巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

冬の幕張と"生命の歌”の物語

 この記事はWake Up, Girls! Advent Calendar 2018 - Adventar2日目の記事となります。駄文しか書けない奴で尚且つ需要が無いでしょうが……僭越ながら自分も参加させていただき、この記事を書かせていただきました。

 


 自分の勝手な持論で恐縮ですが、同じ楽曲でも音源で聴いた時とライブ会場で直に聴いた時の感覚というモノは全然違う印象を抱くモノと思っており、音源を数え切れないほど聴き込んでも感じられないまた新たな印象として心…魂に深く楔のように撃ち込まれる。

そんなにライブ参戦のない自分が言うのはおこがましい所があるのは充分に承知はしておりますが、参戦するようになってからそれは凄く実感するようになりました。

最大の要因とされてると思われるのは、歌われる楽曲に新たなエッセンス・スパイスのように与えているのが、会場の雰囲気であったり、表現者の懸けている想いと魂。纏っているステージ衣装や視覚的なパフォーマンス、そこに至るまでの軌跡や刻であったり……挙げ出すとキリの無い要素が楽曲に与えていくからなのでしょう。

 

 『Wake Up,Girls!』の七人に惹かれ推していく事となってから、自分の中ではこの12月は特別な月となっておりました。そして、その季節に赴く幕張の地というのもこれまた特別なモノとなっておりました。


そう強く感じるのは自分が積極的にイベント等に参戦しないタイプの人間であるからなのかもしれません。

で……冬の幕張のWUGイベントと言えば、2014年~2017年と四年連続で開催されて来た『Wake Up, Girls!Festa』そのイベントに自分が参戦して来たのは2015年~2017年の計三回でありました。このイベント内において、これまで様々な楽曲が歌われて来まして、あの刻と場で聴いたどの楽曲も自分の心に深く印象深く刻まれております。



で、特に自分は冬のWUGフェスという刻と幕張の地で聴く"生命の歌"である楽曲
Beyond the Bottomを特別な楽曲として印象深く残っております。

 

youtu.be



三度参戦した冬のWUGフェスで聴いた『Beyond the Bottom』はそれぞれに違った物語を自分の魂に刻んでくれました。
本稿ではそんな『Beyond the Bottom』が紡いだ三種の物語について色々と語っていこうと思います。

 


※大前提としてこの記事の内容は
妄想と暴論のこじつけが混在するモノになることをご理解ください

 

 

 


Chapter1/眩しく燃え盛った七人の捨て身の魂

 


 2015年12月12日に開催された
『Wake Up,Girls!Festa.2015 Beyond the Bottom Extend』

 

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披露された順番は最後であり、七人は作中の七人と同様に古代ギリシャの服飾を彷彿させる純白で優美な衣装を身に纏って登場した。衣装の視覚的要素と楽曲が奏でる荘厳な雰囲気が相まって幻想的であり、刻の流れが通常とは違ったような感覚に陥った。


優雅に舞い、身に纏う純白の衣装の如く純然であろうとしエモーショナルという表現が最も相応しいと思えた。


ですが…自分があの場と刻にて感じたのは、エモーショナル(情緒的)というより項の題に付けたような燃え尽きようとする瞬刻に激しく、眩しく燃え盛る『魂の炎』のような熱く滾るモノ……それを証明していると思われるのが以下の節じゃないかと思っています。

 

それが僕には最後の 生命(いのち)の燃やし方だから


Wake Up,Girls!Beyond the Bottom』より引用 

 

そしてこの楽曲の後……
最後の挨拶にて吉岡茉祐さんが叫んだあの言葉を俺は忘れる事は出来ない…



 『まだ、Wake Up,Girls!を終わりたくない!!!!!!!』



劇場版『七人のアイドル』~TVシリーズ~続・劇場版までの物語が決着を迎え、そのまま終焉を迎えてもおかしくは無かった状況でしたが、実際には先行きが
全く見えないというのは変わらなくて…

これは後日(翌年のWUGフェスの入場特典で貰えた2015フェスのDVD)観た
この楽曲でのアクトでの既に感極まっていた吉岡さんの表情。
当時の彼女の心情を窺い知れるモノでは当然ないので暴論と妄想の域で書いてしまいますが、WUGの一員として、まだ彼女達は何も成し遂げれていない事を痛感していた。

いつかは迎えてしまう終焉の刻、それも七人は充分に理解し覚悟を持っていたと思われますが、でも、まだその刻じゃない。このままじゃ終われないし、勝負はこれからという想いがあり…『きちんと闘わせろ!!!!!!!』と。


七人でいられる刻を大切にして この七人で何かを成し遂げたい『想い』を貫く為に。


黙って潔く終焉の刻を受け入れるしかないのかもしれない。もしくは見通しがつかない未知の領域へと突き進むしかないのか?その不安や憤りを振り払うかのように本能のままに吠え、そして、パフォーマンスに七人の燃え滾る情熱と魂…それは捨て身の覚悟を詰め込んだのではないかと思えました。

 

 

 

Chapter2/生への執念と一途な想い

 

 2016年の冬の幕張で開催された『Wake Up, Girls!Festa. 2016 SUPER LIVE』でも
この楽曲はクライマックスに歌われた。

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細かい内容は失念してしまっておるが…MCの中にて言っていたのは
『あのとき(WUGフェス2015)はこれで最後だと思っていたから』と吉岡さんは言い
青山さんは『2016年はいちばん不安が大きかった年だった。』と言っていた様に、この年の七人は不安を抱えながら進んでいた様に思えます。

でも、彼女達は誰一人そこから目を背けずにきっちりと向き合い日々を闘ってある『答』を導きだし、3rdツアーの最初の挨拶にて決意表明を果たした。


七人で作品を引っ張り、色んな所からファンを連れて来る事だと。


七人でいられる刻を大切にして この七人で何かを成し遂げたい『想い』は変わらずに抱き続けながらも、表現者として何としても生き残ってやるという執念と闘志を漲らせ3rdツアーを完遂し、このWUGフェス2016での『闘い』で七人はこれまでと変わらず全力全開での偽らざる『本気の想いと魂』を魅せてくれた。
自分は以下の節が七人の想いと覚悟を色濃く証明していたのではないかと思えてなりませんでした……

 

それが戦いの合図としても 立ち止まらない だからひた走れ!走れ!


Wake Up,Girls!Beyond the Bottom 』より引用

 

先述の青山さんの最後の挨拶には続きがありまして、彼女はこう言っておりました。


『皆さんの笑顔を見て、このまま進んでいいんだなって感じることができました。』と……


一人でも多くの人達の前で更に輝く為に、自分達が目指す未来の為に諦めずに研鑽を重ね、諦めずに必死に前を向いて挑む事を止めなかった。

この刻で自分が直に観て、聴き、感じたのは2015年の幕張にて感じた悲壮感や儚さではなく未知の領域に邁進し進化の為に変わろうとする一途な想いと強固な決意を滾らせた力強いモノだった。
この楽曲の秘めた限界領域を引き出せたのは、七人の本気の想いと魂が成し得たモノであるように思えます。

 


 

 

Chapter3/『勝つ』為の切り札としての"昇華"

 

 先行きが不透明ながらも、未知の領域の先にあるだろう希望を信じて七人は荒れ放題の軌跡を直向きに突き進んだ。

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七人が『Wake Up, Girls!Festa. 2017 TRINITY』にて纏っていた衣装は
新章本編にて、真夢達が纏っていたモノと同じPolaris衣装でありました。


4thツアー・アニサマ2017で披露した際には楽曲『TUNAGO』衣装。
自分は『Beyond the Bottom』をWUG楽曲における
分水嶺的(物事の方向性が決まる分かれ目の例え)楽曲と勝手に称しております。


これまでの楽曲や『Beyond the Bottom』の系譜を継ぐ楽曲達
独自の変化を魅せる他作品のタイアップ楽曲……
特に『TUNAGO』と『Polaris』はこの『Beyond the Bottom』の系譜を色濃く継承している楽曲であると自分は思えてなりません。


七人と真夢達の絆を……伝えたい本気の想いを綴り人の心の光を問う楽曲へと繋がり昇華していく。ただの分水嶺として存在している楽曲じゃない。

 

絶望は希望の種 前を向き祈り捧げるよ

さぁ、混沌(カオス)となったこの自由から逃げだそう


Wake Up,Girls!Beyond the Bottom』より引用

 

楽曲への尊敬の念、七人のアイデンティテイを証明出来る武器、
届けたい純然な想い、また始まる為への決意表明、
七人の底力と逞しさを魅せられる曲、共に在る事への感謝の念、とっておきの切り札……

上記の節は彼女達がこれまでの軌跡で辿り着いた『答』のようにも思えてきます。
逃げ出そうとあるが、これは敗北という意味じゃなく次の前進への大切なきっかけとなるものであると勝手ながら自分は捉えております。


彼女達がこの楽曲に対し抱いている混じりっ気の無い『想い』や感謝と敬意の念をパフォーマンスに詰め、新たな『血』と『魂』を宿らせ、そしてこのフェス後に放映された新章最終回において島田真夢が落ちサビを絶唱して……


吉岡茉祐と島田真夢の…

永野愛理と林田藍里の…

田中美海と片山実波の…

青山吉能と七瀬佳乃の…

山下七海と久海菜々美の…

奥野香耶と菊間夏夜の…

高木美佑と岡本未夕の…


常に双方に存在し続け、決して裏切らなかった彼女達の想いと魂の繋がりは、当人達の間にはもう何人を立ち入れなくて引き剥がす事の出来ない血の繋がりよりも濃密で強固なモノなのでしょう。
落ちサビでの吉岡茉祐さんと島田真夢の"絶唱"は優しげで温かく、そして…これまでとはまた異なる清廉で純然な輝きを放っておりました。

 

 


 
WUG楽曲への想いと七人の"心゛在りき

 

 Wake Up,Girls!には、様々が楽曲が存在しております。どの楽曲も筆舌に語り尽くし難い素晴らしい魅力に溢れた楽曲揃いで、聴いていて色々な感情を抱かせてもらえる。


燃え滾る楽曲。沁み入り涙が溢れ出る楽曲。叫び、吠えたくなる楽曲。ついコールしたくなる衝動に駆られる楽曲。元気になれる楽曲。本当に素晴らしい楽曲ばかりであります。

音源で聴いても、その時の心情で受け取り方は違い様々な感情を抱き歌詞の解釈もまた変化していきます。

ライブに参戦するとそれはより顕著となって表れて、今まで抱いていた楽曲の印象が全く違う新しいモノへと変化・進化していく楽曲も存在します。
自分が本稿にて書き殴った冬の幕張にて直に見聞した『Beyond the Bottom』がまさにそれだったんです。


七人の捨て身の覚悟を証明していたり、執念や闘志を滾らせる熱いモノだったり、血が流れている剥き出しの本能だったり……どれも正解じゃないがあの刻と場でしか観れなくて感じられなかった唯一無二なモノで、WUGの七人が魅せてくれた景色なんだと思えます。順位なんて付けようがない。それぞれの輝きを放ち七人の本気の想いと魂があの瞬間にはある。

歌というものは嘘や誤魔化しが出来ないもので、歌う表現者の心情が楽曲に直接反映される。表現者の心情、これまでに経験して来た事や生き様によって多種多様な変化・進化を見せていく。


どんなに素晴らしい曲、歌詞で作られても歌う表現者"心"がなおざりであったら楽曲が真に届けたい想いは伝わらない。ましてや秘めた可能性を引き出すなんて夢物語だ。
楽曲の限界領域を突破させられるのは人の心の力と光だと勝手ながら思っております。


心がこもっていない"絶唱"は絶対に人の心には響かないし
表現者の限界を超える力の源も"心・気持ち"。
WUGの七人は偽らざる本気の想いと魂を楽曲にこめてこれまでに歌い継いで来ました。そしてそれは多くの人の魂に沁み入り響いたのではないでしょうか。

 

今回、自分は冬の幕張の地に参戦して直に聴いた『Beyond the Bottom』について書き殴りました。ライブへの想いと楽曲を聴く場所への想いは人それぞれです。
初めて参戦したライブだったり、特別に思い入れの深い地での参戦だったり…そこで感じた事は唯一無二の尊い宝物だと思います。


 以上で本稿の冬の幕張の刻にて紡がれた『Beyond the Bottom』の物語は終わります。

まず、ここまで読んでいただいて本当にありがとうございました。
散々好き勝手に書き殴って来ました自分の熱苦しい想い伝わったでしょうか?俺の支離滅裂な駄文が伝わるとは思えませんが…僅かながら伝わったのなら大変喜ばしい事であります。

皆さんにも、一人一人の様々な想いがあると思います。
それぞれが胸に抱いている想いがどの様なものなのかを是非言葉にしてみて下さい。


抱いている想いと魂を解放させられる場と刻を設けて下さったゴミ箱さん。
そして今回の企画に賛同されて参加される皆様に感謝とお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました!