今回でWUG新章所感記事も最終回となります。
俺個人としては、新章の物語にどういう『決着』を
見せてくれるのかが非常に楽しみな部分であった。
以下、最終話を視聴後
そして……『新章』を観終わっての所感なんぞを書き殴っていく。
あと……今さら注意喚起をしても遅すぎるのですがwww
俺の書いて来たモノは全てネタバレ満載でございます。
全国の主要会場を抑え、一斉ライブを開催するVドル・マキナX。
東京ドームのライブ後にセンターユニットのセンターが決定するI-1Club。
I-1を脱退しフリーランスとしてホーム・福岡にて
新たな軌跡の第一歩となるライブに挑むネクストストーム。
こちらも、ホーム秋田の地にてライブを開催する男鹿なまはげーず。
色々あったが、初のツアーファイナルの地・仙台にて
無事ライブを開催出来る事になったWake Up,Girls!
そして……各地には、全国一斉アイドルフェス『Wake Up,Idols!』に賛同した
アイドル達も地元にてライブを開催する。
“開戦”の刻は迫って来ておる。
さて、出陣前のI-1サイドだが、白木さんからある報が知らされる。
その内容は、センターユニットのセンターのプレゼンターは
白木さんではなくサプライズゲストとして登場するマキナXが務めるとの事……
この報に、I-1の面々は心中穏やかじゃない。
そりゃそうだ。これは自分達の主戦場を第三者が土足で踏み握る様な行為。
絶対王者としてのプライドもあるだろうし、何よりも白木さんが
I-1のステージに他者の介入を認めてしまっている事に対しての
動揺の部分が大きい様にも思える。
そんな中、マキナX、志保、真夢……
全国各地のアイドル達に負けまいとただ一人闘志を滾らせる萌歌。
一方で、新キャプテンとなった愛は、周囲の状況に惑わされる事無く
いつも通りのI-1のパフォーマンスを魅せようと
落ち着き、沸々と湧き立つ力強い言動でメンバーを鼓舞していく。
変革の波に翻弄されながらも
強くあり続け希望の象徴である事がI-1Clubの理念。
I-1Clubのアイデンティティを証明する闘いが始まる。
で……仙台では、WUGの前座としてだがRun Girls,Run!が初陣の刻を迎える。
奇しくもこのクリスマスイブは、
WUGが勾当台公園の野外ステージでデビューした日。
緊張で萎縮してしまっているRGRにWUGの7人は御守り代わりとして
彼女達のシュシュを手渡す。
Run Girls,Run!の初陣だが、緊張と経験不足でグダグダなモノとなってしまう。
でも、今の彼女達が出来る事は上手く立ち回って魅せる事じゃない。
ツアーファイナルで一緒のステージに立たせてやりたいと
丹下社長に嘆願したWUGの想いに応える為に出来る事は
不恰好だろうが荒削りでも良い、三人の全力を出し尽す事。
目の前で本気で頑張っている者を直に観たら刺激を受ける。
そして情熱は伝播していくモノ。
歩・音芽・いつかの本気の想いと魂は観客にちゃんと伝わって彼女達に声援を送る。
初陣を終えたRGRは全てを出し尽くした充実感溢れる表情をしている。
RGRの3人を温かく迎え入れ労をねぎらうWUG。
歩に声をかけ、出陣して行く真夢が格好良いんだよな。
Run Girls,Run!の3人は、7人の想いにきっちりと報いてくれた。
7人を信じて待っていて会場に参戦してくれた人達
同時刻に各地でライブを開催しているアイドル達……
繋がる想いに7人が報いる為には
WUGにしか出来ないパフォーマンスと表現で闘うしかない。
で、ライブパートでは7人の心情を独白する描写がある。
7人それぞれが、今の自分を変えたいと願い踏み込んだアイドルへの道。
アイドルとしてどうあるべきかを悩み、考え…
今よりも強く輝く為に自分と仲間を信じ未知の可能性へと挑んで
器用に振舞うのではなく、飾らない在りのままの自分らしさを貫き通す事。
結成してから、ここまで過ごした刻の中で
徹底的に打ちのめされたり、悩んだりぶつかり合って幾度も壊れかけたりした。
でも、それを乗り越え這い上がって
強くなった7人の血の繋がりよりも濃い絆と掴んだ自信と
七種七様の『個』を互いが受け入れ、共に突き進む決意。
そして……これまでに関わった人達や、遥か遠くの人達への『想い』に全力で応え
一方通行ではなく双方向へ『想い』を繋げようとする7人の本気の情熱と魂。
ちなみに、このライブパートで流れた楽曲は
『7 Girls war』→『タチアガレ!』→『HIGAWARI PRINCESS』→
『少女交響曲』→『7 Senses』→『Beyond the Bottom』
7人の独白の内容と(但し……上述の内容は俺の勝手な解釈だがww)
使用された楽曲の掲げるテーマとの合致具合…
また、形式はメドレー形式で楽曲の繋ぎ方も本当に良いモノなんだよなぁ。
特に、『Beyond the Bottom』での落ちサビ・島田真夢バージョンが良いッ!!
儚さを感じさせるが、秘めている力強さと遥か遠くまで響かせようする
島田真夢と吉岡茉祐さんの想いが絡み合う様でいて、胸に熱いモノが湧いて来た。
熱狂の中、ライブもクライマックスを迎えWUGが最後の楽曲『Polaris』を歌う…
だが、ステージに潜む『魔物』は七人に突如牙を剥いた。
寒波と降雪の影響により、音響システムにトラブルが起こってしまった。
それは、同時刻で行われているマキナXの方にも襲い掛かる。
次々と彼女達の歌声は客席に届かなくなってしまう……
当然パフォーマンスを止めるなんて事は出来ない。
この窮地に対し、丹下社長が七人を信じて判断を任せるのはグッと来る所だ。
7人は互いにアイコンタクトを交わす。
彼女達の眼は諦めや悲観的なモノじゃなく、強固な決意と闘志を滾らせた眼だ。
そして……七人は一斉に、ステージから客席へと飛び立つ!!!!!!!
窮地や限界を超えた時に発揮される予測不能な人間の底力。
与えられた役割を完璧に近い高度なレベルでこなす事は出来るが
計算や予測では計る事の出来ない未知の可能性は
テクノロジーにより造られたVドルには到達出来ない領域。
一人でも多くの人へ届けたい本気の想い、絶対に諦めない魂の強さ……
七人の意識が繋がって一つになり本能が彼女達を跳ばせた。
客席にて歌い踊るWUG、各地で『Polaris』を歌うアイドル達の模様は
東京ドームのI-1も知る事となる。
センターに返り咲いた萌歌の目に、音響トラブルを抱えながらも
想いを届けようと歌い続ける真夢はどう見えたのだろうか……
新章の前日譚を描いた『エターナル・センシズ』で
彼女は真夢に『センターの覚悟や自覚が無い者』と激しい言葉を浴びせた。
けど、この時の萌歌は悔しい表情ながらも『Polaris』を歌った……
今の萌歌に無いモノを真夢に突きつけられ打ちのめされたと思える。
で、彼女の中で背負う者の覚悟を真夢に見出したのかもしれない。
後に、萌歌はセンターを辞退するのだが
目指す真のセンターとなる為に、新たな領域へと挑戦して行く。
そして、白木さんもアイドルの祭典の復活を宣言する。
I-1のシード枠は撤廃し、I-1もまた挑戦者として再び頂点を目指す事となる。
白木さんの中でもおそらく『答え』は出ていたのかも知れません。
人の身で未知の可能性に挑み続ける事の意義
頂点に辿り着いて置き去りになってしまったモノを再び取り戻す旅が始まる。
で……ラストカットに差し込まれたのが
WUGの寮のホワイトボードに書かれたこの文字だ。
Wake Up,Girls! Run Girls,Run! I-1Club
ネクストストーム 男鹿なまはげーず あかみそオールスターズ
“This story is only the beginning!”(この物語は始まりに過ぎない。)
一応の決着はついたが、まだまだ観たい要素はまだありますし
どう転ぶかは未知数だが先の展開を匂わせてくれるモノを
ラストカットに差し込んでくる描写は、個人的には大好きだしww
いずれにせよ、楽しみに待っております。
『新章』を観終わっての全体の感想だけど
色々な所で酷評されておる部分はあるが、俺は最後まで普通に楽しんで観れた。
やれ、話が響かない理念が無いだの作画がどうとか非難の嵐でしたからねぇ。
まぁ、制作陣が総取っ替え状態なんだから作風が変わるのは想定していたし
それについて気に入らねぇという声は当然あるでしょう。
俺の評価基準は観れて楽しけりゃ良いという非常にいい加減で
求めているハードルは低いので、このWUG新章は単純に面白く思えた。
勿論、100%手放しで絶賛出来る作品と言うつもりはありません。
色々と言われている様に、雑な描写だと感じた部分もあったのは否めない。
自分が特に気になったのはマキナXの描写が足りなすぎる所。
対立構図を描くのであるなら、マキナXの何に惹かれてファンは熱狂してるのか?
そしてそれを観た真夢達が脅威に感じる描写は必要だったと思います。
何か、Vドルが単なる流行モノとしてしか描かれていないし
背景にある資本の強大さだけが浮き彫りになっていたのは残念なのかと思う。
完全な私見ですが、新章で伝えようとしていたのは
『想い』を繋げる相互循環だと勝手に解釈しております。
WUGの七人が頑張る姿を観て、活力や勇気を貰う人、憧れる人……
そして応援する人の情熱に勇気や活力をWUGの7人が受け止める。
『誰かを幸せにする事は、自分も幸せになる』
見当違いなのかもしれませんが
自分は真夢のこの台詞に伝えたい要点が集約されていると思いました。
何だかんだで、色々と書いてきましたが
自分は普通に楽しめてきっちりと物語を締めてくれた事に満足してますし
先の展開も勝手に期待なんかしちゃっておりますwww
まだ見てみたい要素はありますからねぇ。
最後になりますが……
このWUG新章の制作に携わった皆様に感謝と敬意を表したい。
そして、何時になるか、どんな展開になるかは分かりませんが
この先の展開を心待ちにしつつ筆を置きます。