巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

咲き誇る"異端の桜"の煌きと美しさ。/永野愛理ソロ楽曲・minority emotions所感

 2018WUGソロ楽曲所感&独自考察シリーズも遂にラストを迎えました。
ラストの楽曲を飾るのは、WUGの『扇の要』永野愛理さんの楽曲となります。


くどい様ですが……本稿は筆者の妄想と暴論の域で書き殴っております。
予めご了承の上でお楽しみ頂ければと思います。

 

 

 minority emotions/永野愛理さん

 

 

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 永野さん曰く、前作『桜色クレシェンド』の続編として作られた楽曲で
今作では『秋』と秋に咲く『桜』をイメージして作られた楽曲。
で、この『桜』だが……秋に咲く『秋桜』=コスモスではなく
春に咲く所謂『ソメイヨシノ』の方であるとの事。
この辺りの独自考察は例によって後述にて書いていく。


 『桜色クレシェンド』の系譜を継承するバンドサウンドを踏襲した応援ソング。
抱え込んでいるネガティブでセンチメンタルな感情を思わせる『静』の要素は
秋に感じてしまう切なさや物哀しさを見事に表現している様に思う。
そして、サビに入ると圧し込んでいた感情が爆ぜる
『動』の要素を含んだ開放的な曲調に変化し
それに伴い永野さんの歌声も力強くなっていって
異端の中においても尚、力強く咲き誇る『桜』を彷彿させる描写が見事。

 

 オレンジの中にひとつだけ光る その姿に勇気もらった

 桜ならどうやって歌うかな 桜ならどうやって咲くのかな

 自分らしさから 生まれた景色を 信じて 感じて 愛して

 それでいいんだよ


 ―永野愛理『minority emotions』より引用

 

 ここの節々には永野愛理さんの表現者としてのアイデンティティ
別な表現をするなら、強固な『信念』と『我』を貫き通したいという想い。
この『我』を貫くだが我侭に振舞うという事ではなくて
自分の個性ときっちりと向き合って流されず自分を偽らず信じる事。
鮮やかな紅葉の中に僅かに咲き誇る『桜』は確かに『異端』な存在だ。
だが……その『異端』な存在が放つ煌きはより強烈で
鮮やかなモノとして目を惹き深く心に刻み込まれていく。
埋没し、散ってしまうのではなくその中において力強く美しく咲き誇りたい……
 
永野さん自身の応援・アンセムソングとしての解釈と
受け取り側の我々にも強烈に突き刺さり響いて来る節だと思える。

 


 歌詞のみをざっくりと読んでいて感じたのは上記にも書いたが
秋の紅葉の中に僅かに咲き誇る『桜』の異端さであり
その異端の面を貫くか否かの葛藤と決意を描いた楽曲である。
で……この楽曲を考察していくにあたって『要』となっているのが『桜』の解釈を
どの様な解釈をして自らの落し所として受け入れていくかだと思う。
勿論、個人の考察による解釈に普遍的な正解は無いので
毎度の事ながら、俺の暴論の域で恐縮だが考察を書き殴っていく。


 いきなり話の腰をバッキリと圧し折ってしまうのだがwww
『桜』の解釈に行く前に、ある語句の解釈を済ませないと『桜』の解釈が
個人的には出来ないのでそちらから順を追って考察していく。

 

で……その"ある語句"とは『あなた』という語句なんです。


 
 永野さん目線から見た二人称としての解釈として成り立つ語句だが
自分の解釈はそちらではなく、彼女…もしくは自分の内面に潜む
所謂『もう一人の自分』に向けている二人称として解釈させてもらう。
この楽曲を自身を奮い立たせていく応援・アンセムソングとして
捉えた場合ではあるが……
俺の中ではこの考察が最も落し所として最適なものだと思った。


そして……肝心の『桜』だが、自我と強烈な個性、貫き通したい己の『信念』
陽の感情や強さを示した語句の様に思えてくるんです。
歌詞の一節に『その姿に勇気もらった』や『鮮やかさに目が離せない』とある
オレンジ≒紅葉とし、世間一般の視線や概念に当てはめ
『桜』を異端の象徴≒突出した強烈な『個』で考えていくと
異端の存在であるが故に、より強い輝きを放つモノとして認識される。
また、個性という解釈に拘らずに個の思想という面で解釈してもこれは成り立つ。

 

 突出した個や突飛な思想というモノは
異端のモノとして認識され受け入れ難く、また取り除かれる対象になってしまう。
私が間違っているや空気読むことばかり求めると詞にある。
個を押し殺して集団の足並みを揃える事を紅葉に準えているのは面白い描写で
ある意味、七人の絆の強さを表現したWUGの楽曲
7 Senses』のアンチテーゼ的な楽曲なんじゃないかとも思えてしまう。

 

 勿論これは完全否定という意味じゃなく
集団<個性の描写に重きを置くと言う意味であって対になる楽曲という意味です。
繋がっていく事を最重視されて、率先して動いてきた彼女が
この楽曲に掲げているテーマはあえて真逆の事を表現していっている。
彼女がこの楽曲に込めた想いの真意を窺い知る由はありませんが…
変わらない事は大事だけど、変わろうとする想いと覚悟を持ち
未知の領域へと踏み込もうとする決意表明なのかなと思えてならない。

 

*あくまで個人の感想です

 

 

 『7 Senses』が七人の感覚という意味。
この『minority emotions』という曲題は少数の感情という意味があるとの事。
そして……emotionsという単語には激情という意味も含まれておる。
自分がこの楽曲をフルで聴いて強烈に感じた要素は
秋の切なさや物哀しさを感じさせるものだけれど内に秘めている力強さ
喩え一輪の異端な存在である『桜』を咲かせてやろうという強固な決意。


周囲がどう染めようが、自分の価値は自分自身で決める。


永野愛理さんの秘めた揺るがない『信念と決意』や『想いと魂』
そして、内に秘めた燃え滾る情熱はこの楽曲に凝縮している様に思えてきます。

 

 


 という事で『minority emotions』の所感&独自考察となります。
ソロイベントに参戦出来なかった者なので……真に彼女が伝えたかった事とは
遥かに見当違いな事を書いてしまっている事は痛感しております。
たら~れば~の話になってしまいますが
自分が参戦出来ていればもっと踏み込んだ事が書けるのでしょう。
それはこの楽曲だけに限らず、このアルバム全ての楽曲に対して思える事です。


ただ、このアルバムの楽曲陣を聴き心打たれた者として
何もしないと言うのは俺の中では有り得ん事なので
無謀なのは承知の上で七人の想いと魂が込められた楽曲について
俺の持ちうるモノを全て引き出し勝手ながら拙い文章力で書かせていただいた。


(まぁ、思うがままにぶちまけているので支離滅裂な駄文であるが……)

 

 最後になりますが……七曲の素晴らしい楽曲陣に巡り合えた奇跡。
Wake Up,Gils!の七人の伝えたい想いと魂。
彼女達の本気の想いを汲み取って、形にしていただいたクリエイターの皆様に
最大の感謝と敬意の念を贈らせていただきます。


そして……この七曲の所感&独自考察を読んで下さった皆様にも
本当に感謝しかありません。ありがとうございます。