暫しの休筆期間より復活の刻を迎えたWUG楽曲私的ライナーノーツ。
今回書き綴っていくのは、満を持して披露された
アニメ『Wake Up,Girls!新章』OP&EDテーマ楽曲。
『Wake Up,Girls!新章』OPテーマ楽曲。
タイトルに『7』の数字を冠してあり、曲調や7人のパート構成を鑑みると
『7 Girls War』の系譜を受け継いだ後継曲という位置で自分は捉えております。
新しい事や未来への期待と不安、7人の絆と繋がりを直情的で
奇を衒わない描写に仕上げているのも
後継曲という事を強く印象付けている様であり
アップテンポなバンドサウンドはライブ映えする要素が高い。
これまでに発表されて来た楽曲陣の『魂』も
しっかりと継承されているのではないだろうか。
曲題の『7 Senses』は
7つの感覚≒7つの個性という意味が込められてるとの事。
(個人の感想です)
歌詞を追って見ていくと
その事を強く意識させる様な節が多いのが特徴的だろう。
7つのセンス 7人の個性たち
重ね合わせ 大きくなろう
Seven Senses Wake Up Go!
―Wake Up,Girls!『7 Senses』より引用
この節が凄く好きだ。
先行きが不明瞭で不安を抱えながらも
自分達を信じ挑む事を諦めなかった7人の心情や逞しさ
そして決意と覚悟が集約されてる様に思えて来る。
あと、間奏後~落ちサビ前の
ほめられてのびてく 落ち込んで這い上がる
ステージという 有頂天なる空へ 舞いあがれ
このパートでの吠えるかの様な歌声の力強さと荒々しさは
WUG楽曲ではあまり無い珍しいモノで、ここも好きな箇所の一つである。
そして、俺がこの楽曲において一番心揺さぶられて響いたのが……
約束の地 約束の時だ。
これは様々な捉え方が出来ると思う。俺の完全な私見による解釈で恐縮だが
約束の地=日本武道館&さいたまスーパーアリーナ
約束の時=武道館&SSAでのWUG単独公演
7人が誓い合い、7人でいられる刻を大事にして
何かを成し遂げようという『想い』が集約する地。
その地でWake Up,Girls!の存在していた『証』を『楔』として撃ち込む事。
7人が大きな舞台にて自由奔放に暴れ回り
強く輝く姿を見たいと思うのは俺だけでは無いだろう。
『Wake Up,Girls!新章』EDテーマ楽曲。
初聴は『7 Senses』と同じく4thツアー内での披露。
その時の印象は、7人の純然で優しげな歌声としっとりと聴かせる様な曲調から
単に『言の葉青葉』の系譜を継いだ後継曲という認識だった。
刻は流れて、先日ようやくこの楽曲のフルをじっくり聴き歌詞を見て感じたのは…
解釈の自由度が非常に高くて難解であり、底の深い楽曲であるというモノだった。
正直、所感を書くに当たって色々と考えてはみたのですが
どれも自分の中ではしっくりと落し所が見えてこないので
感じた事を正直に書いていこうと思う。
歌詞で印象的なのは水を連想させる単語が多く出て来る事。
水の流れからは過ぎ行く刻の流れを表現する描写で
魂・輪廻という単語は移り行く刻の極みの様にも思える。
悠久の刻の巡りを表すだけではなく、雫のつくる冠がほしいという節では
儚いが瞬時に強く輝きたいという意思の様なモノを表現してるようにも感じられる。
そして、7人がこれまでに歩んで来た道標を回顧する様な
歌詞の描写である様にも捉える事が出来ると自分は感じている。
後悔のないように歩いてきたつもりでも
ところどころ涙が 染みをつけた足跡
見慣れないつながりも 抱きしめられる広さ
海のように揺られても 底のほうは揺るぎない
―Wake Up,Girls!『雫の冠』より引用
ここの節は、彼女達が不安と向き合い悩みながらも挑む事を諦めず
自分達で導き出した答えを携えて突き進む決意が秘められていると思える。
勿論、『言の葉青葉』の系譜を継ぐ楽曲であるというのも軽視出来ない。
過去に負った傷と向き合い、懸命に前へと進もうとしていく気概と
間奏部で感じる行進曲の様な勇ましさを感じる曲調は
『言の葉青葉』の系譜を継ぐ要素だと思う。
取りあえず、現時点にてこの楽曲の解釈を
自分が最適な落し所だと思って書き綴ってみましたが
最適だという自信は無いですし、楽曲は進化をしていくものでありますから
どういう進化をしてその変化をどう自分が捉えていくのかが
この楽曲の深みを持たせる要素なのかと思っております。
先述にも書いたが、『7 Senses』と『雫の冠』
単に、アニメ新章のOP&ED楽曲ではなく
これまで披露されてきたWUG楽曲が紡いできた『想い』と『魂』を
しっかりと継承している楽曲であると思います。
この二曲が今後どういう進化を遂げていくのか?
表面上だけではなく深い部分の進化に踏み込める様に
自分の感性を養っていける様にしたいものである。