巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

WUG楽曲 ライナーノーツ #17 君とプログレス/Jewelry Wonderland

 WUG新章でのWUGの新曲や妹分のランガの楽曲の事を書いておいて
このグループの新章での新曲の事を書かないワケにはいかない。
そんな訳で…今回書き綴っていく楽曲は
WUGにおけるボスユニットI-1Clubの楽曲であります。


I-1楽曲の方も、これまでに私的ライナーノーツにて色々と書き綴って来ましたが
どの楽曲もWUGサイドの楽曲陣に勝るとも劣らない楽曲揃い。
そして、今回書き綴る楽曲もその期待を裏切らない力のある楽曲。

 


 君とプログレス/I-1Club

 

 

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 作中においての位置付けだが、真夢と志保が共演したドラマ
『夢みるふたり』の主題歌となっている。
個人的な話になるが、シングルジャケットに描かれている
モノクロの鈴木萌歌の絵は凄く良いと思う。


まず、曲調の方ですが……
これまでのI-1楽曲陣と比較するとかなり異彩を放つ楽曲だと感じた。
終始落ち着いた雰囲気にて聴き込ませていき
聴き心地の良い『静』の要素で構成されていくのは
おそらくはI-1楽曲の中ではこれが初めてだと思う。
『運命の女神』の辺りから、おそらく意図的にWUG楽曲との区別化を図る為に
ジャズ的なテイストを強く押し出した雰囲気に変化していった印象を自分は感じていて
この楽曲はその系譜を継ぐ楽曲と感じております。


 で、歌詞の方ですが……曲題にあるプログレスは
進化と言う意味があり歌詞が紡ぐ世界観は
真夢が演じたヨウコと、志保が演じたミツキの心情の変化を描いている様でもあり
二人の関係性の進化という意味もあるのかという解釈も出来るかと思う。
詞の一節にある息がしやすいという節は
互いが自然でいて居心地の良い場と関係を例えたのではと感じている。


別の解釈になるが……とがる、ぶつかる、混じる、かたまるという節に注目すると
居心地の良い関係性になるまでに幾度も衝突しつつも
その度に二人の関係性が進化していく軌跡を表現する意味合いにも捉れなくも無い。
この辺りはドラマの作中にて同じ人に恋慕の情を抱いた
ヨウコとミツキの心情を表現しているのかと思える。


 冒頭にも書いたが、これまでのI-1楽曲とは違い
楽曲全体をじっくり聴かせる『静』の要素は
聴けば聴く程にその深みに浸らせてくれる心地良さを感じさせ
優雅な雰囲気に隠されているI-1の強さを改めて思い知らされる楽曲でもある。

 

 


 Jewelry Wonderland/I-1 Club

 

 

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 Jewelry(宝石)≒様々な個性、Wonderland(おとぎの国)≒芸能界
上記の解釈は様々あるのでしょうが、アイドルとして芸能界にて輝く為
血の滲む様な修練を重ね、時には残酷な現実に向き合わなくてはならない
過酷で綺麗事だけじゃ生き残れない事を踏まえてなお
踏み止まり、必死に闘い生き残ろうとする執念……

 


知ってるの 私も 私も おんなじ (ほかの場所で生きられないの)

でも (ほかの場所で生きたくないの)

先、(魔法たちが目醒めはじめた) 行く (魔法たちが きらめく)

Jewelry Wonderland 綺麗ごとだけで終わらせないよ この気持ち

sing 経験の財産を身につけて歌いましょう 

dancing レッスンは

血のにじむような 自分が見てた部屋の中だけ 

Show Timeに見せる輝きこそ


―I-1 Club 『Jewelry Wonderland』より引用

 


ここの一連の節はI-1の厳しい生存競争や
生き残ろうとする執念を見事に表現していると感じた。


一方、歌詞が紡いでいる
生々しさに反するかの様な、煌びやかさとお洒落な雰囲気の漂う
ダンスミュージック的な曲調との対比が面白い楽曲でもある。
曲調の系統が違うが、WUGの『HIGAWARI PRINCESS』に通じる要素も感じる。


 イントロ~サビ前までは『静』の要素を強く感じさせる曲調の構成で
しっとりとした艶やかさで聴き込ませていって……
サビ直前の『ここへおいで!』(1番)や『ついておいで!』(2番)からの
サビで一気に『静』から『動』へとブースト加速し
さながら、貯めこんだ力を一気に開放させることで爆発的な力を得る
限界突破したかの様な盛り上がりは、鳥肌が立ち燃え滾るモノが湧いて来た。


またコレは俺の勝手な解釈だが……
その『ここへおいで!』や『ついておいで!』の節はI-1が我々に対し


私達は限界まで踏み込む。その領域まで踏み込める覚悟はあるのか?


……と、彼女達の覚悟と決意を示す様でもあり
同時に我々に突きつけ、問いかけている様にも思える。

 

Wake Up,Girls!の楽曲『Polaris』がWUG楽曲の集大成と称されるのなら
I-1楽曲における集大成が、この『Jewelry Wonderland』であると思う。


そう称しても良いと断言出来る程にこの楽曲の持つポテンシャルは高くて強い!

 

 

 『君とプログレス』と『Jewelry Wonderland』
煌びやかでお洒落な雰囲気の中に秘められている


I-1Clubの本気の想いと魂、そしてボスユニットとしての矜持と貫禄は


失われていないどころかより強烈で激しいモノを滾らせ
強いから闘っているのではなく、闘うからこそ強くなれる事……
人間くさくもあり、尊くて本当に素敵な楽曲です。

そして、特にWUGを知らない方やごく最近WUGに惹かれ知った方に
是非とも聴いていただきたい楽曲。
そんな思いで、拙いながらもこの記事を書かせていただきました。

 

最後に……乱筆乱文ではありましたが、読んで下さりありがとうございました。