巡礼者のかく語りき

自由気ままに書き綴る雑記帳

続・劇場版WUG人物所感(3) 変化の刻

Wake Up,Girls!」はWUGの物語だけじゃなく

「I-1Club」の物語でもあると個人的に思う。

 

誰も疑う余地のない、絶対的な存在であり

アイドル界のトップに立つ最強集団

所謂『ラスボス』ポジションであるI-1Club。

この続劇場版では、I-1サイドの「変化」が描かれたというのが

個人的な所感だと感じております。

 

 

これまでにも描かれた

雑多な「個」の集団であり

彼女達の不揃いさを肯定出来るWake Up,Girls!

「個」を抑圧し完璧な統制の下

内部で切磋琢磨する熾烈な争いと成果主義を掲げるI-1。

 

成果(CDセールスのミリオン割れ)に届かなかった事に

端を発したセンター争奪戦。

で、そのセンター争奪戦に勝ち

念願のセンターの座を射止めた萌歌を待ち受けたのは

I-1センターの重圧と恐怖でした。

 

その重圧は並大抵のものではないでしょう。

前任者達(真夢・志保)との比較、センターの座を狙う者

敗北を許さず、完璧な存在である事を常に求められる事

志保が背負っていたモノの重さと怖さを知った萌歌。

天真爛漫で自由奔放に振舞っていた頃の面影は鳴りを潜める。

それは、真夢の幻影に囚われ

徹底的に自身を追い込んでいた志保の姿を彷彿させられる。

 

アイドルの祭典の開幕前に

真夢、志保、I-1メンバーが談笑し健闘を誓う場面で

その輪の中に入って行かない萌歌。

 

あるいは、行かないのではなく

敢えて入って行かずに、自分を追い込み静かに闘志を燃やす。

それは、真夢や志保に対しての対抗心であるのと同時に

弱みや脆さを悟られない為

自身を奮い立たせるものだったのではないだろうか?

 

そして、I-1Clubにもたらされた「最大の変化」と言えば

アイドルの祭典での「敗北」でしょう。

 

トロフィーを掲げるWUGを観て

I-1メンバー、特に次世代と呼ばれる者達は

どんな心境で観て、また、ここから走り出せるのか?

 

萌歌は、敗北の責を負い壊れていくのか

あるいは、闘志を燃やし続け更なる高みへと昇っていくのか?

 

志保のアンダーであった里佳は

彼女の代役ではなく、一人のアイドルとして

萌歌や志保、そして真夢に挑み

輝きを見つけるのだろうか?

 

そして、ネクストストームの次世代メンバーは

自身の往くべき道を見つけ走り出せるのか?

 

 

負けてからが本当の勝負

 

他作品のキャッチコピーなんですがwww

この作品にも当てはまるフレーズなんじゃないかと

勝手に感じております。

 

今後のWUGの物語も勿論見たいが

這い上がるI-1サイドからの今後の物語も見てみたい。

何時になるのかは分かりませんが

その時が来るまで気長に待っております。