本稿を書き上げ、投稿する頃には約束の地・さいたまスーパーアリーナで開催される
Wake Up,Girls! FINAL LIVE ~想い出のパレード~開演まで残り数刻に迫っている。
どの楽曲が披露されるのだろうと様々な想いに馳せる人は多いだろう。
無論、俺もその一人だ。ただ、挙げていくとキリが無いので本稿では割愛させてもらうが…数あるWUG楽曲の中において、そして…このSSA単独公演という機において俺が最も披露を待ち望んでおる楽曲について本稿で書き殴ろうと思う。
その楽曲は……
七人の"闘いの歌"である『7 Girls war』である。
彼女達七人が終焉の刻を過ぎて未来の軌跡へと踏み出す為には、この楽曲をどうしても、この約束の地である『さいたまスーパーアリーナ』で披露しなければならないと勝手ながら思っているのである。
輝きを失った一つの"星"そして『忘れ物』
『7 Girls war』の歌詞の一節に七つの星という箇所がある。
これは紛れもなくWUGの七人の事。
しかし…七つの星が輝きを放てなかった事が一度だけあった。
それは2014年の夏、今度七人が立つSSAで開催されたAnimelo Summer Live 2014での事。2014年に彼女達が初めて立ったSSAでのアニサマで初手に歌った楽曲でもあったこの楽曲。
しかし、1番Aメロでの田中美海さんの声が抜け落ちてしまったんです。
それは七人の想いと魂が抜け落ちたモノ…即ち一つの"星"が輝きを失った事を意味する。
原因はマイクトラブルだった。だが彼女は必死に懸命に輝こうと闘っていた。
他のメンバーも必死に抗う田中さんをフォローし共に闘った。アニメ本編にて七瀬佳乃が足を負傷し窮地に立たされながらも
七人そろってこそのWake Up,Girls!であると魂を共有して真夢達が闘った様に
現実の七人も闘った。俺は映像で収録されておるバックステージで観た七人の悔しさを噛み殺した表情は忘れる事は出来ない。そして…田中美海さんの涙。でも、顔はずっと上げていて一度も俯く事は無かった。
俯いたら自分の負けを認める事になると胸を張り毅然とした姿を見せたのだろう。
誰に、何に対して田中美海は負けを認めたくなかったのか?その答えは俺には到底窺い知れないモノだろう。不甲斐無いと感じた自分自身に対してなのか?如何なる状況に遭遇しようとも全力を出し尽せなかった事への後悔の念から来るモノなのか?アニサマ、そしてSSAいう大舞台という重圧に対してなのか……田中美海さんは後日Blogにこう書き綴っていた。
悔しさは勿論あるけれど、それもバネにして更に成長していく事。限界を越えてもっと先の領域へと邁進していく強固な決意と覚悟を示し絶対に諦めずに挑み続けていく事…
このSSAという地で今度は七つの星が全て輝いた完全な『7 Girls war』を魅せ付ける事を田中さんやWUGメンバーは誓約し
七人がSSAに落としてしまった最大の『忘れ物』を取り戻すSSAとの闘いがこの時始まったと言っても過言ではないと思えてならない……
勝ち取った決着の刻と機。失った輝きと『忘れ物』を取り戻す闘い。
2015年、2017年、2018年と…WUGはさいたまスーパーアリーナの舞台に立つ機会を得られたが、そこで『7 Girls war』を披露される事は叶わなかった。
しかも…2019年に終焉の刻を迎えるWUGにとっては2018年に出演したアニサマが最期の出演となってしまったのである。
最期のアニサマにて『7 Girls war』が披露され『忘れ物』という失われ抜け落ちた刻を取り戻せる希望を望んでいたのはおそらく俺だけではなかったのではないだろうか?
しかし…最期のアニサマにてこの楽曲が披露される事はなかった…このまま大人しく終焉の刻を迎えてしまうのか?!貴女達七人は本当にそれに満足して未来の軌跡に踏み出せるのか!表面では平静を装ってはいたが俺の中ではやり切れないモノが沸々と煮え滾っていたが…
本当に悔しいのはあの七人だろう。
吉岡茉祐さん、永野愛理さん、青山吉能さん、山下七海さん、奥野香耶さん、高木美佑さん、そして…田中美海さん。貴女達が2014年の夏で見せた悔しさに塗れていた表情と田中さんが流した涙は勿論偽りの無い本能。
ケリを付けたいのは誰でもない彼女達七人なんだ。だが、どうする事も叶わなかった。あの日が来るまでは…
そして…"奇跡"が起こったんだ。12月22日・冬の横須賀でその奇跡の報は告げられた。
Wake Up, Girls! FINAL LIVE さいたまスーパーアリーナにて開催!!!!!!!
現地で直に聞いてはいないが、魂が震え爆ぜる想いに駆られた。七人は決着を付ける事を諦めちゃいなかった。真の最終決戦の刻と場が来る事を信じて良かった。聞く所によると『7 Girls war』はこのファイナルツアーの闘いを経て更なる進化を遂げたという。これ以上に無い最高の『7 Gilrs War』という銘の"剣"を携えてSSAとの決着をつける事。最期の刻にて披露され七つの星が最高の輝きを放つ。
悔しさに耐える時もある 涙流す時もある
でもね一緒に流した涙は 七つの星に変わる
―Wake Up,Girls!『7 Girls war』より引用
そして…制御不能なるファンタジスタ・田中美海の圧倒的な個の輝きと
溌溂とした”絶唱”が約束の地・さいたまスーパーアリーナで轟いて
七人が『失われた刻と輝き』を取り戻し、未来への軌跡が踏み出せると信じている。
さて、以上で今回の『7 Girls war』のお話はお終いです。
まずは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
駄文にて恐縮ですが、この楽曲『7 Girls war』へ対しての想いに何かしらの変化はありましたでしょうか?もし、何かを感じていただけたのならそれは単に嬉しいモノであります。
逆に何も変化も揺らぎもなかったのであれば、別の確固たる想いを抱いておられる事なのでしょう。
それはそれで正解でもあると自分は思っています。
ライブや楽曲というモノは『生き物』と称されます。
それは時には眩しく映るかもしれない。涙でボヤけてしまうかもしれない。決して綺麗には映らないかもしれない。
でも、それは間違いなく
今という刻においてWake Up,Girls!が連れて来て見せてくれた景色なんです。
その景色はその日、その時、その瞬間にしか味わえない唯一無二の極上の景色。
そして見る人それぞれに違って来るモノでもあります。
見届けて魂に刻みましょう。Wake Up,Girls!の七人にしか出来ない『闘い』を。