巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

Wake Up,Girls!『新章』を観た取りあえずの所感

 Wake Up,Girls!『新章』を観て、取りあえずの所感を書き綴っていく。

 

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 視聴後の第一印象として前から気になっていたキャラの外観は
抵抗や違和感を感じる事なく観る事が出来た。実際に動く所や声がついたものを観れば
差異はそんなに気になる程のモノじゃないのかと思った。


で…肝心の物語の展開だが
シリーズ続編の一話というモノは、前作からの繋がりや
開始時の状況説明的な描き方をしていく事が多い。(俺の独断と偏見だがwww)

2015年アイドルの祭典にて優勝を勝ち取ったWUG。
あれから一年ちょっと過ぎたが、未だ仙台での地道な活動をしている現状。
ただ、仙台で冠番組を持っていたり
全国ネットの歌番組から出演オファーが来たりと
そうそう悲観的なモノじゃなく、メンバーも現状に
前向きに捉えている過程が描かれている。


その全国ネットの歌番組への出演の際に
今まで着ていた衣装が劣化して処分する流れになるのだが
佳乃が引き取り、衣装の切れ端で七人お揃いのシュシュを作る場面がある。

この劣化してしまった衣装は
初めて出場したアイドルの祭典・東北予選から着ていた物。
あくまで俺の勝手な意見だが
衣装という物も表現者にとっては『戦友』の様なモノだと思っている。
アイドルの祭典にて、傷を負いながらも跳んだ佳乃。
そして他のメンバー達もこの衣装への想いはそれぞれにあるはず。
佳乃自身の想い 真夢 藍里 実波 菜々美 夏夜 未夕の想いを慮り
想いと絆を繋ぎ、共に在り軌跡を往く事……

この場面、様々な意見があるでしょうが
個人的には佳乃の取ったこの行動は凄く良い場面だと思っている。

 

 

七人の描き方だが、コレには色々思う所があるので
取りあえずは現時点での率直な印象を書き綴っていく。


二話で、丹下社長の指示により寮で共同生活する事になったWUG
全国ツアーに向け、メンバー個人の知名度を上げるべく
個々の売り出しを重視する為との事。
それによって全員で集まれる機会が減る為、七人が共同生活を送る事になる。

私見だが、グループ全体が団結して行く様を重点に描いていた旧シリーズから
新章にて描こうとして行くのが、メンバー個々の模様や日常生活に重点をおいた印象。
それを描くには七人一緒に生活している方式だと描き易いし伝わり易いのかと思う。


上述にも書いたが、アイドルの祭典を制したが
再び東京進出という流れではなく、仙台を拠点とした活動を重視している感がある。
おそらくは、過去に東京にて体験した苦闘と同じ轍を踏まない様
敢えて仙台での活動に専念し
その活動の中において、七人の絆が深まっていったのだろう。

 


菜々美の『みんな一緒なのに私だけ別なのは寂しい』と素直に吐露する場面や

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真夢の嬉々とした表情と仕草はそれを象徴してる様に思える。

 

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しかし、物事というのはプラス面とマイナス面が存在する。


七人の絆が深まっていったのは間違い無くグループにとってはプラスではあるが
深まって来た事による緩い部分=馴れ合い的なマイナス面が浮き彫りになる。
一話で萌歌がWUGに言い放っていた
『いつまで新人気取りなのか』=プロ意識の薄さ
彼女の言葉が現状でWUGが知らぬ間に嵌ってしまった『枠』なのかと思わせる。


その『枠』を七人がこれから気付いて自分達で打ち壊していくのか?
それとも『外部からの刺激』が打ち壊す切っ掛けとなっていくのか?
今後、この辺りをどういう感じで描いていくのかは興味深い点であるが……


ただ、一点腑に落ちないというか描写に疑問符が浮かぶキャラがいます。


そのキャラは、片山実波。


あくまで現時点での彼女への描写の率直な印象が
何と言うか、少々思慮に欠けて
場の空気が読めていない感じの描写になってる印象を抱いてしまった。

純真で朗らか、そして芯の強さと周りへの気配りが出来る彼女が
こういう方向に描かれていたのに違和感や疑問符が浮かんでしまったのには
現時点の段階ではあるが、残念に思う所ではある。

 

気を取り直して……もう一つ興味深い所は
一般人からの視点(大田組、歩、音芽、いつか、その他)から観た
アイドル業界の現状。
全国展開していたI-1シアターの閉鎖
アイドルをキャスティングしても視聴率が取りづらい事
バーチャルアイドルの台頭、WUGと凌ぎを削っていたライバルユニットの現状……


二話で描かれていた、歩のWUGへの情熱と彼女の級友との熱量の差
級友達のWUGに持つ印象は”色々いるアイドルグループの単なる一組”に過ぎない事。
世間のWUGへの知名度というのは決して高いモノではない。
で、大田組の話に出て来た他の地方アイドル達が抱える問題……

新章で描こうとするのは七人の踏み込んだ内面描写と
アイドル不況の現状にて、続ける事と生き残る為にはどうしたら良いのかを
描いていくんじゃなかろうかなと勝手に思ったりしてる。
まぁ、コレは完全な私見の域なんですが……

 

 

と、まぁ……いろいろと二話までではあるが
WUG新章を観て感じた所感を書き綴ってみた。
作中の雰囲気は、勿論作り手が変わっているので差はあるが
世界観を大きくぶち壊す程のモノではなく、個人的には全然許容出来る範囲。
単純に楽しんで観れる作品で今後の展開だったり
どういう形で物語の決着を持っていくか興味深く観られそうだと思う。