巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

RGR楽曲ライナーノーツ#20 感情にダッシュ!(森嶋優花ソロ楽曲)

 どうも。RGR楽曲ライナーノーツシリーズのお時間です。

 


 Run Girls, Run! ミニアルバム『Get set, Go !』に収録された楽曲所感も後半戦に突入。
このミニアルバムの二大ポイントとして(勝手に…)挙げられるセールスポイントは、グループとしての新曲は勿論、各メンバーの第二段となるソロ楽曲も注目されるポイントである。

で、今回から、各メンバーの新たなソロ楽曲についての所感を書き殴っていきたいと思います。

 

 


 

 感情にダッシュ!/森嶋優花

 

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 RGRのリーダーにして、強襲及び突撃隊長(強襲~のくだりは著者の勝手なイメージ)である森嶋優花のソロ楽曲。楽曲制作に関して、彼女はこんなリクエストをされたと云う。即ち、私はこういう楽曲が歌いたい!!!という欲求でもあった。

 

 

 とにかく元気な楽曲が歌いたくて

 スピーディーなジェットコースターみたいな曲が欲しいという要望を出しました。

 

 

 森嶋さんが掲げ、歌で表現したい世界は至ってシンプルだった。それは、彼女のロジックから導き出せれた唯一無二なモノ。

おそらく、このミニアルバムに収録されている楽曲中最大の文字数で書き下ろされた歌詞。しかし曲の長さは一番短い時間になっている。ワードの密度の濃さと全体の時間との反比例は、彼女がオーダーしたハイスピードなジェットコースターソングとしては最高なモノだろう。森嶋さんも楽曲の仕上がりについて『私にピッタリ。思い通り以上の楽曲でテンションが上がった』と高評価されている。

感情を放出して楽しんで歌っている姿を観て楽しんで欲しいという想いと、Liveを想像しつつ、みんなを引っ張っていく様な歌い方にしているという点を考えると……私見だが、森嶋さんの表現の理想とされる『想いの相互循環』を大切にされているという彼女の変わらない想いもありながら、前述のファンを引っ張っていくという変わろうとする想いと覚悟を示す楽曲なのだと感じられる。


 森嶋優花のパーソナリティで最も強烈なインプレッションを抱くのは、いい意味での『賑やかさ』だと自分は思う。楽曲のテンポの速さと詰め込みまくっている詞で構成されたのはそれを証明している。

今の刻で、彼女が感じていた事、やりたい事の全てを熟考されて詰め込んだ。前作『Darling Darling』の系譜を受け継いでもいるキュート&スイートに全振りした要素もあり、歌詞も捻りを加えるのでなくシンプルで所々に言葉遊びがあってそれも楽曲の雰囲気を損なわず聴き惚れさせる。この部分も彼女はかなり拘っていたのだろう。

更には……楽曲のパート構成として、Aメロ…Bメロ、サビ…etcとあるが、『感情にダッシュ!』においてその区分けは意味を成さないモノだと言っても過言ではないと勝手に感じている。この楽曲、もう、始まりから終わるまでハイスパートでテンポがほとんど落ちずに進行する騒がしく忙しい楽曲。どの部分を切り取っても全体のバランスは崩れないし雰囲気も掴みやすい。
 
ここまで細部にまで拘り……と言うかは、森嶋優花の表現におけるロジックの奥深さにただ感服させられるしかない楽曲。

 


 きっともっと 感動へダッシュ


 ―森嶋優花 『感情にダッシュ!』より引用



 このラストフレーズに、森嶋さんの本気の想いと魂が詰めこまれている。
RGRの4th Anniversary LIVE にて、彼女が我々に誓ってくれた『もっと大きな会場に皆を連れて行ってまだ見た事無い景色を一緒に見よう!』という言の葉。

その刻と場でしか体験と共有出来ない感情と感動は、計り知れない程素晴らしいモノだろう。彼女の原点でもある想いの相互循環の大切さに、みんなを引っ張っていくという新境地開拓という挑戦。

新しいソロ楽曲を作るのなら、もう徹底的に振り切った楽曲に仕上げたいという彼女の本気のオーダーにクリエーター陣が見事応えたら、ピーキーなじゃじゃ馬楽曲が誕生した。でも、それは決して彼女の独り善がりの自己満足で完結していない。みんな(メンバーやファン)が一緒にいなければ意味を成さない。だから、この楽曲は振り切ったとしても一切嫌味がないのだ。

 


 このソロ楽曲はまごう事無く、森嶋優花にしか謳えない“森嶋優花だけのOne off“ソング。
これからの刻で彼女が歌い続けていって、森嶋優花の『アイコン(象徴)ソング』として昇華する刻を楽しみにしたい。