巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

七つの星の並びに込めた願いと魂。―Polaris独自考察

 今までに見てなかった見方でモノを見ていくと、また違った発見がある。
楽曲に於いては、限定された会場で聴いた時の感覚であったり、纏っている衣裳から導かれる視覚からの情報による所感だったりと様々あると思えます。

今回の記事はある楽曲について、自分が今まで見てきたモノとはまた別の視点で見て感じた事についての独自考察。

その楽曲とは、Wake Up,Girls!の楽曲『Polaris』のある部分についてであります。

今から書いていく独自考察とするある部分ですが、それは歌い出しの七人の配置。本当に今までこの様な感覚にはならなかったが、ふと思ったのです。七人の並びと星にあてがっているのには何か関連し意味があるのではないだろうかと思いまして考察させていだだきます。


※考察と銘打っておりますが実情は妄言と暴論の垂れ流しであります事をご容謝下さい

 

作中や実際のライブではこの楽曲の歌い出しのフォーメーションは北斗七星の形を取る。
北斗七星は中国で付けられた星の名前で、『斗』には柄杓という意味があり、日本での呼称は『ひしゃく星』や『四三の星』とも呼ばれる。

七人の並び方だが、左側には前後(前側:未夕、真夢、後側:実波、藍里)二人ずつの箱形の配置で柄杓の器の部分を表し、右側の三人(佳乃、菜々美、夏夜)の並びは柄の部分を表している。


ちなみに立ち位置は以下の画像の通り。

 

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Wake Up, Girls! 新章 第13話『明るい方へ』より画像引用

 

α星(ドゥーベ)・貪狼星(どんろう)/未夕(高木美佑さん)

β星(メラク)・巨門星(こもん)/実波(田中美海さん)

γ星(フェクダ)・禄存星(ろくぞん)/藍里(永野愛理さん)

δ星(メグレズ)・文曲星(もんごく)/真夢(吉岡茉祐さん)

ε星(アリオト)・廉貞星(れんてい)/佳乃(青山吉能さん)

ζ星(ミザール)・武曲星(ぶごく)/菜々美(山下七海さん)

η星(アルカイド)・破軍星(はぐん)/夏夜(奥野香耶さん)


*漢字表記の読み方は色々とあるとの事。

 

 自分が特に注目してみたのが、漢字表記(中国名)での星の性質と七人との関連。
こういう細かい事に目がいってあれこれ調べたくなるのは自分の悪い癖であります。
そんなこんなで…取り敢えずいろいろ調べてみた事を書いていきたいと思う。

 


・貪狼星(どんろう)/岡本未夕(高木美佑さん)


 『狼』の字が示すように人の性質を嗅ぎ分ける、『嗅覚』とも表現できる独特の感覚を持っている星との事。彼女達のイメージアニマルは全然違う『鷲』。

更に言えば『嗅覚』的な要素は自分の中では山下七海さんが思い起こされるのだが……よくよく考えてみると、未夕と高木さんにも直感力と洞察力の優れている要素がある様に思える。

理解力と分析力が高く、多芸多才で大胆で度胸が据わっておりどんな逆境に遭ってもポジティブな性質であるとされていて、高木さんが掲げられた“Keep smiling.”はそれを象徴している様にも捉えられる。

また、人間の三大欲求に対する執着が強い星でもあって、高木さんが食い意地食欲旺盛なのも関連しているのかもしれない。

 

 

・巨門星(こもん)/片山実波(田中美海さん)


 この星と実波との繋がりは薄いモノであったが…一方で、田中美海さんとの繋がりはかなり強いモノを感じた。鋭利な人物観察眼があり物事の本質を掴む力は群を抜くとも。

そして、その観察眼の鋭さでもって、人と組んで何かをする時は、その人の足りない部分を見抜いて上手くカバーしていくとの事。

別名『口舌の星』と呼ばれており、大きく分けますと、もの凄く饒舌なタイプと必要なとき以外はほとんど口を開かない寡黙なタイプの両極端です。

あまり自分の事は語らないと何かで聞いたことがあったので、寡黙という要素はおそらくそれであり、語り出す時は弾むようなリズミカルな話し方をされるので饒舌の要素はそれなのだろう。これら独特のリズムのようなモノが巨門星の特徴とされている。実波が好きな歌も言い換えれば言の葉を旋律に乗せて想いを解き放つ言の葉の表現方法の一つ。

 

 

・禄存星(ろくぞん)/林田藍里(永野愛理さん)


 禄存星は、愛に満ちた星で、慈悲心に富み落ち着きがあり、どんな相手でも受け止めてあげられる懐の大きさを持っている星だと。自分が彼女達をWUGの扇の要と称しているのはこの要素を強く感じていると思える。

強情な性格の星とも称されますが…これは言い換えればぶれない芯の強さ、強固な『信念』と『我』を貫き通したいという想いを表しているとも捉えられる。

奉仕の星とも言われ、メンバーの様々な悩みの相談に乗って来て精神的な支えを担っていた事は、禄存星の持つ性質でもある懐の大きさに起因しているのかもしれない。

また、お調子者としての特性もあって、永野さんが時折見せる芸人気質や新章で自分の殻を破ろうと、思い切ってサメの被り物して番組に臨んだ藍里の姿を思い起こすと、案外当てはまるのではないだろうか。

 

 

・文曲星(もんごく)/島田真夢(吉岡茉祐さん)


 文化や芸術に関心が深い星で、文学、音楽、美術、演劇、学術方面に才能を発揮されるとの事。WUG作中に於けるアイドルで最強キャラ的な位置に属される真夢と、芸能の道での『何でも屋』を目指す吉岡さん。

たまたまなのか、それとも星と巡り逢う『縁』があったのか……北斗の第四星にあたり、七星を並列にした場合この星が中央(センターポジション)に来る。真夢や吉岡さんがこの位置に配置されているのには当てずっぽうではなく何らかの意図があるのだろうと思えて来る。

真面目で、落ち着きがあり正義感の強い星でもある。真夢の信念を貫く強固な意志や吉岡さんの迷いと偽り無い真剣な眼差しと二人の高潔な佇まいはそれを明瞭に感じられる様に思えますな。

 

 

・廉貞星(れんてい)/七瀬佳乃(青山吉能さん)


 意志の強さと志の高い性質があり負けず嫌い、人間味溢れる情の深さを持つ星。人間くさい部分が強く出ている星とも称される。

また、親分的な気性がある星でもあって、アウトサイダーを集めて権力や権威に反逆していくような強く激しいエネルギーも持っています。クセが強い七種七様のWUGメンバーを統率していく者として見て行くと佳乃と青山さんがこの星と縁深いのも何か頷ける様に感じる。

自分に正直に生きようとし全力投球で高みを目指すあまり、自分にも他人にも厳しく当たる傾向があり気性の激しい面が見られる様ですが、清廉潔白で裏表がないため、廉貞星を持つ人が発する言葉や行動は信頼を築けると。青山さんの発する本能の言葉は一言一言に重みがあるのはこの星の影響を受けているのかと思えなくも無い。

 

 

・武曲星(ぶごく)/久海菜々美(山下七海さん


 『武』の字が示している様に、武将や将星の星と称される。豪胆な性格と思われがちだが、実際はこつこつと実直に弛まぬ努力を重ねていくタイプであり決断力があって貫き通す意思の強さを持っている。

貫き通す意志の強さという点で捉えると、菜々美はそうだが、山下さんも貫いている意思の強さをこれまでに見せていた様に思える。

また、プライドが高過ぎて、直情的に本音が言動に表れやすいとも言われており、山下さんの物言いが時折ストレートで辛辣なモノになるのは影響があるのかもしれない。

 

 

・破軍星(はぐん)/菊間夏夜(奥野香耶さん)


 革命家の星と呼ばれる、破壊と再生を象徴する星。没個性な存在に捉えられることには我慢出来ず『Only one』をモットーに他の誰にも似ていない自分だけの人生を歩もうとする剛毅で懐が深く快活な個性があって自分の考え、感性、方向性をしっかりと持っているアウトロー気質がある星。

勿論、一致しているわけではないが…型に囚われない奥野さんの独自領域と深い縁の繋がりがある様に思えて来てしまう。

剛毅で型破りなだけではなく、自らの痛みを強さに変えていく星とも言われています。
島田真夢に匹敵する過去の傷と傷痕を持っている夏夜。育った地が震災で甚大な被害を被り夏夜は逃げる様に仙台にやって来た。そして…奥野さんもあの日に生命を繋ぎ今の刻を悩み、闘って来たと…

 


―最後に―


北斗七星の構成する星への七人の立ち位置の振り分けについて調べ書き出してみたが
あくまでも星のイメージのみではあるのだけども、イメージと七人(キャラも含めている)の個性が結構反映されている事にまず驚かされた。

妄想と暴論の域だが、おそらくこの様な配置にあてはめたのは適当じゃなく、意図的なのだろう。誰が配置を考えたのかは勿論窺い知る事ではない。もしかすると(自分はこうであって欲しいが…)WUGの七人が考えたのかもしれない。

北斗七星の七つの星に最も光り輝く一等星は無い。
静かな光を放つ二等星以下の星の集まりで構成されていると聞きます。
でも、北斗七星の存在は幅広く知られている。

一人一人の輝きはとても小さいけれど七つの輝きが集まった時
夜空に輝く北斗七星の様に誰もが知っている存在になれる事を願って……想いと魂を込めたのは歌と詞に留まらなかった。

歌い出しのフォーメーションの配置にまで拘り抜いていたからこそ
楽曲『Polaris』に真の意味で血と魂が宿ったのだとこの独自考察を書き思い知らされた。何事も見方を変えてみる事。そういった気持ちを大切にしたいと思った。

星の性質につきましては本当に数多くの解釈があり専門知識のない自分には語る事が出来ません。もし、この駄文を読んで興味がありましたら、いろいろと調べてみるのも良いかと思います。


長々と書き連ねましたが読んで下さってありがとうございました。
本稿での考察は個人の所感を書き殴ったモノであり、楽曲の解釈は自由で正解の存在しないモノだと思います。


本稿が『Polaris』という楽曲を更に好きになる一助となれれば嬉しく思います。