爆ぜさせている印象が強い。
未来を掴むと言えば、この楽曲に一際強い思い入れを持っているのが小美山愛。ゲーム版では、この楽曲をモチーフにした期間限定イベント『芽吹く黒ユリの蕾』で、愛がこの楽曲への思い入れを語っているシーンが描かれている。
愛曰く、辛い時に自分の心を支えてくれた宝物の様な楽曲であると。歌詞の『燃え上がるよ、そこへ行きたいよ』というフレーズが一番好きで、リズノワがいる場所に私もいつか行くんだと自分を奮い立たせていたと言う。彼女にとっても、この楽曲は未来を掴む希望に満ちた謳……すなわち、愛にとっての『アンセム』だと言っても過言ではないのだろう。
そして、それは愛だけに限らず、この楽曲はLizNoir全体にとっての『アンセム』でもある。
止まってしまった刻を取り戻そうと再起し、麻奈の幻影を超えようと決意を固めた莉央と葵。僅かなチャンスを掴みとってリズノワに加入を果たした愛とこころ。どちらの立場で捉えても、四人全員で捉えても、LizNoirの生き様が凝縮されている様に思えて来る。
何もせず、ただ黙って見てる者をすくい上げてくれる……そんな世界どこにもない。
心に蓋をするな。意志を示して動けという彼女達のメッセージでもあるのだと。