巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

相沢菜野花の隠された『貌』(かお)

 題に付けた『貌』という字。ぼう、かおとも読まれる。
自分がこれから考察を書こうと思っておる人物に、最も相応しいと思った字でもある。


と、いう事で…今回はこの人物の独自考察。

 

 

 

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I-1club/相沢菜野花について書き殴っていきたいと思う

 

 


『暴論』でしか語られない今回の記事。
予めご理解ご了承の上、気が向いたら読んでいただければ幸いでございます。

 

 

 

 

 

 Introduction/相沢菜野花とは?

 

 まず、彼女がどういう人物か?コレについて判明している事柄を挙げてみる。


眼鏡が特徴的なI-1club二期生。フロントメンバーの七人の一角を担う。因みに同期は鈴木玲奈。愛称は『ナノカス』。捉えどころのない奇矯な言動が目立つ事から『へっぽこ番長』とも称される。

物語本編で描かれるI-1レッスンの休憩時間では、話のネタを振り会話の輪の中心にいるといったムードメーカーな印象。情報通な面があり、I-1の内部情報や業界の世情に敏感でそれらを収集しているといった描写がある。
また、腹の内がなかなか読めないが、実は虎視眈々とセンターの位置を狙っているとの事。特に印象深いのは『新章』3話で、久海菜々美と岡本未夕と共に出演したバラエティ番組で披露した軽妙なトークスキルでバラエティタレントとしての商品価値の高さを魅せ付けた。


これらが現在までに公にされておる(全てではないが……)相沢菜野花の人物像と言うべきか。


自分の中での彼女のイメージだが、直情的なメンバーの多いI-1の中では何と言うか『曲者』感を醸し出している。前述にある虎視眈々とセンターの位置を狙うという事も本心ではあるのだろうが、それすらもカモフラージュ化させている様にも捉えられなくもない……。かつて、久海菜々美がWUGはステップアップの為の踏み台的な物言いをした様に、菜野花の中でI-1clubは自分のステップアップでしかないという野心を胸に抱いているのかもしれない。
強かであり、易々と腹の内は曝け出さない。腹の底の見えなさ具合で言うとWUGの大人達である丹下社長、早坂さん、白木さんに比肩する程で、愛想の良さがその奥深さに拍車をかけてる……と、この独自考察を書く前の自分なりの相沢菜野花評である。

それ故に紐解いていくのが極めて困難な人物であるのだが……
だが、全く手がかりがないワケじゃなかった。(少ないのは確かではあるが……)

 

 

 

 

 

 Chapter1/I-1の二期生~谷間の世代の反骨の魂。

 

 前の項でも書いたが、菜野花はオーディションを勝ち抜きI-1の二期生として加入した。
どういった経緯を経て彼女がアイドルとして生きていこうと決意し、I-1の門を叩いたのかは残念ながら分からない。昔からの夢だったのか?普通に進学し、就職する自分の未来が想像できなかったのか?I-1を創設した白木徹に興味があったのか?あるいは……一期生のオーディションを受けていて落選してそのリベンジとして再び受けたのか?……と、まぁ、挙げ出すとキリがない。

初代センター・島田真夢。二代目センター・岩崎志保。初代キャプテン・近藤麻衣。二代目キャプテン・吉川愛。脱退してしまうが、真夢や志保と並び称されるほどの才覚を持っていた黒川芹香と…厚く高い一期生の壁。
後の世代では、ソロ楽曲『DATTE』を与えられる程の歌唱力を持つ三期生の小早川ティナ。世代の壁をすっ飛ばす勢いで駆け上がり三代目センターとなった四期生の鈴木萌歌。
前後の世代である種のバケモノ揃いに挟まれたと言っても良いのだろう。いつ頃にフロントメンバーに名を連ねるのかもこれまた不明であるが、そのバケモノ揃いのメンバーと比較すると二期生は谷間の世代と呼ばれていたのだろうと思えなくもない。勿論、菜野花や玲奈は『私達の世代は谷間じゃない』と思いながらやってはいたのだろうし、全部がネガティブだったワケではないだろう。


『いつか見ていろ。私達はここからなんだ。』と叩き上げの反骨の魂が彼女らに在ったのだろうと。


あくまでも私見の域だが、二期生に反骨心の強さをより感じるのはこういう背景があったからと思えてならないのである。

 

 

 

 

 

 Chapter2/生き残る為に考え抜く。

 

 相沢菜野花のトレードマークと言えば…
彼女自身が『眼鏡は本体』と言う事から、眼鏡である事は改めて書く事じゃない。眼鏡を掛けるのは目の屈折異常(視力)を補正する器具というのがまぁ、一般的な解釈として第一に挙がる要素であるだろう。


ただ……菜野花自身、視力が良くないという描写は一切ない。(多分…)


これも暴論の域だが…菜野花が掛けている眼鏡のレンズには度が入っていない、所謂伊達眼鏡ではないかと思い込んでおる。


自分は眼鏡を掛けていないので分からんのだが、激しく舞い踊るのであれば眼鏡は動きを妨げてしまう様に思えるのです。(掛けていてもダンスをそつなく踊る事は可能なのだろうが……)
単に描写が成されていないだけで、本当に視力が良くないのか?なら、コンタクトレンズを着ければ良いのかもしれないが彼女の眼に合うモノがなかったのかもしれない……。だが、この考察でコンタクトレンズに関して述べた所で何の意味もない事なので、彼女は視力が普通に良くて眼鏡をかけていなかったとしてこのまま進めさせてもらう。

 

『休まない、愚痴らない、考えない、いつも感謝!!!!』


 I-1clubの鉄の掟として、白木徹が提唱する『アイドルの心得』。
その中でここから特筆していくのは『考えない』の言についてである。

白木さんは言う。『最高のパフォーマンスを生みだす者は、連日の徹底した努力とそれに裏打ちされたメンタルのみ』と。菜野花だけじゃなく、I-1に加入した者はオーディションを勝ち抜いて選ばれた者のみ加入が認められる。
故にある程度以上のパフォーマンススキルは備わっている。扉は開け、厳しい環境に身を置き彼女の奥底にあるモノを揺さぶってくれたのだろう。が、そこで芽が出たのかどうか不確定だ。ただひたすらに考えずに徹底的に努力を重ねていくのか?逆に考え抜いてどうすれば自分らしく輝けるのかを探求していくのか?

菜野花が導きだした一つの結論が、極限まで削ぎ落とすのではなく、装飾する事。
見る人の視覚に訴える外見=眼鏡を掛ける事だった様に思えるのだと。


そして、菜野花がもう一つ重視していたのが『情報』だろう。


情報の重要性は古来から説かれていた事である。
より正確な情報を握っているかによって優位に立てる。これもまた人間が『考える』事を始めた頃から情報を頼り重要とされて来たとされている。表現者としてもそれは変わらないモノで、ファンが表現者に何を今求めているのか?世の時勢に合うのか?もしくは、新しいブームを生み出す切っ掛けとなるのか?特に菜野花は眼鏡を掛けるというセルフプロデュースをしているから情報の重要性に注目したのはおそらくは間違いないだろう。

それと、単なる噂話のネタとして業界の情報を集めているわけじゃないと思える。
いつかは終わる刻の為、身の振り方をおそらく視野に捉え準備しているのだろうと。

『考えない』と外からの情報をシャットアウトし、直向きに研鑽を重ねるのも一つのやり方。
だが、彼女は逆に『高い意識で考える』事を実践したという所に、自分は強かな曲者的要素を彼女に感じる部分ではあると思います。


周囲の者達と同じ事をしていては飛び出せないと、彼女は悟ったのだろう。頑張り続けるからってどうにか報われる所じゃない。誰が抜けてもいけないWUGとは違って、一人が抜けても代わりは幾らでもいるI-1。真に強い者だけが生き残れる。それがI-1clubの絶対的な理。その中でどうしたら生き残れるか努力し脳ミソをフル回転させて彼女自身が導きだしたのだと。才能もあったというのは間違いないと思いますが、何よりも『考える』事と状況を把握する才能に恵まれ、アイドルとしての生存本能と闘争本能が彼女に生き抜くための知恵≒戦術となったのだと思えてならないのである。

 

 

 

 

 

 Chapter3/ミステリアスな貌(かお)

 

 彼女、相沢菜野花は作中にて様々な表情を見せた。
中でも特に自分が印象深かった三つの場面を挙げてみようと思う。


まずは、続劇場版・前篇で、レッスンの休憩中にてI-1のミリオン割れの件をネタとして話す場面で、I-1の次世代センター育成という事に触れそれを志保がいる前で口に出した。彼女はすかさずに気まずさを窺わせる表情を見せ、志保を気遣う素振りを見せたが……おそらく、コレはうっかり口を滑らせたのではなく、ワザと志保が聞こえる様に言った様に思える。何の意図があってワザと志保を煽る様な物言いをしたのかは色々な憶測が出来てしまい、少なくとも、ネガティブな要素を匂わせるモノは無いとは思うのだが……まぁ、挙げたもののコレについては自分もよく分からんというのが率直な印象でもある。


続いては、続・劇場版の後篇。アイドルの祭典の前日に控え室で、WUG、ネクストストーム、I-1のメンバーが揃う場面。菜野花は言う。『ここで早くも頂上決戦の幕開け』だと。けど、そんな物言いとは裏腹に会話を交わす雰囲気は共に鎬を削って切磋琢磨した戦友との久々の対話を楽しんでいる“同窓会”的な和やかさを感じさせる。で、煽った菜野花当人も楽しんで輪に入っている。


彼女も楽しみだったのだろう。自分の先を走っていた島田真夢と岩崎志保と闘える事が。


2016年冬の幕張にて開催された『Wake Up, Girls!Festa. 2016 SUPER LIVE』。
パンフレットの最初の見開きページは出演キャスト陣のサインとコメントが綴られている。
菜野花役の福原香織さんが添えていた言葉は……


『誰よりも努力は続けて来たつもりです。負けない。』


彼女が島田真夢や岩崎志保を意識しないワケはなかったと思えるのです。I-1メンバーに真夢が復帰した事をネットの情報から拾い知らせたのは菜野花だったりする。単に話のネタとしてストックしたのかもしれないと言えばそれまでだろうが……ただ、そう決め付けられない様々な想いがあるのだろうと自分は思えてならないのである。

掴み所のない強かさはあるのだろう。だが、魂に灯る火は激しく燃え滾っている。
この激熱な要素も彼女が持つ『貌』のうちの一つなのだろう。


そして、最後。冒頭にも少し書いたが……
『新章』3話での、菜々美、未夕と共演した全国ネットのバラエティ番組収録。TV局の廊下で鉢合わせ普通に挨拶を交わした後での表情。一見、無表情にも捉えられるが、自分はそう思えないのである。

 

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彼女は生き残る為の術として様々な情報を集め、考え、一つの道としてバラエティタレントとしての自らの商品価値を高めていったと思われる。ある意味ではこの現場は彼女の戦場(いくさば)でもあるとも言えるだろう。
無表情≒感情が無いワケじゃなくて、あれはスイッチが彼女の中で切り替わった事だとも思えて来る。


『誰だろうが、私の前を走らせるつもりは微塵も無い』


実際の所、菜々美と未夕は場の雰囲気に呑まれてしまいインパクトは残せなかった。そして、菜野花は見事に強烈なインパクトを残した。この成果は彼女が『考える』ことを常に実践し継続して来た賜物だった様に自分は勝手ながら思えてきたのであります。

 

 

 

 Last chapter/見えないものも信じてる。

 

 コレはI-1clubの楽曲『止まらない未来』ラスサビで菜野花が歌うソロパートの節だ。
この見えないものだが、菜野花の心情、彼女が生き残る為の寄り代としている『考える』事、見えない『情報』…。彼女の中では目に捉えられない不確定なモノに何らかの明るい要素を見い出している様にも感じられる。

そして、眼鏡で彼女自身まだ知らない真実の『貌』(かお)をも見えなくもしている。私見の域ではあるのだけれど、自分の中で導き出されたのは、『人間である前にアイドルである事』に対して菜野花なりの答えが、本来の彼女の本質≒貌を悟らせない事≒見えないものを信じる事なのではないだろうかと現時点では思えてきているのであります。

 

 

 と、いう事で…相沢菜野花について、今自分が書ける事全てを出し尽くした独自考察です……。


正直、上手く書けたなどと言える代物じゃありませんが、自分にとってはコレが限界。分かりずらい文になってしまったのは自覚しておりますが…是非ともI-1や菜野花推しの方々にとっての相沢菜野花論をお聞きしたいものであります。独自考察なんぞと言ってしまっておるので異論があるとは思います。それにつきましては、コメントやTwitterに直にぶちまけていただければと。

まぁ……正解や満点の答えが存在していないので意見をぶつけ合うしかありませんが……。

 

 

最後に、ここまで読んで下さって本当にありがとうございました!!